Therapeutic Cultureを読み始めて2週目。今週は、Frank Furediの"The Silent Ascendancy of Therapeutic Culture in Britain"です。 アメリカがセラピーずきなのは自明だとしても、ではイギリスではどうなのでしょうか。著者氏は前半、いろんな事例を非常にしつこく挙げながら、イギリスもまたカウンセリング実践やセラピー的政策が大きく導入されてきた社会であると論じます。 それは、政策の文脈における市民の「感情」の尊重、教育における「自尊心」の涵養などにあらわされていると言います。 また、「Recognition - 承認の政治」というものは、個人の主観性をそのままで妥当なものであると受け入れるという点で、非常にセラピー的なのだと喝破しています。 そして後半では、イギリスにおいて、セラピー的潮流に対して、批判論者さえ目立たな
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