初版年月日 2022年10月 書店発売日 2022年10月26日 登録日 2022年7月21日 最終更新日 2022年10月31日 紹介 中国大陸、香港、マカオ、台湾という日本社会と隣接する地域が第二次世界大戦終結後、いわゆる戦後の約80年のなかでどのような歴史をあゆんできたのか。揺れ動く世界の状況のなかで大国中国の動向がますます注目される現在、その歴史を理解し、未来を展望する道筋を示す。 目次 まえがき──日本社会の隣人、中華圏を知ろう! (中村元哉) 中華圏とは何か 日本の鏡としての中華圏の戦後史 ITとAIの時代の教養書兼講義用教科書 序 章 近代国家中国のあゆみ──変革の時代(1900年代-40年代) 1.文明と近代と革命という時代性 中華文明の動揺 混沌とした時代 2.第二次世界大戦後の風景──出発点としての1945年 憲政と革命の二大主旋律 戦勝国としての中国 3.中国国民党か
近代日本外交史幕末の開国から太平洋戦争まで 佐々木雄一 著 1853年にペリーが来航し、日本は開国へと向かう。明治維新後、条約改正や日清・日露戦争、第一次世界大戦を経て、世界の大国となった。だが1930年代以降、満州事変、日中戦争、太平洋戦争に突入し、悲惨な敗戦に終わる。日本は世界とどう関わってきたのか。破局の道を回避する術はなかったのか。国際秩序との関係を軸に、幕末の開国から太平洋戦争まで、日本外交の歩みをたどる。近年の研究をふまえた最新の通史。 書誌データ 初版刊行日2022/10/20 判型新書判 ページ数256ページ 定価924円(10%税込) ISBNコードISBN978-4-12-102719-1 書店の在庫を確認 ❑紀伊國屋書店 ❑丸善&ジュンク堂書店 ❑旭屋書店 ❑有隣堂 ❑TSUTAYA ❑くまざわ書店
紹介 初代首相・伊藤博文,「民衆政治家」・大隈重信,「平民宰相」・原敬,挫折の政治家・犬養毅,最後の元老・西園寺公望――.五人それぞれの性格に焦点を置きつつ,リーダーシップの特色を浮かび上がらせていく.細部の人物描写に腐心しつつ,日本近代史の大きな見取り図への位置づけも怠らない,秀逸な伝記的エッセイ.(解説=松浦正孝) 目次 まえがき 初代首相・伊藤博文 その若き日/天皇制の定礎/「超然主義」の放棄/日露戦争前後/政敵・山県有朋/自負心/その名誉心/閥を作らず/状況に対する判断力と適応力/内政における行動様式/外交における行動様式/交代する強気と弱気/私人としての伊藤/衣食住に対する態度/趣味/彼の死―その意味するもの 「民衆政治家」大隈重信 盛大を極めた「国民葬」/燦めく運命の星/挫折/浮沈の幾春秋/党を逐われる/その人となり/対人態度/演説と座談/「大名趣味」/大隈と板垣/政権との奇遇
2022.09.17 初版 1937年12月に日本軍が当時の中華民国の首都・南京に侵攻した際に、南京のすぐ北側にある幕府山付近で第13師団隷下の山田支隊が多数の捕虜を捕らえた。この捕虜の多くが結果的に殺害されてしまった「幕府山事件」は、いわゆる“南京大虐殺”とされる中でも個別に名称が付けられるほどに特異な事案である。いまだに細部が不明瞭なため、論争になることも多い。 この記事は、論拠等の細かい情報は個別記事を参照してもらうことにして、幕府山事件と呼ばれている事件全体についての考察結果の概要を示す。 結論としては、この事件では2ヶ所の事件現場のみならず、そこへ向かう路上周辺からも多数の犠牲者が出た。また、事件翌日から“自衛発砲説”に基づく説明がなされている。従って、事件の真相は第65連隊の幹部らがいうように捕虜の反乱鎮圧=自衛発砲だったと言える。 1. 幕府山事件とは 2. 関係地点の比定
子どもたちの悲惨な戦争体験として語られてきた学童集団疎開.しかし,受入れ地域からはまた別の側面が見える.県別に割当てられた40万人近くの学童,決定から3カ月後の受入れ,食糧事情や施設の状況,戦争の激化と軍事施設までもの疎開…….埼玉県の高校郷土部の調査を契機に,地域全体が戦時体制に巻き込まれる状況を明らかにした,新たな観点からの学童疎開史. 序 章 なぜ疎開受入れ地域に注目するか 第一章 学童疎開に到る道 1 疎開政策と東京都 2 割り当てられた側の事情 3 国土計画と疎開 第二章 決定から二カ月半での大移動―― 一九四四年六月末~九月 1 縁故か集団か,ただちに決断せよ 2 翻弄される受入れ県 3 公平性を最優先した埼玉県 第三章 遠足気分の出発,激化しゆく空襲―― 一九四四年九月~一九四五年三月 1 「適切ナラザル」宿舎 2 疎開地における教育 3 冬季対策 4 疎開地にしのびよる「戦
紹介 一九八九年に「ベルリンの壁」が崩壊し、ドイツ統一への機運が高まる。だがソ連のゴルバチョフは統一に反対。英仏やポーランドも大国ドイツの復活を危惧し、米国のブッシュは冷戦の勝利とNATOの維持拡大を優先する。冷戦後の国際秩序について各国の思惑が交錯する中、「ヨーロッパの分断」を克服する外交を展開したのが、西ドイツ外相ゲンシャーだった。本書はドイツ統一をめぐる激動の国際政治を、最新の史料を駆使し描き出す。 板橋 拓己 (イタバシタクミ) (著/文) 板橋拓己 1978年栃木県生まれ。2001年北海道大学法学部卒業、08年同大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。成蹊大学法学部助教、准教授などを経て、16年より教授。22年より東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授。専攻は国際政治史。著書に『中欧の模索――ドイツ・ナショナリズムの一系譜』(創文社、2010年)、『アデナウアー――
6月9 中北浩爾『日本共産党』(中公新書) 8点 カテゴリ:政治・経済8点 『自民党―「一強」の実像』(中公新書)や『自公政権とは何か』(ちくま新書)などの著者が今回挑むのは日本共産党。野党共闘の鍵となる存在でありながら、外側からはその内実がよくわからない日本共産党について、その歴史を紐解きながら実像に迫っていきます。 『自民党―「一強」の実像』や『自公政権とは何か』では、基本的に現在の意思決定や選挙対策などをとり上げて分析していましたが、今回の『日本共産党』の記述のメインとなるのはその歴史です。 これは日本共産党が現存する政党の中で最も古い歴史を持ち、その政策や意思決定の過程がかなりの部分、過去の積み重ねによって規定されているからです。 そのため、本書は本文だけで400ページ以上あり、なおかつソ連が崩壊するまでの記述で300ページ近くあります。そのため、個人的には面白く読めましたが、前半
7月13 賀茂道子『GHQは日本人の戦争観を変えたか』(光文社新書) 7点 カテゴリ:歴史・宗教7点 副題は「「ウォー・ギルト」をめぐる攻防」。GHQが終戦直後に行ったとされる「ウォー・ギルト・プログラム」を扱った本になります。 この「ウォー・ギルト・プログラム」については評論家の江藤淳がとり上げたことで世に知られました。江藤は戦後民主主義の「自由」な言論空間が実はGHQによる検閲と洗脳によってつくられたということを『閉ざされた言語空間』で主張しました。 ただし、江藤は評論家ですし、たまたま目にした資料からこの政策について論じており、その実態はどうだったのか? どの程度の影響力があったのか? といった疑問は残ります。 本書は、アメリカが日本人のどんな戦争観を問題視し、どのようにアプローチしようとしたかを分析し、「ウォー・ギルト・プログラム」の実態を明らかにしようとしています。 江藤の主張
紹介 ウエストファリア体制の成立、二度の世界大戦、冷戦、そしてEUの誕生と変容??。いち早く産業革命に成功して世界中を支配し、今日も世界政治を左右するヨーロッパ諸国は、いかなる外交を展開してきたのか。本書では、16世紀後半から今日に至るまでの近現代ヨーロッパ外交史における70の要点を取り上げ、最新の知見を盛り込みながらそれぞれの背景・展開・意義を詳述、その全貌を明らかにする。 目次 はしがき 第Ⅰ部 ウェストファリア体制の成立、1648~1814年 解 説 1 ウェストファリアへの前奏曲――アウクスブルク宗教平和令(1555年) 2 ウェストファリア条約(1648年)――「主権国家」体系の誕生? 3 ルイ14世の戦争――九年戦争・スペイン継承戦争 4 フリードリヒ大王とマリア・テレジア――オーストリア継承戦争・七年戦争 5 アメリカ独立戦争とヨーロッパ――イギリスの孤立と敗北 6 フラン
紹介 史上最大の海の戦いは悲劇のクライマックスへ。 前人未踏の太平洋戦史トリロジー、遂に完結――。 第一部『真珠湾からミッドウェイまで』、第二部『ガダルカナルからサイパン陥落まで』に続き、5年の執筆期間と、前作・前々作の1.5倍の紙幅を費やして描き切られた、太平洋戦争最後の1年間。あまりに巨大かつ濃密なドラマが、かつてなかった戦史の掉尾を飾る。 太平洋戦争はその最終盤においては、初期よりもはるかに大規模に、そしてはるかに政治的になっていた。真珠湾、ミッドウェイ、ガダルカナルといったそれぞれの海戦戦記だけでは決してわからない、終戦に向かう巨大なうねりを可視化するには、本書が描き出す無数の人々の群像劇が必要不可欠だった。 それを象徴するエピソードが、本書上巻冒頭で描かれる、1944年7月のホノルル戦略会議である。ローズヴェルト大統領がハワイを訪れ、太平洋戦域指揮官たちと日本との戦いの最終戦略を
書評History typed on an vintage typewriter, old paper. close-up 日本の近現代史では「従軍慰安婦問題」などに関心が集まりがちで、なかなか「それ以外」の問題が脚光を浴びにくい状況です。しかしそんな「もっと重要なのに忘れられがちな問題」を俎上にのせて、正面から切り込む野心的な書が登場しました。それは「日本人が知らない近現代史の虚妄」という江崎道朗氏の最新刊です。 この書籍は多くの方にとって、自分の歴史認識を検証するのに最適な一冊となるでしょう。 著者江崎道朗氏は、産経新聞「正論」執筆メンバーのお一人であり、「江崎塾」を主宰して日々精力的に研鑽と情報発信をされています。主な著書に『日本は誰と戦ったのか』(ワニブックス)、『知りたくないではすまされない ニュースの裏側を見抜くためにこれだけは学んでおきたいこと』(KADOKAWA)、『緒方竹
冷戦とは何だったのか。大国同士の駆け引きや政治リーダーを主人公とする従来の物語とは一線を画し、無数の名もなき人びとの日常的な想像と行為の連鎖と、現実政治との影響関係から冷戦初期の歴史を描く。恐怖、不安、敵意、憎悪、願望……現実は人びとにどう想像され、それは増幅拡散してどのように新しい現実を生み出していったのか。 序 章 冷戦とは何だったのか? 第Ⅰ部 連鎖する世界 第一章 名付けえないものに名前を付ける 巻き返しの嵐/何がアメリカ的なのか?(何が非アメリカ的なのか?)/占領司令部に飛び火する赤狩りの嵐/「逆コース」をめぐるローカル・ポリティクス/「逆コース」に対する中国の反応/反国民党・反米感情の広がり/米国における「中国」観/流動的な「現実」 第二章 ローカルに翻訳するということ 「我々は既に第三次世界大戦の初期段階にいる」/「ヒステリーは勘弁してくれ」/反植民地主義の時代/戦時の国家建
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く