「政治と文学」の関係を再考し、「政治」の自明性を問う。特別講義・平野啓一郎「『仮面の告白』論」、最終講義・小野紀明「戦後日本の精神史」収録。 ●編者紹介 堀田新五郎 奈良県立大学地域創造学部教授 森川輝一 京都大学大学院法学研究科教授 * ●著者紹介 仁井田崇 名城大学法学部教授 川村文重 慶應義塾大学商学部専任講師 小田川大典 岡山大学社会文化科学研究科教授 加藤哲理 名古屋大学大学院法学研究科准教授 乙部延剛 茨城大学人文社会学部准教授 平野啓一郎 作家 小野紀明 京都大学名誉教授 序――われわれはなぜ、このような本を出すのか? 第一講 アルベール・カミュ『ペスト』と「中庸」の政治思想 ――そのラディカリズムについて 第二講 シェストフ『悲劇の哲学』をめぐって ――「不安」のゆくえ 第三講 秩序の回復と回復の秩序 ――ディドロ『ラモーの甥』における政治的可能性 第四講 バーク『崇高と美