note 第一部 アナクロニズムの考古学 〇第一章 原型 − イメージ 美術史、そして類似の系譜学(pp.53-76) 美術史が扱うもの:論理的選択の基づく(類似の)関係 関係こそが美術史の対象(「イメージ」や「肖像」など)に生命や意味を与える 類似という関係:美術史を超過してしまうほど本質的なものであり、対象や形象の理解に基本的な立場を保証、美術史の認識領野を支える (…)美術史が言説として成立するまさにその時点において、この類似なる関係の内容を評価する必要があるだろう。この時点とはどの時点であろうか。それはある一つの時点ではありえず、むしろ複数の時点からなる体系であることを、とおりあえず確認しておこう。他の分野でも同じことだが、この分野における「原初的な起源」の探求などはやめておこう。絶対的な源泉など存在しない。形象芸術を論じたギリシア文献はいまやほとんど残っていな