12月初旬、急遽ニューヨークに向かうことになった。HODINKEEの本社に向かうため? いや、そうではなく、今回はオメガが来年に向けて発表する、ある大作にまつわる時計のローンチイベントに参加するためだ。発表された時計は特別なシーマスター。そう、つまりボンドに会うためにNYに赴いたんだ。 2020年4月に公開が予定されている「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」は5年ぶりのボンド映画で、ダニエル・クレイグが役を退く作品とあり世間的な注目度も非常に高い。今回NYで聞いた話はさらにトピックをプラスするものであり、初めてジェームズ・ボンド本人が自身の相棒たる腕時計のデザインにかかわったという事実だ。 ダニエル・クレイグというよりはボンドその人が、スクリーン上とは随分違ったイメージでチタン製の新しいシーマスターについて語った内容を今回はお届けしたい。 「オメガ・ウォッチとの思い出? それはたくさんあり