(左)出産直後の赤ちゃん。皮膚を保護する胎脂が足に付着している(右)赤ちゃんのおしりに付着した胎脂(いずれも総合上飯田第一病院提供) 生まれたばかりの赤ちゃんをすぐ産湯に入れず、生後5日目ごろから体を洗い始めるケアが、病院や産科医院で広がっている。「ドライテクニック」と呼ばれ、湯につかることによる体力の消耗を避け、湿疹などの皮膚トラブルも少なくなる。子どもの皮膚疾患に詳しい医師は「本来の皮膚のバリアー機能を保つ、理にかなった方法」と普及を呼び掛けている。 (林勝) 出産直後、血液や羊水を軽くふき取った赤ちゃんの体をよく見ると、豚のラードのような脂がまとわりついているのが分かる。「胎脂」という物質だ。赤ちゃんの体が汚れているようにも見えるが、総合上飯田第一病院(名古屋市北区)の産婦人科は2012年春から、胎脂を洗い流すのをやめた。生後5日目に初めての沐浴(もくよく)をする。 「皮膚トラブルは