世界的に株価が急落している。表面上良さそうに見える経済の底流で何が起きているのか。世界の金融市場に詳しい浜矩子・同志社大学大学院教授に聞いた。(聞き手=平野純一)【毎日新聞経済プレミア】 --ニューヨークと東京市場で株価が急落しました。これまでの超金融緩和のしっペ返しが来たということでしょうか。 ◆浜矩子さん 来るべきものが来つつあるということでしょう。驚くに値しません。世界の中央銀行はこれまで超低金利、あるいはマイナス金利といった非常に「異次元」の政策を行ってきました。その巻き戻しの第1波が来たということです。 「異次元」な金融政策から「正常化」に向かうという意味では、むしろ良いことかもしれません。ただ、正常な場所に着陸する前に、グローバルなスケールで金融システムが大激震を被ってしまっては怖い。これをどう避けるか。ここが政策責任者たちの課題ですね。 時あたかも「暗号通貨」なるものがものす