非哲学 (フランス語: non-philosophie)は、フランスの大陸哲学者フランソワ・ラリュエル(元国際哲学コレージュおよびパリ第十大学:ナンテール)が展開した概念である。 ラリュエルによる非哲学[編集] ラリュエルは、(古代哲学から分析哲学、脱構築などに至る)あらゆる形態の哲学は、ある先行する決定を中心に構造化されているが、この決定に対して構成的に盲目のままであると主張する。ラリュエルがここで念頭に置いている「決定」は、世界を哲学的に把握するためになされる世界の弁証法的分割である。哲学史からの例として、イマヌエル・カントによる多様な感覚的印象の総合/悟性の能力の区分、マルティン・ハイデガーによる存在的/存在論的の区分、そしてジャック・デリダによる差延/現前の区分が挙げられる。ラリュエルがこの決定を興味深い問題だと考える理由は、決定それ自体はそれ以上の切断を導入しなければ(哲学的に)