Moore Is Less お騒がせ映画監督の新作は「金融システム崩壊」がテーマ。金融界のリッチな経営陣の責任に迫るが、金持ちを非難するだけでは金融危機の本質はあぶり出せない ドキュメンタリー映画界の風雲児マイケル・ムーアが次回作に選んだのは、これまで以上に大きなテーマ──国際金融システムの崩壊だ。10月には、約90分の作品を見るために世界中の人が映画館に押し寄せることになるだろう。 新作のタイトルはまだ決まっていないが、ムーアは5月に行われたカンヌ国際映画祭で内容を一部明らかにした。 「金持ち連中はある時点で、まだ富が足りないと考えた」と、ムーアは説明した。「もっと多くの、けた違いに多くのカネがほしい、と。そこで彼らはアメリカ国民が必死に稼いだカネを巻き上げるシステムをつくり上げた。なぜ、そんなことをしたかって? それをこの映画で見つけたいんだ」 悪役をビデオカメラの前に誘い出すのが得意