人生でもっともお金がかかるといわれる教育費、住宅費、老後資金の三大支出。現役時代に子どもの教育費と住宅ローンの返済に追われ、老後資金準備をあと回しにしてきたという人は少なくないでしょう。そのようななか、退職金を元金に「老後資金を増やしたい」と初めての投資にチャレンジするシニアがいます。本記事では、資産コンサルティング会社の代表を務める堀江智生氏が、カネダさん(仮名)の事例とともに新NISAに潜む落とし穴と、シニア投資で失敗した場合のリカバリー方法を解説していきます。 定年退職後、新NISAにチャレンジするも… プラスチック容器の製造・販売などを扱う中小企業に新卒で入社したカネダさん(仮名)。仕事にやりがいを感じ、60歳の定年退職まで勤め上げました。 「おお! うちの会社は大企業じゃないが、退職金を2,000万円ももらえたぞ!」退職金は自分の給与の一部の積み立てとわかっていても、いざもらって