「生きながらブルースに葬られ」た男 評価:★★★ アフリカ由来のブルーノート(ブルース音階の単音)。 そのブルーノートを使った楽曲、ブルース。 いつしかその音は、遠くアフリカから奴隷として連れてこられたアフリカ系アメリカ人の、悲しみを顕す響きを持つようになった。 そのブルーノートはブラックミュージックすべてに共通するものだ。 ジャズ、黒人霊歌、ラップ、ヒップホップ、ロックンロール、そしてブルース、すべからくブルーノート(憂鬱な音)から逃れるすべはない。 20世紀以降の大衆音楽の歴史は、ブルーノートとリズムの変化だと思えば「ヒップホップ」から「演歌」まで、全てのルーツとしてブルーノートがあるのだ・・・・ そのブルーノートの精髄、ブルース・ミュージックがアメリカ社会でポピュラリティーを得るまでを、シカゴブルースを世に知らしめた「チェスレコード」とその代表レナード・チェスの盛衰とともに描いたのが