ある朝、俺はなにか気がかりな夢から目をさまして、自分が寝床の中で一本のチューブに変わっているのを発見した。 俺はチューブだ。AIに投げて、返ってきたものを受け取って、また投げる。ロジックの本質は俺をすり抜けて、構築中のシステムとチャットウィンドウの間を往復している。それは確かに俺の中を通ってはいるが、俺には触れていない。どこにも積み重ならない。 時にはもう少し高度な役回りをすることもある。顧客からの苦情が届く、AであるべきところがBになっている。という具合だ。俺はチューブ以外の役回りが出来たことに内心はしゃいで、意気揚々とコンディショナル・ブレークポイントを仕込む。ここがBであるときにデバッガが止まるようにする。そして顧客と同じ操作をして、デバッガが止まるのを待つ。 デバッガは止まった。変数を覗き見しても、何が起こっているかはおぼろげにしかわからない。ただ、チューブ+αとしては上等だ。俺は

