しかし、実は、彼らもかんべえ氏も180度間違っている。なぜなら「賃上げ」という考え方そのものが間違っているからだ。 賃上げ、という言葉にこだわり続ける限り、日本の賃金は上がらない。アメリカには、賃上げという概念が存在しない。だから、賃金は上がるのだ。 では「賃上げ」の何が間違いか。賃金は、政府が上げるものではもちろんないが、企業が上げるものでもないのである。 「賃上げ」は、空から降ってこないし、上からも降ってこない。「お上」からも、そして、経営者からのお慈悲で降って来るものでもないのである。それは、労働者が自らつかみ取るものなのである。経営者と交渉して、労働者が払わせるものなのである。 「資本よりも労働者が経営には不可欠だ」「より経営に役に立つ」と、経営者に思わせ、払わざるをえないようにして、初めて得られるものなのだ。したがって、日本の賃金が低いのは、労働者が、この闘争を「サボっているから
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