住民の想いとは裏腹に進められる帰還政策。変わらぬ避難生活の中で遠のく政治。理解できぬ原発再稼働─。29日から始まった「復興なみえ町 十日市祭」の会場で、町民の方々に「帰還」や「原発再稼働」、「総選挙」について語ってもらった。そこでは望郷の想いと政治への怒り、あきらめが複雑に交錯する。「国がもう帰れないと言ってくれれば良いんだ」。 【「町ごと移転していれば…」】 「国が『もう浪江町には戻れません』と言い切ってくれた方が踏ん切りがつく。あいまいなまま3年8カ月が過ぎてしまいました」 浪江町に伝わる伝統芸能「請戸の田植踊」を披露した女子高生(16)は言った。震災時、請戸小学校の6年生。卒業式を一週間後に控えたあの日、未曽有の大津波で自宅は全壊した。今年3月、避難先の郡山市から初めて請戸地区を訪れたが、かつて海を眺めた自宅は土台だけになり、雑草が生い茂っていた。手元に残ったのは数枚の写真のみ。ほぼ
沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設に伴う埋め立て土砂の調達が計画されている鹿児島県徳之島町の南原海岸で、6000トン級の土砂運搬船が停泊できる130メートルの「仮設桟橋」の建設が計画されていることが分かりました。 同海岸に漁業権を持つ、とくのしま漁協は7日の理事会で、「環境破壊につながり、原状復帰は不可能」として建設に同意しないことを全会一致で決定しました。徳之島町は当初、容認の姿勢も見せていましたが、本紙に対して「漁協の決定を尊重する」と回答。鹿児島県も「漁協の同意がない以上、桟橋建設のために海岸の占用許可は出せない」としています。 防衛省沖縄防衛局が昨年提出した辺野古の埋め立て申請書によれば、沖縄県内に加え、西日本の7地区(瀬戸内、門司、五島、天草、佐多岬、奄美大島、徳之島)からも土砂を調達する計画です。沖縄に最も近い徳之島での反対の動きは、安倍政権への大きな打撃になります。 防衛省
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