発売から85年を迎えた“神戸発”の人気菓子、江崎グリコ(大阪市)の「ビスコ」の勢いが止まらない。かつては子ども向けというイメージが強かったが、近年、ターゲットを成人女性に広げる戦略が奏功し、2017年度は過去最高の売上額を更新。災害用保存食としての認知度も年々高まっている。全商品を生産する神戸ファクトリー(神戸市西区)はフル稼働が続く。 グリコーゲン入りキャラメル「グリコ」に続く商品として1933年、「おいしくてつよくなる」をキャッチフレーズに発売。酵母入りクリームを挟んだビスケットで、「酵母ビスケット」の略称「コービス」を言い換えて名付けた。 同種商品の競争激化などで存続が危ぶまれた時期もあったが、2000年代に入り市場調査を基に対象を大人の女性に拡大。「小麦胚芽入り」(02年)や「発酵バター仕立て」(15年)、「焼きショコラ」(18年)など新商品を次々に投入した。「一口サイズで食べやす