広島県安芸高田市の石丸伸二元市長は、政治団体「再生の道」をつくり、東京都議選、参院選に候補者を擁立しようとしています。市長時代には独善的な運営や虚偽の発言で市政を混乱させました。同市を取材していた元全国紙記者の岡本幸信さんが、石丸市政の実態を報告します。 広島市安芸高田市の市有常友住宅に住む大山春香さん(50代)=仮名=は、2022年2月に、「市有住宅の用途廃止について」という市からの通知を受け取った。「紙切れ一枚で(再契約から)2年後に出て行ってくださいという内容でした。移転費用もない。説明会すら行わないままの一方的な通知に驚きました」と話す。 住民らが市へ質問すると、「市職員の対応は、例外なく出て行ってくださいとそっけない態度だった。石丸市長と職員は市民の声をくみ取る姿勢ではなかった」。 住まいを奪う 同市は22年2月、136世帯が入居する市有の常友住宅と甲田住宅について、老朽化を理由
