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ブックマーク / blog.livedoor.jp/iseda503 (5)

  • Daily Life:医学と仮説 (つっこみその1)

    September 29, 2011 医学と仮説 (つっこみその1) [2011年10月18日追記:著者の津田さんとのディスカッションの中で、津田さんより、以下のような列挙のしかただと、「これはひどい」とわたしが思うような項目がこれだけの数あるかのような印象を読者に与えるので困る、という趣旨のクレームがありました。そのため、注意書きを書き添えます。以下の事項の中には、わたしがひどいと思ったものから、一応つっこんでおこうというレベルのものまで、さまざまなものが含まれます。内容も科学哲学には限定されません。以下を読む方はそのことをご理解下さい。] 医学と仮説――原因と結果の科学を考える (岩波科学ライブラリー) クチコミを見る 疫学者の津田敏秀さんの著作。以前から疫学の重要性を訴え、たとえば水俣病を中毒事件として扱えばもっとうまく処理できたはずだという議論など、興味深い論点をいろいろ出されて

  • Daily Life:野崎書評 さらに続き

    July 10, 2011 野崎書評 さらに続き 生を肯定する倫理へ―障害学の視点から 書評はこれで最後です 3「生を肯定する」ということの内実について 3−1 生の無条件の肯定というのはどういう意味なのか では、功利主義を批判した上で提示される野崎氏自身の立場はどうだろうか。それは功利主義を越えるものとなっているだろうか。 タイトルに言う「生を肯定する倫理」がどういう立場なのかは、実は書の最後までほとんど説明されず、終章でいくつかの明確化がなされている程度である。しかし、終章での解説を読めば読むほど、積極的な提案としてどういう立場なのか、ますますわからなくなっていく。 野崎氏の列挙する特徴を見ていくと、まず、「無条件の肯定」というけれども、中絶の議論においては「生命の神聖さ」側にはつかないと言い(p.194)、生命が自由や平等よりも優先されるということすら意味しない(p.195)のだと

  • Daily Life:野崎書評つづき

    July 10, 2011 野崎書評つづき 以下生を肯定する倫理へ―障害学の視点からの書評のつづきです。もう一回つづきます。 2 シンガーの議論をめぐって 2−1 功利主義全般の紹介について 功利主義理論の一般的な内容は第二章で紹介されるが、主な批判は第三章で展開されている。批判の対象となるのはピーター・シンガーである。 第二章のまとめは、細かいところでいくつか疑問はあるものの、おおむね納得できるものである。(ヘアの立場の説明として「すべての場合に選好功利主義によって行為の善し悪しが確定するとは考えていない」というのは、非常にミスリーディングである(p.74)。 直観レベルでの行為指針の話をしているのであれば、むしろ選好功利主義を直接当てはめる方が例外中の例外だというのがヘアの立場であるし、最終的な正当化 について言っているのであれば、二層理論においても最終的な基準は選好功利主義である。ま

    ishikawa-kz
    ishikawa-kz 2011/07/11
    興味深い「まず、言うまでもなく、「治るなら治った方がいい」というのと「異常な存在を正常な存在へと改変する」のは同値ではない」
  • Daily Life:野崎泰伸『生を肯定する倫理へ 障害学の視点から』

    July 10, 2011 野崎泰伸『生を肯定する倫理へ 障害学の視点から』 生を肯定する倫理へ―障害学の視点から を著者から御恵投いただいた。せっかくなので少しコメントしたい。記事が長いので三つに分けて投稿する。 書は著者が障害者としての自らの体験もふまえつつ、現代倫理学の主流のアプローチに対して「生を肯定する倫理」を打ち出すという意欲的な著作である。障害学と現代英米の倫理学は、非常に近い問題を扱う面もあるにもかかわらず、あまりきちんとした突き合わせがなされてこなかった。その意味で、両方の文献を読み込んだ著者の議論には参考になる視点が多い。 以下は、現代英米倫理学、特に功利主義に近い立場から、野崎氏の論述がどう読まれるのか、という応答である。それにしても、書で扱われているすべての話題に反応するのは難しいので、話題は三つに絞る。一つは「社会モデル」をどう考えるか、二つ目はシンガーをどう

    ishikawa-kz
    ishikawa-kz 2011/07/11
    非常に丁寧な書評。おすすめである。
  • Daily Life:かみあわないやりとり

    August 10, 2010 かみあわないやりとり NATROMさんと想田和弘さんのやりとりを読んだ。 http://togetter.com/li/40400 この種のやりとりでよくあることであるが、まったく話がかみあっていない。140字でひとまとまりというのはやはりまったく面識のない人同士がきちんと意思疎通するには短い。お互いが相手がどういう背景でどういう経緯を経てその立場にたどり着いたのかわからないので決めつけになってしまう面はあるだろう。 ただ、ホメオパシーを批判する側としては、想田さんのようなとりたててホメオパシーにコミットしているわけではない人まで敵にまわすのは得策ではないだろう。 やりとりの後半で、想田さんがこういうことを書いている。 >医療ネグレクトという言葉は、「(西洋式の)医療を受けさせるべきだ」という価値観が社会を支配し、西洋医学が社会体制/制度として機能しているか

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