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ブックマーク / n-shikata.hatenablog.com (5)

  •  遅まきながら「江」と「テンペスト」視聴日記 - はぐれ思想史学徒純情派

    ブーブーと文句を垂れて、あえて候文風にしたためてまで、今年の大河の感想を言ったのですが、去年の「福山龍馬」で予算を使ってしまったのかもという気が否めません。もう既出ですが、やっぱり「物語の転がし方」が腑に落ちません。 当時の武家の姫はそんなに動けなかっただろうし、崇源院が「自由すぎる」という印象が払拭できません。史料がないんだからというのもあるんですが…。 台徳院ですが、演じている向井理さんは、事務所サイドは「イケメン俳優」路線推しかもしれませんが、向井秀忠は「狸」こと家康へのねじけた感情を端々に表しているので、史実の秀忠もあんな感じだったかもしれません。ある核心の一端は突いているのではないでしょうか。 あと、「茶坊主」こと石田三成は、どうしても「小者」扱いされがちですね…。敗軍の将の定めかもしれませんが、事務官僚が裏方で色々しなかったら、実際に政事はできないなという気もします。色んな意味

     遅まきながら「江」と「テンペスト」視聴日記 - はぐれ思想史学徒純情派
    ishikawa-kz
    ishikawa-kz 2011/08/08
    「去年の「福山龍馬」で予算を使ってしまったのかもという気が否めません。もう既出ですが、やっぱり「物語の転がし方」が腑に落ちません」
  •  中井久夫『「つながり」の精神病理』 - はぐれ思想史学徒純情派

    「つながり」の精神病理 中井久夫コレクション2 (ちくま学芸文庫) 作者: 中井久夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/06/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 23回この商品を含むブログ (17件) を見る 書は精神医学の専門書ではないが、中井久夫の炯眼が随所に散りばめれている。 書の中心テーマは「家族」である。複雑な位相になるにつれ、「家族」への研究はツリー・モデルではなく、リゾーム・モデルとして分析しないとたちゆかないと言う。 家族においては、複雑な相互作用がいとなまれ、それも裏表、表面と中層と底層、意識と無意識にわたり、またかならずしも整合的でない相互作用であり、そしていわゆるコミュニケーションがその一部にすぎないような広大な領域の相互作用である。また家族は変動して留まることがない。年をとり、病み、誕生と死と結婚によって、また生計の変動、社会的位置の相対的

     中井久夫『「つながり」の精神病理』 - はぐれ思想史学徒純情派
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    ishikawa-kz 2011/08/08
    「のび太が年をとらないのも、のび太が児童期にこれから直面する様々な競争を強いなければならない時期の手前の年齢であるから、と本書は述べる」
  •  「国文学研究」を問い直すということ/問い続けるということ - はぐれ思想史学徒純情派

    「国文学」の思想―その繁栄と終焉 (学術叢書) 作者: 笹沼俊暁出版社/メーカー: 学術出版会発売日: 2006/02メディア: 単行 クリック: 20回この商品を含むブログ (4件) を見る 興味のある方はPDFファイルで、ダウンロードしてください。 1 いま書店を見渡すと、サブカルチャーやネット言説を論じる書物が、店頭に並び隆盛期を向かえている。それらは「現代文化」を分析し、またそれに新たな意味を付与することに積極的にみえる。例えば、オタク・ブログ・恋愛ニート・若者世代・下流社会などであろう。そのような動きのなかで、埋没してしまったのが「文学研究」である。現代において、「文学」を、あるいは「文学研究」を問い直すことにどれほどの意味があるのか。そのようなジレンマに苛まされることがたびたびある。それは書店の光景だけでなく、アカデミズムにおける現在の風景ともパラレルなものだろう。つまり、

     「国文学研究」を問い直すということ/問い続けるということ - はぐれ思想史学徒純情派
  •  中井久夫『世に棲む患者』(2) - はぐれ思想史学徒純情派

    同 私は、いわゆる"社会復帰"には、二つの面があると思う。一つは、職業の座を獲得することであるが、もう一つは、"世に棲む"棲み方、根の生やし方の獲得である。そして、後者の方がより重要であり、基礎的であると私は考える。すなわち、安定して世に棲みうるライフ・スタイルの獲得が第一義的に重要である。「働かざる者はうべからず」(パウロ)と人はいうだろうか。しかし、安定して世に棲みえない――そのような座をもたない――人に働くことを求めるのは、控え目にいって苛酷であり、そして短期間しか可能でないことだろう。……私は、安定したライフ・スタイルとして、同心円型のみを考える必要はまったくないと主張したい。むしろ、「世に棲む患者」のライフ・スタイルは、自然に、さきに述べた意味での少数者のライフ・スタイルに似たものとなっていることを指摘したい。(p24-p25)

     中井久夫『世に棲む患者』(2) - はぐれ思想史学徒純情派
    ishikawa-kz
    ishikawa-kz 2011/03/18
    「いわゆる"社会復帰"には、二つの面があると思う。一つは、職業の座を獲得することであるが、もう一つは、"世に棲む"棲み方、根の生やし方の獲得である。そして、後者の方がより重要(中井久夫)」
  •  中井久夫『世に棲む患者』(1) - はぐれ思想史学徒純情派

    世に棲む患者 中井久夫コレクション 1巻 (全4巻) (ちくま学芸文庫) 作者: 中井久夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/03/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (20件) を見る 「世に棲む患者」より。 まったく、経験、それももとよりわが国だけの、そして狭い私の経験にたよって言うことだが、寛解患者のほぼ安定した生き方の一つは――あくまでも一つであるが――、巧みな少数者として生きることである、と思う。そのためには、たしかにいくつかの、多数者であれば享受しうるものを断念しなければならないだろう。しかし、その中に愛や友情ややさしさの断念が必ず入っているわけではない。そして、多数者もまた多くのことを断念してはじめて社会の多数者たりえていることが少なくないのではないか。そして多数者の断念したものの中に愛や友情ややさしさが算えられることも稀では

     中井久夫『世に棲む患者』(1) - はぐれ思想史学徒純情派
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    ishikawa-kz 2011/03/18
    「しかし、その中に愛や友情ややさしさの断念が必ず入っているわけではない(中井久夫」
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