今年４月に韓国珍島（チンド）沖で起きた旅客船事故で、韓国政府の事故対策本部は２８日、沈没した船の４階の女性トイレ周辺で２９５人目となる遺体が見つかったと発表した。性別や年齢は明らかになっていない。遺体の発見は７月１８日以来で、残る行方不明者は９人になった。（ソウル＝東岡徹）

イラン中部の都市イスファハンで、若い女性が何者かに強酸性の液体をかけられる事件が相次いでいる。被害者は顔や手足に深刻なやけどを負ったという。「服装の乱れ」に不満を持つ者の犯行との見方が強まり、女性が家にこもるなど混乱が広がっている。　イラン国営通信によると、イスファハン中心部の路上で１５日夕、車を止めた２５歳の女性がバイクの男から車窓越しに酸をかけられた。この事件を含め、３週間で少なくとも４人の女性が同様の被害にあった。警察は複数の容疑者を逮捕したと発表したが、詳細は明らかにしていない。　イスファハンでは約２カ月前から、インターネットや携帯電話のメールで「ヘジャブ（スカーフ状の布）をきちんと着用しなければ酸をかける」とする警告が流れていた。だが、被害者の服装は規定通りだったといい、社会の混乱を狙った犯行との見方が強まっている。住民によると、多くの女性が恐怖で外出を控えているという。

スイスの医薬品の認可機関「スイスメディック（スイス治療製品庁）」は２８日、英国グラクソ・スミスクライン社などによるエボラ出血熱のワクチンについて、同国南西部ローザンヌのボー州立大学病院での臨床試験を認可した、と発表した。米国と英国、マリに続く実施になるという。　発表によると、世界保健機関（ＷＨＯ）の協力を得ながら、西アフリカに派遣される予定の医療従事者ら約１２０人の健康なボランティアに開発中のワクチンか偽薬を投与し、安全性やどれくらいの効果が得られるかを調べる。　ＷＨＯなどによると、週内に試験が始められ、１２月にも最初の結果が出る見込みだという。

米連邦捜査局（ＦＢＩ）が、米ワシントン州で起きた高校への爆破脅迫事件の捜査で、ＡＰ通信をかたった偽の記事を作り、容疑者に送っていたことがわかった。容疑者が記事のリンクを開いたことで逮捕に結びついたが、メディアを装った捜査手法に批判が出ている。　事件は２００７年、数回にわたって学校にメールなどで爆破予告が送られ、生徒が避難する騒ぎになったが、爆発物は見つからなかった。　ＦＢＩ関係者のメールを入手したＮＧＯなどによると、偽造された記事はこの事件に関するもので、記事のリンクをクリックすると容疑者の位置やネット情報が捜査官に送られる仕組みになっていた。

北朝鮮と日本政府代表団の協議の取材で訪朝している日本の報道陣のうち、ＴＢＳの記者が、２８日夜に生中継で放送した内容に問題があるとして、北朝鮮当局に取材を拒まれた。　日本外務省によると、ＴＢＳの記者が２９日朝に宿舎から協議会場への取材に出る際、北朝鮮当局者が「事情を聴きたい」として、出発を認めなかった。記者に日本外務省職員が付き添い、北朝鮮当局者と協議した。ＴＢＳ本社との連絡手段は確保されているという。北朝鮮当局者は報道陣に対し、「ＴＢＳのニュースには共和国（北朝鮮）を批判する内容が含まれており、容認できない」と話した。　ＴＢＳ広報部は「現在、事実関係を確認中」としている。

カナダの警察は２８日までに、日本から観光地のイエローナイフを訪れていたヨシクボ・アツミさん（４５）が行方不明になっている、と発表した。最後に確認されたのは２２日で、道路沿いを歩いていたところを目撃されたという。　カナダのＣＢＣテレビによると、ヨシクボさんは１７日から２４日までイエローナイフのホテルを予約しており、２６日の飛行機で日本に戻る予定だったが、搭乗していなかった。ホテルの部屋には、スーツケースや、イエローナイフで買った土産品があったという。カナダ北部のイエローナイフは、オーロラの名所として日本人観光客に人気がある。（ニューヨーク＝中井大助）

中国メディアによると、中国の国政諮問機関、全国政治協商会議（全国政協）常務委員会は２９日、香港選出委員の田北俊氏（６７）を解任することを決めた。選挙制度改革を巡る香港の混乱が続く中、梁振英行政長官に辞任を促す発言をしたのが原因とみられる。　全国政協委員が腐敗などのスキャンダル以外で解任されるのは極めて異例。共産党と中央政府が梁長官への支持を表明する中、香港の親中派が足並みを乱すことは許さないという中国側の強い意向を示す動きだ。　香港メディアによると、香港の親中派政党の一つである自由党最高幹部の田氏は２４日、梁長官について「（混乱収拾のため）辞任を考えるべきだ」と記者団に発言。国営中央テレビは、田氏が忠告を聞かずに公の場で発言したため、全国政協は「香港行政長官による執政を積極的に支持する」とした３月の「政治決議」に反すると判断した、と伝えた。

菅義偉官房長官は２８日午前の記者会見で、望月義夫環境相の後援会の政治資金収支報告書にイベント参加費収入の記載がなかった問題について、「引き続き環境行政に全力で尽力していただきたい。大臣の法的責任については法令違反ではないと考えている」と述べた。　政治資金規正法では会計帳簿などを３年間保管することを義務づけている。菅氏は「亡くなられた大臣の奥さんが経理を仕切っていた２００８年、０９年当時の問題であり、現在の政治資金、関係政治団体では適正に収支報告がなされている」と指摘。「実際に事務をやった人でないと事実関係は承知できていないと思う」とも述べた。

神奈川県茅ケ崎市は２８日、姉妹都市協定締結のためハワイ・ホノルル市に出張していた木村竹彦副市長（６３）が、現地で事故死したと発表した。　市によると、木村副市長は今月２１日に茅ケ崎市を出発して現地入りし、現地時間の２４日の協定締結を終えた後、２５日午前８時２０分、現地の海岸で事故死したという。同日夕の航空便で帰国する予定だった。市は「公務中の事故」とする一方、詳しい経緯については「遺族の希望で公表できない」などとしている。　木村副市長は市の企画部長や理事兼経済部長を経て２０１１年９月から現職。

横浜、川崎両市は２７日、待機児童ゼロを目指すために、市境の保育所を共同で整備することなどを盛り込んだ協定を結んだ。川崎市が横浜市に呼びかけて実現。両市によると、自治体同士が待機児童対策に関する協定を締結するのは全国初という。

■山口那津男・公明党代表　世論調査では、カジノについて、国民の皆さんはかなり慎重である。しかし出されている法案はＩＲ、つまり統合型リゾートを推進しようと（いう内容）、そのなかにカジノを加えようという考え方でありますので、そこに（法案と）国民の皆さんの受け止めとの少しずれがあるように思います。またカジノのあり方そのものについても国民の皆さんの慎重な意見というものもあるわけです。もう少し議論を重ねて、尽くして、国民の皆さんに認識を持っていただく努力があってもいいのではないか。（定例会見で）

■川端達夫・民主党国対委員長　宮沢洋一経産相の外国人からの献金問題。当時、（政権与党だった）我が党もそういう問題を指摘された。自民党総裁だった安倍（晋三）首相は（民主党の閣僚に）「即刻お辞めいただきたい」とおっしゃった。そういう認識なら、宮沢大臣が居続けることが適切なのかどうか聞いてみたい。　今日未明の望月義夫環境相の会見。なぜこんな時間に会見したのか非常に不思議だ。（政治資金収支報告書の）支出はあるが、収入はないという最近も聞いたような話。次から次から、本当に日替わりメニューだ。この政権は緩みきっているのではないか。（記者会見で）

■海江田万里・民主党代表　今日の午前０時からスタートした望月義夫環境相の記者会見。私も１１時ぐらいには寝るが、さすがに１時ぐらいまでは起きていた。なぜ０時から記者会見を始めなければならないのか。考えられることはただひとつ。新聞の締め切り時間を意識し、自分の記事を少しでも小さくしようという姑息（こそく）な思いの外に私には理由が見あたらない。こうしたセコい、姑息な環境行政のトップを許して良いのか。しっかりと国会でも真相を究明していく。（党の代議士会のあいさつで）

大塚高司・国土交通政務官の政治団体が２００７～０９年に、パチンコ店を経営していた外国人男性から計１１５万円の寄付を受けていたことがわかった。外国人からの寄付は政治資金規正法で禁じられている。外国からの政治への干渉を防ぐためとされる。　政治団体は大塚氏が代表を務める「自民党大阪府第八選挙区支部」。男性は大阪府門真市在住で、０７年に３０万円、０８年に６０万円、０９年に２５万円を寄付した。　大塚氏はカジノ整備担当政務官を兼務している。男性は２８日、朝日新聞の取材に「７年ほど前にパーティーで会い、新人だから応援しようと寄付した。献金が違法とは知らなかった。カジノ関連との意識は全くない」と話した。２８日、返金を確認したという。大塚氏の事務所は「マスコミから取材を受けた寄付者からの連絡で外国籍の方と知った。返金し、今年の収支報告書に記載する」と、朝日新聞に書面で回答した。　太田昭宏国交相は２８日の記者

■北側一雄・公明党副代表　７～９月（の経済状況）は必ずしも思ったような軌道を進んでいない。（消費増税による）反動からの持ち直しが遅れているというのが、いまの足元の状況だと認識している。じゃあ消費税率の引き上げは予定通りやるのか。社会保障の安定と充実がある。ただ、消費税は消費活動に直接影響を与えてしまう問題点がある。　この年末までに安倍総理が経済状況を見たうえで判断するが、消費税の税率を予定通り上げるかどうかという問題を少し置いても、やはり足元の経済状況を考えると、思い切った経済対策を打ち出していかなければならない。またそれを打ち出さないと、なかなか引き上げの環境にはならないのではないかと思います。　（原油価格高騰の対策などを挙げ）来年の当初予算案はもちろんだが、こういう経済対策を補正予算で編成して、年度内に対策を打ち出していく。そういうことも足元の経済状況を見たときに必要だと痛感している。

【午前】７時５９分、官邸。８時８分、閣議。２０分、エボラ出血熱対策関係閣僚会議。３１分、西正典防衛事務次官。１０時１３分、エドワード・ルトワック元米戦略国際問題研究所シニアリサーチャー。１１時７分、北村滋内閣情報官。１３分、加藤勝信官房副長官。３２分、木村太郎首相補佐官、上村司外務省中東アフリカ局長。４９分、二階俊博自民党総務会長、政治評論家の森田実氏と昼食。　【午後】１２時５３分、国会。１時２分、衆院本会議。３時３８分、福岡市長選立候補予定者への推薦証渡し。写真撮影。４６分、官邸。４時、日本民間放送連盟の全国大会向けビデオメッセージ収録。４３分、エチオピアのアバデュラ人民代表議会議長の表敬。５時２２分、アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）ビジネス諮問委員会の提言書受け取り。３４分、教育再生実行会議。６時１分、谷内正太郎国家安全保障局長、外務省の斎木昭隆事務次官、杉山晋輔外務審議官、林肇欧

望月義夫環境相の地元・静岡であった「賀詞交歓会」で、後援会の政治資金収支報告書に、計約６６０万円の支出のほかには参加費収入の記載がなかった問題をめぐり、望月氏は交歓会の名称が「望月義夫後援会新春賀詞交歓会」だったと説明した。一方、会は「実行委員会」が開いたと重ねて主張。会の名称について「後援会の事業と誤解されぬよう、実行委に注意を促したい」と話した。　２８日の衆院環境委員会で答えた。そもそも交歓会の収支を後援会の報告書に記載する必要はなかったとの認識や、実際は別の会合費などに充てた支出を経理担当の妻が、賀詞交歓会の支出に付け替えたようだとの主張も繰り返した。だが妻の死去で事実関係が確認できず、「法令違反の成否は分からない」と述べた。　政治とカネの問題に詳しい上脇博之・神戸学院大法科大学院教授は「別の支出を付け替えて記載したのなら明らかな虚偽記載」と指摘。「別組織が『後援会』の名前のついた会

大阪府・市両議会で２７日に否決された大阪都構想案について、橋下徹市長（大阪維新の会代表）は来年２月開会の両議会に再提出する方針を固めた。都構想の是非を問う住民投票を行うべきかどうかを聞く「プレ住民投票」の時間を確保するため。プレ住民投票に必要な条例制定に向け、１１月にも住民による署名活動が始まるよう促す考えだ。　橋下氏は２８日夜、松井一郎大阪府知事（維新幹事長）ら維新幹部と会談し、今後の方針を確認した。　再提出する都構想案は修正せず、職員配置といった移行準備の工程表などを付け加える方向で調整。府・市両議会は１２月まで会期が残るが、１度否決された議案を同一会期中に提出できない「一事不再議」のルールに抵触することを避けることも、２月議会に提出する背景にある。

■鳩山邦夫・地方創生特別委員長　（政権にとって）今は木枯らし１号が吹いたのかも知れない。だからこそきさらぎ会の出番ではないかと思っている。安倍内閣が永遠に順風満帆、６年も７年も順風満帆であり続けることはあり得ない。世論がいろいろある。すぐ変わる。　いろんな風があるけれど、安倍政権を我々は支える。きさらぎ会の目的はそれだけ。　消費税を１０％に上げるかどうか大いに勉強しよう。まずは反対派の論客の意見を聞こう。上げる人の話はみんなきいているから。議論して意見がまとまれば、きちんと内閣に伝えよう。（政策グループの会合で）

■福島瑞穂・社民党副党首　（労働者）派遣法の改悪法案が国会に出ている。こんなのが通ったら一生派遣だ。女性が活躍するなんていうけれど、ちゃんちゃらおかしい。おへそが茶を沸かす。ホワイトカラーエグゼンプションで労働時間規制をとっぱらう。派遣法の改悪で一生派遣を可能とする。選択的夫婦別姓すら反対する。これがどうして女性の活躍だろうか。　集団的自衛権の行使を、（歴代の）自民党政権すら違憲と言ってきたのに容認した。憲法を超えて解釈してしまうこの安倍内閣は戦後最も危険な内閣だ。　この内閣が一日でも長く続くことは、国民の生活にとっても、世界の平和にとっても、アジアの平和にとってもよくない。安倍内閣は総辞職をすべきだ。（東京都内のパーティーで）

与党の自民、公明両党の税制調査会と財務、総務両省は、国と地方を合わせた法人実効税率について、２０１５年度に２～３％幅引き下げる方向で調整に入る。３４・６２％ある税率を数年かけて段階的に引き下げ、１７年度以降に「２０％台」にしたい考えだ。　安倍政権は６月に実効税率を「数年で２０％台に下げる」ことを決めている。両省は２９日、１５～１６年度と１７年度以降の２段階で見直しを進める改革案を両党の税調会合で示した。与党はこれに沿って来年度の税制改正案をまとめる方針だ。　財務省によると、実効税率を１％幅下げると税収は約５千億円減る。改革案では、税率引き下げ分の財源は、企業向けの別の増税で穴埋めすることを前提にしている。増減税の影響を和らげるため、１５～１６年度の２年間で２～３％幅を引き下げる案もある。　１５～１６年度の第１弾では、もうけがなくても給与総額などに応じて大企業に課す「外形標準課税」の拡大や、

沖縄県知事選が３０日告示され、午前９時までに現職と新顔３人の計４人が立候補を届け出た。米軍普天間飛行場（同県宜野湾市）を同県名護市辺野古に移設する計画の是非が最大の争点。これまでの知事選と異なり、各候補の移設をめぐる主張は「推進」から「阻止」まで明確に分かれている。有権者の判断は移設計画の行方に影響を与えそうだ。投開票は１１月１６日。　立候補したのは、届け出順に、前衆院議員の下地幹郎（しもじみきお）氏（５３）、元参院議員の喜納昌吉（きなしょうきち）氏（６６）、前那覇市長の翁長雄志（おながたけし）氏（６４）、現職の仲井真弘多（なかいまひろかず）氏（７５）＝自民推薦。　２９日現在の有権者数は１１０万８１８９人。

２８日の東京株式市場はやや円高の流れを受けて、売りが先行している。午後１時では、日経平均株価は前日終値より９３円５５銭安い１万５２９５円１７銭。東京証券取引所第１部全体の値動きを示すＴＯＰＩＸ（東証株価指数）は、５・８８ポイント低い１２４８・４０。　午前の終値は、日経平均は前日より１１６円７７銭（０・７６％）安い１万５２７１円９５銭。ＴＯＰＩＸは、７・１１ポイント（０・５７％）低い１２４７・１７。出来高は９億６千万株。　東京市場では日経平均が前日までの２営業日で２００円超値上がりしていた反動もあって、利益を確定させる売りもめだった。米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）を前に、積極的な買いを控える投資家も多い。　一方で、羽田空港に到着した男性のエボラ出血熱の検査結果が陰性だったことは、「市場に安心感を与え買い材料となっている」（大手証券）という。

週明け２７日のニューヨーク株式市場は、大企業で構成するダウ工業株平均が上昇し、前週末より１２・５３ドル（０・０７％）高い１万６８１７・９４ドルで取引を終えた。　２８～２９日に米金融政策を決める連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）があるため、結果を見極めようと様子見ムードが強かった。ダウ平均は３営業日続けての値上がりとなった。　ハイテク株が中心のナスダック市場の総合指数も小幅に値上がりした。終値は前週末より２・２１ポイント（０・０５％）高い４４８５・９３だった。（ニューヨーク＝畑中徹）

２８日の東京株式市場は、円高の流れを受けて売り注文が優勢となり、日経平均株価は前日の終値より５８円８１銭（０・３８％）安い１万５３２９円９１銭で取引を終えた。日経平均の値下がり幅は一時１００円を超えた。東京証券取引所第１部全体の値動きを示すＴＯＰＩＸ（東証株価指数）は、２・２８ポイント（０・１８％）低い１２５２・００。出来高は１８億７千万株。　東京市場は、日経平均が前日までの２営業日で２００円超値上がりしていたこともあって、機械や電機といった輸出関連企業を中心に売り注文がふくらんだ。米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）を前に、買いを控える投資家も多かった。　一方、上海や香港などアジア市場は上昇がめだった。羽田空港に到着した男性のエボラ出血熱の検査結果が陰性だったこともあり、「値下がり幅は限定的だった」（大手証券）という。

講談社は２８日、「ＶｉＶｉ」「ｗｉｔｈ」などの女性誌４誌について、購入者に電子版を無料で提供するサービスを来年１月２３日から始めると発表した。　これまでは記事単位など一部を電子化していたが、今後は全ページを配信。各誌につくパスコードを専用サイトに入力してパソコンやタブレット端末、スマートフォンで読めるようになる。男性誌や一部の書籍などにも、同じ方式を広げることも検討する。　デジタルビジネス局の吉羽治局長は「現段階では、女性誌の読者は紙媒体へのこだわりが強い印象がある。デジタル版を提供して利便性を高め、紙の雑誌の価値もあがると期待している」と話した。　また、同社は日本経済新聞社と共同で、働く女性に向けた新雑誌「ＴＨＥ　ＮＩＫＫＥＩ　ＭＡＧＡＺＩＮＥ　ＳＴＹＬＥ　Ａｉ」を３月に創刊することも発表した。原則第４日曜日の日経新聞に折り込んで無料配布する。発行は６０万部の予定。

２８日のニューヨーク株式市場は、好調な米国の経済指標を好感し、大企業で構成するダウ工業株平均が大幅に値上がりした。終値は前日比１８７・８１ドル（１・１２％）高い１万７００５・７５ドルと、３日以来約１カ月ぶりに終値ベースで１万７０００ドル台を回復した。　この日発表された１０月の米消費者信頼感指数が市場予想を上回り、米景気の回復に期待が高まったため、買い注文が増えた。エボラ出血熱の感染拡大で消費者心理が冷え込むのではないかと懸念されていたが、好調な内容が好感された。米国の主な企業の２０１４年７～９月期決算は堅調な内容が続いており、相場を下支えしている。ダウ平均はこれで４営業日続けての上昇となった。　ハイテク株が中心のナスダック市場の総合指数は、前日比７８・３６ポイント（１・７５％）高い４５６４・２９で取引を終えた。（ニューヨーク＝畑中徹）

経済産業省が２９日発表した９月の鉱工業生産指数（２０１０年＝１００、季節調整済み）の速報値は、前月を２・７％上回る９７・８だった。

２９日の東京外国為替市場の円相場は１ドル＝１０８円台前半で小幅な値動きとなっている。午後１時時点では、２８日午後５時より３３銭円安ドル高の１ドル＝１０８円１６～１７銭。対ユーロでは、６５銭円安ユーロ高の１ユーロ＝１３７円７４～７５銭だった。　米景気への明るい見通しから、比較的安全な資産とされる円が売られた前日の海外市場の流れを受け、取引が始まった。日本時間の３０日未明には、米国の金融政策を決める米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の声明が発表される。「発表までは大きな取引をしにくい」（大手銀行）との見方も出ている。

２９日の東京株式市場は、米国やアジアの株高などから買いが優勢で、日経平均株価は前日の終値より２２４円００銭（１・４６％）高い１万５５５３円９１銭で取引を終えた。東京証券取引所第１部全体の値動きを示すＴＯＰＩＸ（東証株価指数）は、１８・６４ポイント（１・４９％）高い１２７０・６４。出来高は２１億８千万株。　前日のニューヨーク株式市場ではダウ工業株平均が約１カ月ぶりの高値となった。取引開始前に発表された９月の鉱工業生産指数の速報値も市場の予想を上回った。こうしたことから、東京市場では取引開始から買い注文が膨らんだ。　上海や香港などアジア市場が堅調なことも買い材料となり、日経平均の上げ幅は一時２５０円を超えた。

楽天は２９日、格安スマホの通話サービス「楽天モバイル」を始めると発表した。子会社フュージョン・コミュニケーションズを通じて、ＡＳＵＳ製の最新端末「ＺｅｎＦｏｎｅ（ゼンフォン）５」をＳＩＭカードとセットで売り出す。端末価格は２万６４００円（価格はいずれも税抜き）で、利用料金は月額１２５０円から。通信速度や容量に応じて２９６０円までの４プランがある。ネットで注文を受け付け、来月８日から順次届ける。

女性の非正社員がおもな稼ぎ手の世帯は、過半数が年間の収支が赤字――。こんな厳しい家計の実態が、２９日に発表されたシンクタンク「連合総研」の調査でわかった。男性の非正社員の赤字割合を上回り、男女間の格差がうきぼりになった。　調査は１０月１～６日、企業で働く２０～６４歳の２千人を対象にインターネットを通じてきいた。　過去１年間の世帯収支が赤字か黒字か、同程度かをたずねた結果を、おもな稼ぎ手が正社員（男女）と非正社員（同）である場合にわけて分析した。すると男性正社員で赤字だったのは２８・７％だったが、男性非正社員では３６・２％に上昇。女性の正社員がほぼ同じ３６・５％で、女性の非正社員は５１・６％だった。　男女で格差がある実態を示す内容で、非正社員の方が正社員より男女の差が開いた。連合総研の担当者は「男性は中高年の非正社員に技術で稼ぐ専門職がいるが、女性はそういう層が薄いためでは」と分析する。

ＪＲ東海とＪＲ西日本が２９日発表した２０１４年９月中間決算は、売上高と純利益がいずれも中間決算としては過去最高となった。景気回復やユニバーサル・スタジオ・ジャパン（大阪市）の新エリア開業などで、新幹線の利用がビジネス客、観光客ともに好調だった。　東海の売上高は前年同期比０・３％増の８１７２億円、純利益は同４・７％増の１６７０億円。新幹線の運輸収入は同２・３％増の５６３６億円だった。西日本の売上高は同１・５％増の６５１５億円、純利益は同４７・６％増の５４４億円、新幹線は同１・９％増の１８４６億円だった。

阪急阪神ホールディングスが２９日発表した２０１４年９月中間決算は減収減益だった。売上高は前年同期比４・３％減の３３４６億円、純利益は同２６・９％減の２８９億円。　１年前にメニュー食材の偽装表示問題があったホテル事業で、営業損益が前年の２億円の黒字から２億円の赤字に転落した。外国人観光客の宿泊が増えたものの、レストランや婚礼で客足が戻りきっていないのが響いた。能上尚久取締役は「足元は回復し始めており、ホテルも通期では黒字を見込んでいる」と話す。　そのほかの事業では、優勝争いを演じた阪神タイガースなどのエンタメ事業は好調だったが、不動産事業はマンションの納期が下半期に集中し、上半期としては売り上げが減った。

【ＪＲ東日本発表】中央線快速電車は、武蔵小金井駅での人身事故の影響で、東京―高尾間の上下線で運転を見合わせていたが、午後５時４０分ごろ、運転を再開した。

テレビ朝日のニュース番組「報道ステーション」が九州電力川内原発の審査をめぐり事実と異なる報道をした問題で、テレビ朝日は２８日の定例会見で、番組制作に関わった報道局ニュースセンター「報道ステーション」プロデューサーら３人を減給３カ月の処分、管理監督責任を問われた報道局ニュースセンター長ら４人を譴責（けんせき）処分にすると発表した。処分は２９日付。篠塚浩・取締役報道局長は役員報酬１カ月分の５％を自主返上する。　テレ朝によると、減給処分は「報ステ」プロデューサーのほか、「報ステ」ニュースデスク、ニュースセンター社会部記者。譴責処分はセンター長のほか、同センター社会担当部長、同センター報ステ担当部長、同センターエグゼクティブプロデューサー。　この問題を巡っては、今月１０日に放送倫理・番組向上機構（ＢＰＯ）の放送倫理検証委員会が審議対象にすることを決めている。　会見で吉田慎一社長は「あってはならない

レール異常の放置問題が発覚したＪＲ北海道について、会計検査院が調べたところ、問題発覚のきっかけになった昨年９月の函館線脱線事故後の緊急点検で判明した補修漏れ２７０カ所とは別に、補修や検査漏れが計３７３カ所で見つかった。旅客列車が走らない「側線（そくせん）」がほとんどで緊急点検の対象外だったが、同社の安全管理のずさんさが改めて明らかになった。　検査院が指摘した３７３カ所のうち補修漏れは２３７カ所で、ＪＲ北海道は今年８月までに工事を終えたが、異常を１年程度放置していたケースもあった。検査院から改善を求められたＪＲ北海道は２８日、「旅客列車が通るレールの安全確保を優先し、側線は後回しになった。指摘を真摯（しんし）に受け止め、検査機器を増やし、社員への指導を徹底したい」とコメントした。　レールには旅客列車が普段走行する本線と副本線のほか、車両を一時的に止めておいたり、列車の方向を入れ替えたりする側

プロ野球阪神が日本シリーズ進出を決めた１８日夜、大阪・ミナミの道頓堀川に裸で飛び込んだとして、大阪府警は２８日、吹田市の無職の男（３７）を公然わいせつ容疑で書類送検し、発表した。男は「目の前でたくさんの人が飛び込む姿を見て、俺もいったれと思うようになった」と供述しているという。　南署によると、男は１８日午後１０時半ごろ、道頓堀川に架かる戎（えびす）橋で服を脱ぎ、下半身を露出して川に飛び込んだ疑いがある。川から上がったところを警察官に取り押さえられた。夕方からミナミに飲みに来ていたと説明しているという。　周辺には同日夜から翌１９日未明にかけて最大約７００人が集まり、延べ７０人が戎橋から飛び込んだという。

通信教育大手ベネッセホールディングスの顧客情報流出事件で、警視庁は２８日、ベネッセから不正に持ち出されたことを知りながら情報を転売した疑いがあるとして、名簿業者「セフティー」（東京都台東区）と関係先を不正競争防止法違反（営業秘密の開示）の疑いで容疑者不詳のまま、家宅捜索した。　一連の事件で、営業秘密を買い取って転売したとの容疑での捜索は初めて。警視庁は名簿業者の立件を視野に捜査を進めるが、同容疑で業者が立件された例はこれまでない。持ち込まれた情報が不正に得られたことを業者側が認識していたかが焦点になる。　生活経済課によると、捜索容疑は、ベネッセ子会社で働いていた外部会社の元システムエンジニア（ＳＥ）、松崎正臣被告（３９）＝同法違反罪で公判中＝がセフティーに持ち込んだベネッセの顧客情報約２万件が不正な手段で得られたものと知りながら７月、教育関連会社に転売したというもの。

「ネズミ講」を運営して破産した会社の破産管財人が、利益を得た上位の元会員に配当金の返還を求めた訴訟の上告審判決が２８日、最高裁第三小法廷であった。民法は不法行為のなかで支払われた資金の返還は請求できないと定めているが、木内道祥裁判長は、被害者に公平な分配をする目的においては返還を請求できるとの初判断を示した。　返還を認めなかった二審判決を破棄し、元会員側に約２１００万円の支払いを命じた。裁判官５人全員一致の意見。　ネズミ講は高配当をうたって会員を募り、集めた資金を配当にまわす違法ビジネス。上位の会員がもうかる一方、大半の下位会員が損をするケースが多く、最高裁の判断は今後、被害者の救済の幅を広げる。

ＮＨＫは２８日、スポーツ中継を放送とインターネットで同時に流す方針を明らかにした。２９日から視聴者の意見を募集したうえで、総務省に認可を求める。来年度からの開始を目指す。これまでも緊急災害時のニュースを放送とネットで同時に流すことはあったが、範囲を広げたい考えだ。　今年６月に改正された放送法で、ネットを活用したサービスが広げられるようになり、五輪などの大規模イベントを見据えて、スポーツの同時中継を目指すことにした。ほかには、放送前の番組の広報などもネットで流したいという。　視聴者からの意見は、ＮＨＫのホームページで２９日の正午から１１月１１日まで受け付けるという。

生活保護費から家賃として支給する「住宅扶助」の基準見直しをめぐり、貧困問題に取り組む法律家や支援者らでつくる「生活保護問題対策全国会議」は２８日、引き下げないよう求める要望書を厚生労働省に提出した。　住宅扶助は地域や世帯人数ごとに上限額が決まっている。財務省は、一般の低所得世帯の平均家賃より基準が高いとして引き下げを求める。厚労省は年内に見直し内容をまとめる方針。これに対し、同会議は「上限額を平均値と比べるのは不適切。生活保護受給者の家賃実態は一般の低所得世帯より低い」と指摘する。　また、物価下落などを理由に昨年８月～来年４月に３段階で進める生活費部分の切り下げも、「消費増税の影響などで物価が上がっている」と撤回を求めた。

フジテレビ系列の東海テレビ（本社・名古屋市）が２８日夜にドラマを放映中、午後１０時４１分から放送が約１１分間中断した。同社によると回線トラブルで、詳しい原因は調査中という。　放送中断は竹野内豊さん主演のドラマ「素敵（すてき）な選ＴＡＸＩ」の放映中。画面が黒くなった状態が続いた。同社は午後１１時半過ぎにテロップで、その約１０分後にニュース番組で放送中断について伝え、「ご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます」と謝罪した。

東京都西東京市で今年７月、中学２年の男子生徒（当時１４）が継父から虐待を受けて自殺したとされる事件で、警視庁は継父の無職村山彰被告（４１）＝傷害罪で公判中＝を自殺教唆の疑いで近く再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。日頃の暴力や「死ね」といった言動が自殺につながったと判断した。　捜査関係者の話では、村山被告は７月２９日、自宅でこの生徒の顔を殴るなどの暴行を加えたうえ、「２４時間以内に首をつって死んでくれ」と言うなどして、生徒に自殺を迫った疑いがもたれている。生徒は翌日朝、自宅で首をつって自殺した。　村山被告は同２９日の暴行でけがを負わせた疑いで逮捕、起訴された。今月２０日に東京地裁立川支部であった初公判では、傷害罪について「何とも言えません」と認否を保留。検察側の冒頭陳述などによると、村山被告は昨年４月ごろから、しつけなどと称して暴力をふるうようになったという。遺体には数十

会計検査院は２８日、ＪＲ四国に対し、２０１３年度に実施することになっていた線路の点検で、旅客列車が走らない「側線」など計３２８カ所の検査が適切に実施されていなかったと指摘した。ＪＲ四国は「再検査して安全は確認した」と説明している。　検査院は１３年度に検査することになっていた１６６１カ所のうち、３２８カ所で期間内に実施していなかったり、検査項目が足りなかったりしており、不適切だと指摘した。旅客列車が普段走る「本線」にはこうした例はなかったという。　ＪＲ四国によると、社内マニュアルでは実測すると規定しながら、目視による検査だけを実施したケースもあったという。　２８日に記者会見したＪＲ四国の松木裕之・取締役鉄道事業本部工務部長は「再検査をし安全上問題がないことを確認した。検査の不正や怠慢はない」と述べ、「指摘を真摯（しんし）に受け止め、今後、不備がないよう是正を図りたい」とする泉雅文社長のコメン

警視庁は２９日、無料通信アプリ「ＬＩＮＥ（ライン）」のアカウントが乗っ取られたなどとする被害届と被害相談が２７日までに６５７件あった、と発表した。このうち３６８件で電子マネーなどがだまし取られ、被害総額は約２８００万円に上った。　暗証番号の設定を義務づけるなどＬＩＮＥ側の対策が進み、今月中旬以降は被害相談はないという。　サイバー犯罪対策課によると、最初に被害を把握したのは６月４日。ＬＩＮＥのＩＤとパスワードが無断で使われて不正ログインされたうえ、多くの友人に「近くのコンビニで電子マネーを買うのを手伝って」などと求めるメッセージが送られていた。７月には都内の女性が、友人になりすました何者かの依頼に応じて、プリペイドカード８０万円分をだましとられた。　同課は不正アクセス禁止法違反や詐欺の疑いで捜査している。ＬＩＮＥは９月末から、パスワードとは別に暗証番号の設定を義務化するなど、なりすまし対策を

妻を川に突き落とすなどして殺害したとして、京都府警は２９日、京都市西京区松室荒堀町、自称塗装業武田正人容疑者（３７）を殺人容疑で逮捕し、発表した。容疑を認めているという。　府警によると、武田容疑者は２９日未明、妻つむぎさん（３９）に殴る蹴るなどの暴行を加え、自宅近くの路上から約３メートル下の川に突き落として殺害した疑いが持たれている。　武田容疑者は「離婚をめぐって妻と口論になった」などと供述しているという。

長崎県佐世保市の同級生殺害事件で、長崎地検は２９日、地検佐世保支部が近く、殺人容疑で逮捕された少女（１６）の鑑定留置の期間延長を裁判所に請求する、と発表した。　刑事責任能力の有無を調べる鑑定留置は８月１１日に始まり、１１月１０日までの予定だった。延長申請の理由について、地検の藤野晃俊次席検事は「適正な鑑定留置の結果を得るために必要と考えた」と説明。延長期間は明らかにしなかった。申請を受け、裁判所が延長の可否を判断する。　少年事件の鑑定留置では、家族や関係者らに聞き取りをして、成育歴や生活環境などを調べることがあるという。だが、少女の母親は事件前年に死亡、父親は今月５日、自宅で首をつって死亡しているのが見つかり、少女を最もよく知る両親から聞き取りができない状況になっている。父親の死亡に関し、藤野次席検事は「それを理由に延長するわけではない」と話した。

危険ドラッグを吸って車を運転したとして、愛知県警は２９日、名古屋市北区生駒町７丁目、無職玉置精容疑者（５６）を道路交通法違反（過労運転などの禁止）の疑いで逮捕し、発表した。「知らない」と容疑を否認しているという。　北署によると、玉置容疑者は５月２２日午後１時５０分ごろ、同区萩野通２丁目の国道４１号で、危険ドラッグの影響で正常な運転が困難にもかかわらず、軽四乗用車を運転した疑いがある。　玉置容疑者が運転する車は、走行中に蛇行し始め、停車中の中型貨物自動車に追突して後部を破損。駆けつけた署員が車内で見つけた吸い殻が、危険ドラッグと判明した。玉置容疑者は当時、ハンドルを両足ではさみ、意味がわからない言葉を発して会話ができない状態だったという。

「一票の格差」が最大４・７７倍だった昨年７月の参院選をめぐり、弁護士グループが各地の選挙管理委員会を相手に選挙の無効を求めた訴訟の上告審で、最高裁大法廷（裁判長・寺田逸郎長官）は２９日午前、当事者双方の意見を聞く弁論を開いた。午後に結審し、判決は年内に言い渡される見通しだ。　午前の弁論では、山口邦明弁護士のグループが「一向に改正が実現しない現状を突破するためには、最高裁が選挙の無効を宣言し、より強力に国会に改正を促す必要がある」と訴えた。　選管側は「前回の最高裁判決から今回の選挙まで約９カ月間で、期間があまりに短かった。議員の定数配分を選挙までに改正できなかったことが、違憲とまでは言えない」と主張した。　午後には升永英俊弁護士グループの弁論がある。　この参院選をめぐっては、二つの弁護士グループが全国の高裁・支部に提訴。計１６件の判決のうち１３件は「選挙は違憲状態」と判断し、３件は「違憲」と

マンションの管理費を横領したとして、警視庁は東京都品川区の不動産管理会社「ライフトラスト」社長の藤代八重子容疑者（６６）＝東京都奥多摩町＝を業務上横領などの疑いで逮捕し、２９日発表した。「生活費や人件費に使った」と容疑を認めているという。　保安課によると、藤代容疑者は２００８年４月～１３年３月、同社が管理していた東京都品川区のマンション管理組合の口座から、管理費や修繕積立金など約１６００万円を自分や会社の口座に振り込んで横領した疑いがある。同社から提出された資料に不審な点があり、組合が１３年５月に口座を確認したところ、残高が１００円しかなく、警視庁に被害届を出していた。　このマンションを含め、同社が管理するマンション３カ所で計約２億円の行方が分からなくなっており、同課で関連を調べている。

口論の相手を駅のホームから突き落としたとして、警視庁は２９日、専門学校生の少年（１９）＝川崎市＝を殺人未遂容疑で現行犯逮捕し、発表した。「突き落としたことは間違いない」と容疑を認めているという。　玉川署によると、少年は同日午前８時１５分ごろ、東京都世田谷区の東急田園都市線二子玉川駅で、電車を待っていた川崎市の男性会社員（５３）をホームから線路に突き落として殺害しようとした疑いがある。男性は頭などに軽傷を負った。　直前に別の電車内で男性のかばんが少年に当たったことで口論になり、乗り換えのため列の先頭にいた男性を後ろから突き落としたという。東急電鉄によると、当時電車は同駅に接近していなかったという。

東京都西東京市で今年７月、中学２年の男子生徒（当時１４）が継父から虐待を受けて自殺したとされる事件で、警視庁は２９日、継父の無職村山彰容疑者（４１）＝傷害罪で公判中＝を自殺教唆の疑いで再逮捕し、発表した。「黙秘します」と話しているという。　捜査１課によると、村山容疑者は日常的に生徒の顔を殴るなどの暴行を繰り返したうえ、７月２９日昼には「２４時間以内に首でもつって死んでくれ」と生徒に自殺を迫り、翌日首つり自殺させた疑いがある。　村山容疑者は生徒に対し、「自分としゃべるときはマスクをしろ」と脅すなどしていたという。６月以降は暴行していたことを隠すため、生徒に学校を休ませていた。　村山容疑者は７月２９日に自宅で生徒の顔を手で数回殴るなどの暴行を加えてけがを負わせた疑いで逮捕、起訴された。

海外での医療費の一部を国民健康保険などが支払う海外療養費制度を会計検査院が調べたところ、受給者の約９割の審査記録がそろっておらず、本当に条件を満たしているか確認できなかった。この制度をめぐっては、女性タレントの父親が詐欺容疑で逮捕されるなど、不正請求が問題化。検査院は、所管する厚生労働省に改善を求める方針だ。　海外療養費は、国内に住む人が旅行などで短期間海外に行き、現地で受診した際に医療費の一部が支払われる。海外に長期間住む場合は対象外だ。現地の医療機関で診療内容などを記入してもらい、国保などに申請する。　検査院は、国保や後期高齢者医療制度を運営する全国約３００の市区町村を抽出。２０１２年度までの３年間に、計約１３億円の海外療養費が支給された約２万７千人について、海外への渡航歴などを確認できたか調べた。　すると、９割超の約２万５千人分（支給額約１２億円）は、パスポートのコピーなどの書類や審

神奈川県警は２９日、県警鉄道警察隊巡査長、長崎裕憲容疑者（３０）＝神奈川県平塚市黒部丘＝を県迷惑行為防止条例違反の疑いで逮捕し、発表した。「被害者に悪いことをした」と容疑を認めているという。　県警によると、長崎容疑者は２８日午後１０時４０分ごろ、ＪＲ平塚駅前の屋内駐輪場で、自転車を出庫しようとしていた女子大生（１９）の尻を触った疑いがある。同容疑者は女性が悲鳴を上げたため現場から逃走したが、近くの路上で、通行人の男性（３０）が取り押さえた。勤務終了後から約３時間半、同僚の警察官と横浜市内で酒を飲んで帰宅途中だったという。　同容疑者は２０１０年から鉄道警察隊に所属、痴漢の取り締まりなどの業務をしていた。県警監察官室は「今後、厳正に対処する」としている。

来春の大学医学部の入学定員の増員計画がまとまり、このうち認可が必要な私立大分について文部科学省の審議会が２９日認めた。２０１４年度からの増員数は１８大学の計６５人で、定員総数は９１３４人となる。　医学部の定員は、医療の質の確保などを理由に抑制方針が採られたが、医師不足に対応するため２００８年度に増員に転じた。増員数は０９年度に６９３人にのぼった後は減り続け、１４年度は２８人だったが、初めて前年度を上回った。　県などが奨学金を負担し、卒業後はその県で一定期間働く「地域枠」による増員が１７大学６４人と大半を占める。１４年度は６大学２４人だった。増えた理由について文科省の担当者は「大学が増員を望んでも近くの県が希望しない、医師を増やしたい県では大学の希望がないといったミスマッチの調整を図った影響があるのでは」とみる。

国立国会図書館（東京都千代田区）の入札情報などを不正に入手したとして、警視庁は、館内ＬＡＮシステムの管理委託を受けていた日立製作所の元社員ら男２人を公契約関係競売等妨害の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。容疑を認めているという。　捜査関係者によると、２人は元技師（３６）と社員（２７）。元技師は昨年８月、管理のために図書館から割り当てられたパスワードを使ってＬＡＮシステムに侵入し、図書館発注の入札情報について、他社の見積額や提案書などを不正に入手して社員の男にメール送信した疑いがある。

海外社員旅行の写真コンテストで２位だと「実質休暇３６５日」――。年間休日約１４０日など独特の経営で知られる岐阜県輪之内町の電気設備資材メーカー未来工業が２９日、同社創立５０周年の記念企画を発表した。優勝は「会社設立の権利」をプレゼントされることがすでに決まっている。　同社は「日本一休みの多い上場企業」と言われる。全社員対象の海外社員旅行も実施しており、来年２月はイタリアへ。若手中心の実行委員会が１３コースを設定し、約５００人が参加する予定だ。約２億円の旅費は会社が負担する。　旅行の目玉企画のひとつが豪華景品があたる写真コンテストだ。５１位まで商品があり、優勝以外は社員のリクエストに応えて商品を決めた。特別休暇や有給休暇を加えた「実質休暇３６５日」（２位）のほか、「社長にディナーをごちそうしてもらえる権利」や「新商品命名権」など内容は幅広い。　山田雅裕社長は「やりたい放題な感じもあるが、これ

「たかの友梨ビューティクリニック」を運営する「不二ビューティ」（東京）を相手取り、マタニティー・ハラスメント（マタハラ）を受けたり、残業代の未払いがあったりしたとして、従業員や元従業員の女性計３人が２９日、合計約２６００万円の未払い残業代などの支払いを求め、東京、仙台両地裁に提訴した。　訴状によると、都内の支店に勤める２０代の女性は妊娠中だった今年２月、エステの施術をする仕事から受付業務に移ることを希望したが、会社側に拒否された。妊娠中の女性が希望した場合、事業者に負担の軽い業務への転換を義務づける労働基準法に違反するなどとして、損害賠償２００万円を求めて東京地裁に訴えを起こした。　また、月６０～２００時間程度の時間外労働をしていたのに残業代が支払われていなかったとして、２年分の未払い残業代約１４００万円の支払いも求めている。　女性は８月に出産し、現在は育休中。都内で代理人らが開いた会見に

皇太子さまは２９日、東京都港区の三田共用会議所で開かれた国連「水と衛生に関する諮問委員会」第２３回会合に出席した。世界各地から集まった水問題の専門家を前に、「健全な水循環、より良い災害対策と安全な水と衛生を世界中にもたらすための、関係するすべての人による行動につながることを祈念します」と英語であいさつした。

中国東北部で２００３～０４年に、旧日本軍が終戦前後に遺棄した毒ガス兵器によって死傷した住民や遺族が、日本政府に損害賠償を求めた二つの訴訟で、日本政府の責任を認めず原告側敗訴とした二審判決が確定した。最高裁第三小法廷が２８日付の決定で原告側の上告を退けた。　訴えていたのは黒竜江省チチハル市で死傷した住民と遺族計５０人と、吉林省敦化市で負傷した住民２人。　チチハル市の訴訟で、一審・東京地裁は「兵器は広範囲にわたって遺棄されており、すべての地域を調査するのは極めて難しかった」と指摘。兵器の遺棄は違法だと認定したが、「日本政府の法的責任は認めがたい」と判断した。二審・東京高裁も支持した。　敦化市の訴訟でも、二審・東京高裁は遺棄の違法性は認めながらも「日本政府が事故を予想できたとは認められない」として、一審同様、原告の訴えを退けた。

神奈川県茅ケ崎市の木村竹彦副市長（６３）が、姉妹都市協定締結のため出張中の米ハワイ州ホノルル市で亡くなった問題で、茅ケ崎市の服部信明市長は２９日、会見を開き、ワイキキビーチでのサーフィン中の事故だったと説明した。検視結果が出るのに数週間かかり、死因は分かっていないという。　前日に協定締結式を終え、夕方の航空便で帰国する予定だった現地時間の２５日午前７時ごろ、市長を含む市職員ら６人でビーチに行き、めいめいにサーフィンや海水浴をしていた際、木村副市長が意識を失った状態で発見され、救急搬送されたという。２８日に「公務中の事故死」と発表したことについては、「公務出張中のプライベートな時間に起きた事故の意味だった」と話した。　また、姉妹都市協定締結に水を差すのを懸念した遺族の意向などで当初、事故の経緯を発表しなかったが、「混乱や疑念を招き、遺族にも市民にも配慮が足りなかった」と謝罪した。

地方議員の調査研究のために自治体が支給する政務調査費（現在は政務活動費）について、最高裁は２９日、「１万円以下の支出の領収書」も公開するよう命じる決定を出した。第二小法廷の鬼丸かおる裁判長は「調査研究活動の自由の保護より、使途の透明性が優先される」と指摘。政務活動費をめぐっては、地方議員による不適切な支出が相次いでおり、最高裁が使途の公開について厳しい基準を示した。　今回の決定は、１万円を超える支出に限り領収書の提出と公開を義務づけた岡山県の条例をめぐるもの。ＮＰＯ法人「市民オンブズマンおかやま」が、県議の２０１０年度の政務調査費に違法な支出があったとして返還を求めた訴訟で、１万円以下の領収書の提出命令を出すよう岡山地裁に求めていた。　これに対し、県議側は「公開すれば情報収集した相手の氏名が明らかになり、調査活動の妨げとなる」と反論。岡山地裁は提出命令を出したが、二審・広島高裁岡山支部がこ

酒を飲んで乗用車を運転したとして、愛知県警は２９日、刈谷署交通課の警部補、黒谷昌且容疑者（５４）＝同県東海市加木屋町＝を道路交通法違反（酒気帯び運転）の疑いで現行犯逮捕し、発表した。　県警によると、黒谷容疑者は２９日午前１０時５分ごろ、同県大府市桜木町５丁目の知北平和公園内で、酒を飲んで乗用車を運転した疑いがある。道路脇にある水くみ場に衝突し、公園管理事務所の男性職員（４６）が東海署に通報した。駆けつけた同署員が飲酒検知したところ、呼気１リットルから０・８ミリグラムのアルコールが検出されたという。　黒谷容疑者は午前８時ごろ、「熱があるので休みます」と刈谷署に連絡していた。容疑を認め、「午前７時半から車の中で、３５０ミリリットルの日本酒の瓶を２本飲んだ」と供述しているという。　県警の大江英生・首席監察官は「取り締まりを行う立場の交通課員が飲酒運転で交通事故を起こし、深くおわびします」とコメン

米誌のＵＳニューズ・アンド・ワールド・リポートは２８日、世界の大学ランキングを初めて公表した。トップは米国のハーバード大で、上位１０校のうち８校は米国の大学が占めた。日本からは、東京大学がアジアの大学として最も高い２４位で、京都大学が６０位に入った。　同誌は米国の大学ランキングを毎年公表している。世界ランキングはトムソン・ロイター社による「研究での信頼度」の調査や、引用が多い論文の数、博士号を得ている大学院生の数などから決定したという。　卒業生の評価や卒業する割合などを重視する、米国の大学ランキングとは別の仕組みで、今年の米国ランキングで首位だったプリンストン大は、世界ランキングでは１３位だった。（ニューヨーク＝中井大助）　　　　　◇■ＵＳニューズ・アンド・ワールド・リポートの世界大学ランキング《トップ１０》１　ハーバード大（米）２　マサチューセッツ工科大（同）３　カリフォルニア大バークリ

日本の自動車部品メーカー「タカタ」が製造した車のエアバッグの欠陥を巡り、アメリカの消費者ら２０人余りが、タカタや日本の自動車メーカーなどが、重要な情報を隠していたとして、賠償を求めてフロリダ州とカリフォルニア州の連邦地方裁判所に集団提訴しました。 「タカタ」が製造したエアバッグを巡っては、作動する際に金属片が飛び散って、乗っている人がけがをするおそれがあるとしてリコールが相次いでいます。 アメリカの消費者や自動車販売会社の経営者ら２０人余りは、２８日までに「タカタ」や日本の自動車メーカーなどが安全に関する重要な情報を隠し、その結果、少なくとも４人が死亡し１００人以上がけがをしたとして、賠償を求めてフロリダ州とカリフォルニア州の連邦地方裁判所に集団提訴しました。 この欠陥を巡っては、アメリカ運輸省の道路交通安全局が、リコールされた７７７万台余りの車の所有者に対して、すぐに修理するよう求める異

北朝鮮での人権侵害を国際刑事裁判所に付託し責任者を裁くべきだとして、日本などが国連総会に提出した決議案について、北朝鮮側が内容を修正するよう国連側に働きかけていることが明らかになりました。 この決議案は、国連総会で人権問題を扱う第３委員会に日本とＥＵ＝ヨーロッパ連合が合同で提案しているもので、来月にも採決にかけられる見通しです。 決議案は、北朝鮮で国の最高指導部の意向を受け国際法上の人道に対する罪が行われている可能性が高いとして、国連の安全保障理事会が国際刑事裁判所に付託し、責任者を裁くよう求めています。 これについて、北朝鮮の人権状況を調査している国連のダルスマン特別報告官は、２８日、ニューヨークの国連本部で記者会見し、北朝鮮の国連の代表団が初めて会談に応じ、決議案の内容が修正されれば特別報告官を北朝鮮に招き調査に協力する用意があると伝えてきたことを明らかにしました。 ダルスマン特別報告

政府は、「地方創生」の実現に向けて、自治体が地域活性化の戦略を策定する際に役立ててもらおうと、「ビッグデータ」と呼ばれる膨大な電子情報を基に、企業間の取り引きや観光客の動向などを分析した資料を、来年度から自治体などに提供する方針です。 政府が今の国会に提出した、地方創生の基本理念などを盛り込んだ「まち・ひと・しごと創生法案」では、国が今後５年間の施策の方向性を示す総合戦略を策定し、自治体も地域の活性化に向けた総合戦略を定めるよう努めるとしています。 これを受けて、政府は、「地方自治体が効果的な戦略を策定するためには、地域経済などの特徴を客観的に把握できる資料が不可欠だ」として、「ビッグデータ」と呼ばれる膨大な電子情報を基に作成した資料を、来年度から自治体などに提供する方針です。 資料には、企業間の取り引きや、人口の移動、観光客の動向などを市町村単位で詳細に分析したデータなどが盛り込まれるこ

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