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ブックマーク / bijutsutecho.com (64)

  • DIC川村記念美術館が休館へ。美術館運営の位置づけを再検討

    DIC川村記念美術館が休館へ。美術館運営の位置づけを再検討DIC川村記念美術館を運営するDIC株式会社が、美術館運営の位置づけを再検討。2025年1月下旬からの休館を決定した。 DIC川村記念美術館 DIC株式会社(以下、DIC)が運営する千葉・佐倉市のDIC川村記念美術館が、2025年1月下旬から休館することを決定した。 DICは同館とコレクションを保有資産という観点から見た場合、資効率という側面においては必ずしも有効活用されていないと評価。資効率の改善を経営課題として掲げる同社としては、社会的価値と経済的価値の両面から、美術館運営の位置づけを再検討すべき時期にあると結論づけ、外部の視点から同社取締役会への助言を得るための「価値共創委員会」を設立したうえで議論してきた。その結果をまとめた委員会から同社取締役会への助言内容が、8月9日開催の同取社締役会において提出された。 価値共創委員

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  • ひっ迫する博物館の収蔵庫、現状と課題は? 法政大でシンポ

    ひっ迫する博物館の収蔵庫、現状と課題は? 法政大でシンポ法政大学資格課程が、5月25日にシンポジウム「博物館の収蔵コレクションの現状と課題を考える」を同大にて開催。博物館収蔵庫の現状と課題について議論が交わされた。 文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) シンポジウムの様子 収蔵庫の使用率9割以上が約半数 ミュージアムの根幹機能のひとつである収集。その役割を果たすうえで不可欠なのが、作品や資料を保管する収蔵庫だ。しかしこの収蔵庫は、多くのミュージアムにおいて問題を抱えている。例えば、公益財団法人日博物館協会の「日の博物館総合調査報告書」(令和元年度版)では、収蔵庫が資料によってどのくらいの割合を占めているかという調査に対し、「9割以上(ほぼ、満杯の状態)」という館が全体の33.9パーセント、「収蔵庫に入りきらない資料がある」という館も23.3パーセントにおよぶ。また、27.2

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  • 坂茂設計の豊田市博物館が開館。豊田市美術館と補完し合う相乗効果を狙う

    坂茂設計の豊田市博物館が開館。豊田市美術館と補完し合う相乗効果を狙う建築家・坂茂の設計による愛知県の豊田市博物館が、谷口吉生が設計した豊田市美術館の隣に開館した。 文・撮影=王崇橋(ウェブ版「美術手帖」編集部) 豊田市博物館 外観 世界的に活躍する建築家・坂茂の設計による愛知県の豊田市博物館が4月26日に開館した。館長を務めるのは、前豊田市美術館館長・村田眞宏だ。 同館が建設されたのは、江戸時代に存在した城郭・「七州城」の遺構。明治以降は豊田市立童子山小学校や愛知県立豊田東高等学校の敷地として利用されており、隣には建築家・谷口吉生が設計した豊田市美術館が1995年に開館している。 坂茂は4月25日に行われた内覧会で、博物館建物の設計にあたり谷口の建築とバランスよく配置し、プロポーションを決めたとしつつ、「美術館に来た人も博物館を発見し、博物館に来た人も自然に美術館に流れていくように並列させ

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  • 伊藤若冲の新発見。絵巻《果蔬図巻》を福田美術館が公開

    伊藤若冲の新発見。絵巻《果蔬図巻》を福田美術館が公開京都・嵐山にある福田美術館が、新たに発見された伊藤若冲による絵巻を初公開した。 文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 新たに発見・収蔵された伊藤若冲《果蔬図巻》(1791) 今年開館5年を迎える京都・嵐山の福田美術館が、伊藤若冲作(1716~1800)の新発見の絵巻を披露した。 伊藤若冲は言わずと知れた江戸時代の絵師。京都の青物問屋「枡屋」の長男として生まれ、裕福な環境のもと、独学で作品を制作した。その作風は細部まで描き込まれたものが多く、極彩色で彩られた絹着色の作品や、即興的な筆遣いとユーモラスな表現が特徴の水彩画は、日美術史上でも異彩を放つ。 今回披露された作品は1791年、若冲が76歳のときに描いた全長277センチ(跋文を加えると332センチ)あまりの絵巻で、《果蔬図巻(かそずかん)》と名付けられた。若冲としては珍し

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  • 国立民族学博物館が寄付を募集。24年の創設50周年に向けて

    国立民族学博物館が寄付を募集。24年の創設50周年に向けて大阪・吹田の国立民族学博物館が2024年に創設50周年を迎える。この節目の機にあたり、同館が新たな事業のための寄付金を募っている。 国立民族学博物館 2024年に創設50周年を迎える大阪・吹田の国立民族学博物館。この節目の機にあたり、同館が新たな事業のための寄付金を募っている。 国立民族学博物館は文化人類学関係の教育研究機関として世界で唯一、世界全域をカバーする研究者の陣容と研究組織、博物館機能を備えた、世界最大級の民族学博物館だ。 国立民族学博物館の常設展示風景 同館は創設から50年という節目に際し、過去の50年を振り返り、現状を見極めて50年先、100年先の人類学のありかたを構想するための事業を実施するという。 事業の具体的な内容は『みんぱく50年史』の編纂と、「時代の証言」と題する名誉教授の諸氏のインタビュー映像を含めた「館史

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  • 「あいち2025」の会場が決定。愛知芸術文化センターに加えて愛知県陶磁美術館など瀬戸市も会場に

    「あいち2025」の会場が決定。愛知芸術文化センターに加えて愛知県陶磁美術館など瀬戸市も会場に2025年9月13日〜11月30日に開催される国際芸術祭「あいち2025」。その会場に名古屋市の愛知芸術文化センターのほか、愛知県陶磁美術館をはじめとした瀬戸市内各所が加わることが発表された。 愛知県陶磁美術館 国際芸術祭「あいち2025」が、2025年9月13日〜11月30日の79日間にわたり開催される。その会場に「あいちトリエンナーレ」時代から使用されてきた名古屋市中心部の愛知芸術文化センターのほか、愛知県陶磁美術館をはじめとした瀬戸市内が加わることが発表された。 瀬戸市は日最大級の窯業地。愛知県陶磁美術館は愛知県政100年記念事業として、1978年に谷口吉郎の設計により同市に開館した。同館は日やアジアをはじめとする世界各地の様々なやきものを蒐集しており、重要文化財3点を含む7000点を超

    「あいち2025」の会場が決定。愛知芸術文化センターに加えて愛知県陶磁美術館など瀬戸市も会場に
  • 関東大震災から100年の9月1日。東京都人権部による飯山由貴作品検閲に抗議し都庁で申し入れとデモを実施

    東大震災から100年の9月1日。東京都人権部による飯山由貴作品検閲に抗議し都庁で申し入れとデモを実施飯山由貴の映像作品《In-Mates》が関東大震災の朝鮮人虐殺事件に触れていることなどを理由に、東京都人権部の検閲により上映中止となった問題で、震災から100年となる9月1日、都に対しての改めての申し入れや抗議デモが行われた。 文=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長) 写真=安原、三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部) デモ行進の様子 東京都の指定管理施設「東京都人権プラザ」で開催された企画展「飯山由貴 あなたの当の家を探しにいく」(2022年8月30日〜11月30日)の附帯事業として実施が計画されていた映像作品《In-Mates》の上映。これに対して関東大震災の朝鮮人虐殺事件に触れることなどを理由に、東京都人権部が作品上映を禁止する判断を下した。 これに抗議し説明を求める要望書が今年

    関東大震災から100年の9月1日。東京都人権部による飯山由貴作品検閲に抗議し都庁で申し入れとデモを実施
  • 24年開館の豊田市博物館、シンボルマークが決定。木材の格子模様をイメージ

    24年開館の豊田市博物館、シンボルマークが決定。木材の格子模様をイメージ2024年4月26日に開館予定の豊田市博物館。そのシンボルマークとロゴが決定した。 2024年4月26日に開館を予定している新たなミュージアム「豊田市博物館」。そのシンボルマークとロゴが発表された。 同館は、「豊田市近代の産業とくらし発見館」と「豊田市郷土資料館」を統合して誕生するもので、建築設計は坂茂が担当。建築は地上4階建て、床面積は7800平米を予定している。 「みんなでつくりつづける博物館」をコンセプトに掲げる同館では、1階に交流エリアとなる「えんにち空間」を創出する。今回のシンボルマークは、同空間の天井に使用される木材の格子模様をイメージしたものだ。手がけたのは、株式会社キジュウロウヤハギ(技術者:矢萩喜從郎〔やはぎ・きじゅうろう〕)。 矢萩はグラフィック、サイン、写真、アート、彫刻、建築、椅子・家具、照明、

    24年開館の豊田市博物館、シンボルマークが決定。木材の格子模様をイメージ
  • 文化財や美術品のデジタル・アーカイヴ化を簡便に。OMデジタルソリューションズがシステムの提供へ

    文化財や美術品のデジタル・アーカイヴ化を簡便に。OMデジタルソリューションズがシステムの提供へOMデジタルソリューションズが、5月より文化財や美術品のデジタル・アーカイヴ化を簡便に行える「Rシステム」の提供を開始する。 文化財や美術品のデジタル・アーカイヴ化のために、立体的な被写体の高精細画像の撮影に適した撮影モードと、ワークフローを解説したユーザーズガイドをセットにした「Rシステム」の提供を、OMデジタルソリューションズが5月より開始する。法人や個人事業主が対象となる。 「Rシステム」は、近年、文化財や産業資産をデジタルデータ化して後世に残す取り組みが活発化するなか、デジタル・アーカイヴのための撮影において難易度が高かった点の解決を目指すもの。デジタルデータ化のための撮影には「ピントの合う範囲が狭く立体的な被写体の撮影が難しい」「高精細画像を得るために大掛かりな機材が必要」といった課題が

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  • 『写真批評』が50年ぶりに復刊。編集長に調文明

    『写真批評』が50年ぶりに復刊。編集長に調文明東京綜合写真専門学校の創設者であり写真評論家として活躍した重森弘淹による批評誌『写真批評』(東京綜合写真専門学校出版局)が、50年ぶりに復刊を果たした。 TCPプレスウェブサイトより(https://tcppress.net/items/63f4570a34e01768a4979984) 東京綜合写真専門学校の創立者・重森弘滝によって創刊された『写真批評』が、半世紀ぶりに復刊した。 同誌は、学校教育とともに重森が考える「批評精神」の実践の両輪として「批評精神」を学内のみならず、広く世間に伝えるものとして創刊。1973年の創刊から、7号(1974)まで続いた。 復刊の編集長を務めるのは写真史研究・批評家の調文明。編集委員は調のほか、きりとりめでると深川雅文(監修)が名を連ねる。調はウェブサイトにおいて、次のように意気込みを寄せている。「1973年

    『写真批評』が50年ぶりに復刊。編集長に調文明
  • マンガ『SPY×FAMILY』から見る、近代名作椅子のストーリー

    マンガ『SPY×FAMILY』から見る、近代名作椅子のストーリー人気マンガ『SPY×FAMILY』は、コミックスの表紙や作中において近代の名作椅子が登場することでも知られている。武蔵野美術大学 美術館・図書館の企画展「みんなの椅子 ムサビのデザインⅦ」の出品作品から、それらの椅子をピックアップして紹介する。 4章「ミッドセンチュリーと大衆消費社会」、5章「スカンジナビアンモダン:手仕事と機能性の共存」、6章「イタリアンモダン」展示風景より 現在『週刊少年ジャンプ+』で連載中の人気マンガ『SPY×FAMILY』は、コミックスの表紙や作中において近代の名作椅子が登場することでも知られている。そこで武蔵野美術大学 美術館・図書館の企画展「みんなの椅子 ムサビのデザインⅦ」に展示された、時代や各国の趣向が垣間見える数多くの名作椅子のなかから、今回は『SPY×FAMILY』に描かれている椅子をピック

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  • 「人口最少の県」が目指す新たな美術館。鳥取県立美術館が25年春に開館へ

    「人口最少の県」が目指す新たな美術館。鳥取県立美術館が25年春に開館へ砂丘で知られる日最少の人口の県・鳥取県。同県が、2025年に「鳥取県立美術館」の開館を目指している。その詳細が明らかにされた。 文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 鳥取県立美術館パース 提供=槇総合計画事務所 イメージ制作=ヴィック Vicc Ltd. 日でもっとも人口が少ない県である鳥取県(2023年1月時点で54万人)。同県にある鳥取県立博物館の美術分野が独立し、新たに「鳥取県立美術館」が2025年春に開館する。 鳥取県立博物館は1972年に開館した総合博物館だ。自然、歴史・民俗、美術の3ジャンルを有するミュージアムとして運営されてきたが、開館から40年以上を経て施設は老朽化。また収蔵庫のスペース不足などの問題もあり、2017年に「鳥取県立美術館整備基構想」がまとめられた。 「ひろま」が貫く美術館 鳥取

    「人口最少の県」が目指す新たな美術館。鳥取県立美術館が25年春に開館へ
  • 高騰する美術館の特別展料金。秋の入館料調査が示すもの

    高騰する美術館の特別展料金。秋の入館料調査が示すものコロナ禍以降、上昇傾向にある日の美術館・博物館の鑑賞料金。時には2000円を超えるような料金設定があるなか、その実態と背景を『日の博物館はなぜ無料でないのか?―博物館法制定時までの議論を中心に― 』の著者で博物館制度に詳しい瀧端真理子(追手門学院大学教授)が分析する。 文=瀧端真理子(追手門学院大学教授) (C)Unsplash コロナ禍以降、日のミュージアムの料金が上昇傾向にあり、時に2000円を超える入館料が発生するなか、美術館がこれまで以上に「遠い存在」になるのではないか──編集部からの問題提起を受け、国内美術館の料金(常設展、特別展)を調査してみた。 調査対象と手法 調査対象には全国美術館会議正会員406館(2022年6月2日現在)のなかから、各地を代表すると思われる111館を選んだ。選択が主観的であることはお許しいただきた

    高騰する美術館の特別展料金。秋の入館料調査が示すもの
  • 葛飾北斎の《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》がレゴ®になって登場

    葛飾北斎の《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》がレゴ®になって登場ゴッホの《星月夜》で話題を集めたレゴ®が、今度は葛飾北斎の《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》を商品として発売する。 レゴ®アート 葛飾北斎 <富嶽三十六景 神奈川沖浪裏> ©2023 The LEGO Group. ニューヨーク近代美術館とコラボレーションし、フィンセント・ファン・ゴッホ《星月夜》を発売し話題をさらったレゴ。今度は葛飾北斎《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》を大人向けレゴ®アートとして発売する。 レゴ®アート 葛飾北斎 <富嶽三十六景 神奈川沖浪裏> ©2023 The LEGO Group. 《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》は言わずと知れた北斎の代表作のひとつ。小舟の群れを覆う大きな波の向こうに日を代表する山「富士山」が描かれている、北斎作品のなかでも抜群の知名度を誇る作品だ。レゴグループは、この世界的な名作とその約2世紀

    葛飾北斎の《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》がレゴ®になって登場
  • 東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」|美術手帖

    東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」東京都人権プラザの主催事業として開催されているアーティスト・飯山由貴の企画展「あなたの当の家を探しにいく」。この展示の附帯事業として上映とトークが予定されていた映像作品《In-Mates》(2021)に対し、東京都人権部が作品上映を禁止する判断を下した。この「検閲」に対し、10月28日、厚生労働省で飯山由貴、FUNI(ラッパー/詩⼈)、外村⼤(東京⼤学教員)、小田原のどか(アーティスト)が記者会見を行った。 文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 会見を行った小田原のどか(会見司会・アーティスト)、FUNI(ラッパー/詩⼈)、飯山由貴(アーティスト)、外村⼤(東京⼤学教員) 東京都人権プラザの主催事業として開催されているアーティスト・飯山由貴の企画展「あなたの当の家を探しにいく」(〜11月30日)。この展示の附帯事業と

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  • 排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザイン

    排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザインオリンピックに向けて東京の各所で再開発が進行した10年代。街には公共的で開かれるように、多くのベンチやパブリック・アートと思わしき造形物が登場した。しかしながら、それらの存在は、特定の人々の排除のために作用する「過防備」の一旦を担っているとも言える。これらを「排除アート」としての視点から研究する建築史家の五十嵐太郎が、都市機能としての不寛容さを指摘する。 文=五十嵐太郎(東北大学大学院・教授) 近年、排除アートが増えているというニュースが散見される。路上、あるいは公共空間において、特定の機能を持たない、作品らしきものが、その場所を占拠することによって、ホームレスが滞在できないようにするものだ。もっとも、こうした現象は最近始まったわけではない。16年前、すでに筆者は『過防備都市』(中公新書ラクレ、2004)を上梓した際、都市のフィー

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  • 入江泰𠮷記念奈良市写真美術館がNFT美術館を今秋オープンへ。作品魅力の再発見などを目指す

    入江泰𠮷記念奈良市写真美術館がNFT美術館を今秋オープンへ。作品魅力の再発見などを目指す入江泰𠮷記念奈良市写真美術館が今秋、メタバース上でのNFT奈良市写真美術館(仮称)の開館計画を発表した。入江泰𠮷作品や奈良の魅力を広め、写真美術館として日の写真家を世界に届けることを目指している。 (仮称)NFT奈良市写真美術館のイメージ 入江泰𠮷記念奈良市写真美術館が、メタバース上でのNFT奈良市写真美術館(仮称)の開館を目指して実証実験をスタート。日の写真美術館としては初めてであり、公立美術館全体でも珍しい試みだ。 今年、同館では15万点以上ある入江泰𠮷作品のデジタル化とNFT化を進め、デジタル資産上での権利証明も付加。メタバース空間「The Sandbox」と「Decentraland」で今秋のオープンを予定しているNFT奈良市写真美術館は、入江泰𠮷作品や奈良の魅力を広め、写真美術

    入江泰𠮷記念奈良市写真美術館がNFT美術館を今秋オープンへ。作品魅力の再発見などを目指す
  • 意外と知らない? パブリック・アートの利用ルール

    アニッシュ・カプーア クラウド・ゲート 2004 ミレニアム・パーク(シカゴ) 出典=Kapoor v. National Rifle Association訴状(*1) シカゴのミレニアム・パークを歩くとひときわ目を引く巨大な銀色の彫刻が見える。アニッシュ・カプーアの《クラウド・ゲート》(通称ビーン(豆))という作品で、すっかり公園のシンボルになっている。 このように、公園などの公共空間に設置される芸術作品を「パブリック・アート」という(*2)。パブリック・アートの特徴として、アートに興味のない人も含めて日常生活のなかで作品が広く一般の人の目にふれることが挙げられる。また、景観との調和が求められ、作品のサイズが巨大なものも多い。 展示期間の観点からすると、(a)パーマネント(恒久的)な作品と(b)テンポラリー(一時的)な作品に分けられる。一般にパーマネントな作品には制約が多く、耐久性の問

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  • 坂茂設計の豊田市新博物館が2024年秋にオープン。コンセプトは「みんなでつくりつづける博物館」

    坂茂設計の豊田市新博物館が2024年秋にオープン。コンセプトは「みんなでつくりつづける博物館」「豊田市近代の産業とくらし発見館」と「豊田市郷土資料館」を統合し、2024年秋に開館を予定している愛知県豊田市の新博物館。その詳細が明らかになった。 新博物館のイメージ 2024年秋に開館を予定している愛知県豊田市の新博物館。その詳細が明らかになった。 新博物館は現在の「豊田市近代の産業とくらし発見館」と「豊田市郷土資料館」を統合するかたちで、豊田市美術館に隣接する旧豊田東高等学校跡地に建設される。建築設計を担当するのはポンピドゥー・センター・メスや大分県立美術館で知られる坂茂で、博物館建築は地上4階建て、床面積は7800平米を予定している。 新博物館のエントランスのイメージ この博物館のコンセプトは「みんなでつくりつづける博物館」だ。ボランティアや企業とともに、地域の歴史や自然に関わる調査・収集

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  • 名古屋造形大学が新たなギャラリーをオープン。地域で息づく場を⽬指す

    名古屋造形大学が新たなギャラリーをオープン。地域で息づく場を⽬指す今年4⽉に名城公園キャンパスを開学させた名古屋造形大学が、学内に新たなギャラリーをオープンさせた。 展示準備風景より 提供=名古屋造形大学 撮影=(C)怡土鉄夫 1967年に名古屋造形芸術短期⼤学として稲葉地キャンパス(名古屋市中村区)に開校した名古屋造形大学が、新たなギャラリーを始動させた。 同大は85年に愛知県⼩牧市⼤草にキャンパスを移転。90年に四年制の名古屋造形芸術⼤学が開学し、2008年に現在の名古屋造形⼤学へと名称が変更された。そして今年、名古屋市に再び移転し、4⽉に名城公園キャンパスを開学させている。 この新たなギャラリーは名城公園キャンパス内に位置するもの。⼀般来場者に公開される展⽰空間として、メインギャラリーと屋外ギャラリー、そしてアートストリートに⾯した複数のスペースからなる。 同ギャラリーは教職員と学⽣

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