米国の銀行破綻に端を発する金融市場の動揺に象徴されるように、企業は常に予測不能なリスクにさらされているが、それらの多くは、実はマクロ経済に起因する。歴史を振り返っても、1930年代の大恐慌、1970年代の大インフレ、1990年代からの日本の「失われた20年」、いわゆるリーマン・ショックが引き金となった2008年の世界的金融危機など、マクロ経済の変動は企業や個人に大きな影響を及ぼしてきた。つまり、企業が真剣に取り組まなければならない、外部環境の変化を読み解くためには、マクロ経済への理解を深め、インテリジェンスを磨くことが必要不可欠なのだ。 ここでは2023年5月23日に開催された日経電子版オンラインセミナー「VUCA時代のインテリジェンス経営~不確実な時代にインテリジェンスを活用し持続可能な成長を実現する企業経営」の「Keynote(基調講演)」をリポートする。 金融市場の動揺で再認識される