ダンゴムシは、飼育する時に虫かごに石を入れるとよいことが知られています。異なる種類の鉱物を与えて飼育した結果、ダンゴムシは食べた鉱物をそのまま殻にするのではなく、体内で鉱物の構造を作り替えていることを発見しました。生物が鉱物の構造を制御して利用する仕組みの理解につながる成果です。 甲殻類や貝類など多くの生物は、炭酸カルシウムなどの鉱物を利用して硬い外骨格を形成しています。このように生物が体内で鉱物を作る現象は「生体鉱物化(biomineralization)」と呼ばれ、生物材料科学や進化生物学の分野で重要な研究テーマとなっています。 ダンゴムシの外骨格(背殻)は、炭酸カルシウム(CaCO3)からできており、外敵から体を守る役割があります。ダンゴムシを飼育する際には、背殻の形成のために虫かごの中に石を入れておくとよいことが知られています。しかし、どのような種類の石が背殻の形成に影響するのかに
「レアアース」という言葉が隠しているもの――便利な文明は、誰の引き受けた“汚れ”の上に成り立っているのか 最近ニュースで話題の「レアアース」。 でもレアアースって何? 多くの人はこう思うだろう。 ダイヤモンドのように、地球上の限られた場所にしか存在しない希少資源。 だから中国に集中しているのは“運が悪い”のだ、と。 だが調べてみると、この理解はほとんど逆だった。 レアアースは、実は地球上に広く分布している。 アメリカにも、オーストラリアにも、インドにもある。 問題は「ない」ことではなく、**「採ると面倒すぎる」**ことだった。 レアアースの正体 レアアース鉱床とは、そもそも、地球内部の分化過程で、比重が重く、化学的にも行き場のない「余った元素」が、カーボナタイトなどの特殊な条件のマグマの中で寄り集まってできた集合体である。 そこには、放射性物質を含むトリウムのような、比重の重い危険な物質と
トランプ大統領が、またグリーンランドを領有したいと言い出した。1期目の2019年に続き、2度目だ。前回は購入の打診だった。今回は、購入できないのであれば領有の方法として軍事行動の可能性も排除しないと強硬姿勢になっている。 グリーンランドを自治領として持つデンマークも、当事者のグリーンランド自治政府も「売り物ではない」として応じる気持ちはない。 領有したい理由は、米国の安全保障の強化だ。トランプ大統領は、「ロシアと中国の船がグリーンランド近海にはうじゃうじゃいる。米国が占有しなければ、ロシア、中国に占領され安全保障が損なわれる」と発言しているが、実態はずいぶん違うようだ。 前回トランプ大統領がグリーンランド領有を持ち出した際には、実際に中国企業がグリーンランドに進出し、関係を深めていた(『トランプ大統領が何と言おうと、中国に頼るグリーンランド 世界のレア・アースを握る中国 影響は日本にも』)
ベルギー出身のヤンヌ・デュイベッターさん(30)の動画投稿サイト「TikTok」アカウントはかつて、多くの旅行系インフルエンサーと同じように、夕日やサーフスポットの映像、カフェのレビューやバックパッカー向けの旅行アドバイスが中心だった。 彼女は2023年、資金を補うためにオーストラリアで就労ビザ(査証)を取得し、豪州の砂漠地帯にある人里離れた鉱山キャンプで寮やキッチンの清掃作業に就いた。すると投稿内容は、思いがけない方向へと変化した。 「FIFO(fly-in, fly-out)清掃員の1日」と題した初期投稿の一つでは、数週間単位で遠隔地に飛ばされるこの働き方について紹介している。24年1月に投稿した18秒の動画では、蛍光ラインの入った鮮やかな黄色の制服に身を包み、清掃用カートを押し、社員食堂で食事をする様子を映した。 この動画は約95万回再生され、過去の投稿を大きく上回る反響を呼んだ。そ
米国のドナルド・トランプ大統領は7月30日、1962年通商拡大法第232条に基づき、8月1日から銅および銅派生品の輸入に対して50%の追加関税を課す大統領布告を発表した。同日、ファクトシートも発表した。商務省産業安全保障局(BIS)は3月に、銅の輸入に対する232条調査を開始し、トランプ氏は7月9日に50%の追加関税を課す意向を明らかにしていた(2025年7月11日記事参照)。 232条は、特定製品の輸入が米国の国家安全保障に脅威を及ぼす場合に、追加関税などの輸入制限措置を発動する権限を大統領に認めている。具体的には、商務省が調査を担い、調査開始から270日以内に安全保障上の脅威の有無と輸入制限措置の提言をまとめた報告書を大統領に提出する。大統領は、報告書を受領後90日以内に安全保障上の脅威があるか否かを判断し、必要であれば輸入制限措置を発表する。輸入制限措置は、発表から15日以内に実施し
世界の銅市場は、政策の予想外の展開、激しい価格変動、前例のない貿易混乱に見舞われた1年の中で、最大の衝撃に直面している。 トランプ米大統領は、米国に輸入される銅に50%の関税を課す方針を強行したが、国際市場で主に取引されている精錬銅などについては適用を免除した。この決定により、米国の銅相場は過去に例のない価格急落が発生。関税発効前に急いで米国へ銅を輸送していたトレーダーたちは、これまで潤沢な利益を得ていたが、一転して大打撃を受けた。 「市場の予想から大きく外れた展開だった」と語るのは、上海のコモディティー系ヘッジファンド傘下にあるカオス・ターナリー・フューチャーズの調査責任者、リ・シュエジー氏だ。米国での価格上昇を見込んでいた投資家の努力が水の泡になり、世界の銅の流れは再び通常の状態に戻るだろうと述べた。 ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銅先物は22%超の急落となり、過去最大の下げ幅
トランプ米政権に対し、ミャンマーに埋蔵している豊富な重レアアース(希土類)の獲得に向け、外交政策の大幅転換を促す複数の提案が寄せられていることが分かった。写真はKIAの兵士。カチン州ライザで2013年1月撮影(2025年 ロイター/David Johnson) [ワシントン/バンコク 28日 ロイター] - トランプ米政権に対し、ミャンマーに埋蔵している豊富な重レアアース(希土類)の獲得に向け、外交政策の大幅転換を促す複数の提案が寄せられていることが分かった。協議について直接知る4人によると、これらの案には米国の戦略上のライバルとなっている中国からミャンマーの重希土類を奪い取る思惑がある。 重希土類は戦闘機や高性能兵器の製造に用いられており、米国の生産量が非常に少ないため輸入に依存している。一方、ミャンマー北部のカチン州にある鉱山は重希土類の主要産地となっており、中国に輸出され、加工されて
ロシアの政府系新聞「ロシア・ガゼータ」は2025年4月7日、同国のレアアース(希土類元素)戦略の核心が北極圏にあると報じていた(参照)。同記事によれば、ロシアのレアアース確認埋蔵量の76%が北極圏に集中し、採掘の100%がこの極寒の地域で行われているとのことだ。具体的には、ムルマンスク州のロヴォゼロ鉱床ではニオブとタンタルが、コヴドール鉱床ではジルコニウムが生産されている。これらの元素は、ハイテク機器や軍事装備に欠かせない素材であり、ロシアが資源大国としての地位を強化する基盤である。さらに注目すべきは、リチウム鉱床の開発計画だ。コルモゼルスコエ鉱床とポルモストゥンドロフスコエ鉱床は、2025年に試験採掘が始まり、2030年までに年間4.5万トンの炭酸リチウム生産を目指す。これは電気自動車(EV)や蓄電池の需要増に対応するもので、ロシアがエネルギー転換の時代に備える姿勢を示す。 この北極圏戦
1月の就任以来、事前に抱かれていた不安を上回るハイペースで国際関係をかき乱している米国のトランプ大統領。今度はウクライナに対して、とんでもない要求を突き付けた。米国が行っている対ウクライナ支援の見返りに、ウクライナのレアアース資源を差し出せというのである。ウクライナのゼレンスキー大統領が28日に訪米し、その交渉がなされるとも報じられている。 ただ、トランプが目を付けたウクライナのレアアース資源とは、どのようなものなのだろうか? 筆者は長年にわたりウクライナの産業や経済地理をウォッチしてきたので、今回はその立場から騒動の顛末とその行方について考えてみたい。 原点はゼレンスキーの「勝利計画」 今回のトランプによるトンデモ要求の原点にあるのは、間違いなく、ウクライナのゼレンスキー大統領が2024年10月に正式発表した「勝利計画」である。この中でゼレンスキーは、欧米諸国による軍事支援の強化で対ロシ
トランプ米大統領は24日、ウクライナの天然資源を巡る取引で「合意に極めて近づいている様子だ」と述べ、ゼレンスキー大統領が今週か来週に訪米して合意に署名する可能性があると主張した。 トランプ氏はフランスのマクロン大統領との会談に際し、鉱物やその他について最終合意があるだろうと発言。「この合意で、米国は徐々に資金を取り戻すことができる」と語った。 これに先立ち、ウクライナのステファニシナ副首相(欧州統合担当)は、国内の天然資源の一部を米国に譲渡する取引が交渉の最終段階に入っていると明らかにした。 3年にわたりロシアの侵攻が続くウクライナの停戦を仲介する上で、トランプ政権は米国が提案するこの取引が欠かせないと主張。合意を目指し、米国とウクライナは集中的な交渉を続けている。 交渉が非公開で行われていることから匿名を要請した関係者によると、新たな草案がほぼ合意され、米国の返答待ちの状態にある。 この
ロイター通信は21日、アメリカのトランプ政権が、鉱物資源の権益をめぐる協議でウクライナ側に対し、合意に至らなければ、インターネット接続サービス「スターリンク」を遮断する可能性があると言及したと伝えました。 トランプ政権としては、ウクライナとの協議を有利に進めるねらいもあるとみられます。 ロイター通信は21日、複数の情報筋の話として、トランプ政権の交渉担当者がウクライナ国内の鉱物資源の権益をめぐる協議でウクライナ側に対し、合意に至らなければインターネット接続サービス「スターリンク」を遮断する可能性があると言及したと伝えました。 トランプ大統領は21日、FOXニュースのラジオ番組のインタビューの中で、鉱物資源の権益をめぐる協議でベッセント財務長官がウクライナを訪問したことに触れ「時間をむだにした」と不満を示していました。 トランプ政権としては、ウクライナ軍が使用する「スターリンク」の話を持ち出
(CNN) 化石燃料を探し求めてフランス北東部を採掘していた2人の科学者は、自分たちが気候変動対策を加速させうる発見をするとは予想していなかった。 ジャック・ピロノン氏とフィリップ・ド・ドナート氏はフランス国立科学研究センターの研究主任。地下深部岩石層の水に溶解しているガスを分析できる「世界初」の特殊な探査機を使って、ロレーヌ鉱山盆地下層のメタン量を調査していた。 数百メートル掘り進んだところで、探査機は低濃度の水素を検知した。「これにはたいして驚かなかった」とピロノン氏はCNNに語った。掘削した穴の表面付近で少量の水素が検知されることは珍しくない。だがさらに掘り進めるにつれ、水素濃度は地下1100メートルで14%、1250メートルで20%と上がっていった。 ひょっとすると、過去最大級の「ホワイト水素」貯蔵層かもしれないとピロノン氏は言う。今回の発見で、すでに関心を集めている水素がさらに盛
耐熱性に優れ、割れにくい国内シェアの8割ほどを占めると言われる「萬古焼」の土鍋。原材料の4割から5割を占める鉱物「ペタライト」を産出する鉱山を中国企業が買収し原材料の輸入がストップ。近年ますます需要の高まるリチウムをペタライトが含有しておりそこを狙われた模様。従来は高コストとして電池業界から敬遠されてきたペタライトも電池に使えるようになった模様。なお土鍋メーカーは輸入交渉に当たる、代替材料を探すなどして対応しているようだ(読売テレビ、ABEMA TIMES)。 これまでペタライトはジンバブエから輸入されていたが、中国企業によるジンバブエの鉱山買収によって供給が絶たれたとされる。この危機に対処するため、一部の生産者はペタライトを代替する新しい原料で土鍋を製造しているものの、価格は高くなったという。萬古焼協会は、ペタライトの輸入再開を求めながら、新しい技術の開発も進めているとしている。
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