倭の五王から遣唐使以降まで 河上麻由子 著 607年、日本は隋の煬帝に「日出ずる処の天子」で名高い書状を送る。以後、対等の関係を築き、中国を大国とみなすことはなかった――。こうした通説は事実なのか。日本はアジア情勢を横目に、いかなる手段・方針・目的をもって中国と交渉したのか。本書は、倭の五王の時代から、5回の遣隋使、15回の遣唐使、さらには派遣後まで、500年間に及ぶ日中間の交渉の軌跡を実証的に、「常識」に疑問を呈しながら描く。 書誌データ 初版刊行日2019/3/19 判型新書判 ページ数296ページ 定価968円(10%税込) ISBNコードISBN978-4-12-102533-3 書店の在庫を確認 ❑紀伊國屋書店 ❑丸善&ジュンク堂書店 ❑旭屋書店 ❑有隣堂 ❑TSUTAYA
会田大輔 著 中国の南北朝時代とは、五胡十六国後の北魏による華北統一(439年)から隋の中華再統一(589年)までの150年を指す。北方遊牧民による北朝(北魏・東魏・西魏・北斉・北周)と漢人の貴族社会による南朝(宋・斉・梁・陳)の諸王朝が興っては滅んだ。南北間の戦争に加え、六鎮の乱や侯景の乱など反乱が続いた一方、漢人と遊牧民の交流から、後世につながる制度・文化が花開いた。激動の時代を生きた人々を活写する。 書誌データ 初版刊行日2021/10/18 判型新書判 ページ数304ページ 定価990円(10%税込) ISBNコードISBN978-4-12-102667-5 書店の在庫を確認 ❑紀伊國屋書店 ❑丸善&ジュンク堂書店 ❑旭屋書店 ❑有隣堂 ❑TSUTAYA
大英博物館「ネロ 虚像に覆われた男」の展示。右は、1951年の米映画「クォ・ヴァディス」で、ピーター・ユスティノフ演じるネロがローマ大火を見ながら歌う場面の写真。左は、ネロの胸像で最も有名なものだが、大部分は17世紀の修復で、ネロ存命当時の部分は顔のごく一部。しかもネロの死後、後代の皇帝に似せて彫り直され、ネロの面影を伝えているわけではないという=2021年7月25日、国末憲人撮影 ネロは紀元54年、伯父であり養父でもあった第4代皇帝クラウディウスの死去を受けて、16歳で即位した。その背後には、強い政治的野心を抱く母アグリッピナの策謀があったという。哲学者セネカの指導を受けて当初は政治にいそしんだものの、何かと政治に口を出す母を殺害。セネカや妻も死に追いやった。64年に起きたローマ大火の際には、キリスト教徒に責任を負わせて弾圧した。 この間、次第に芸術にのめり込み、ギリシャ文化を熱愛。自ら
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