曽野綾子氏は1971年、ノンフィクション・『ある神話の背景』を雑誌に発表し、渡嘉敷島住民の「集団自決」は「軍の強制」ではないという結論を打ち出しました。が、その根拠は疑問に満ちたものです。12'.8.26「曽野綾子『神話』をめぐる話題」よりタイトル変更しました。 2024-03 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » うらそえ文藝が送られてきたので、ようやく星雅彦・上原正稔両人の論考と対談文を読んだ。 36年ぶりに「集団自決」について書いた星氏の論考は、いともあっさりと、「自決軍命説」を否定し、あの集団自決は「自発的」な集団自殺であったと断定し、こんどの「大江・岩波裁判」は納得できないものとして批判している。 今回は上原正稔氏の論考と対談内容について先に述べて、星氏への感想は後で述べたい。 上原氏は、13年前の19