ロシアが、国際宇宙ステーション(ISS)から2024年以降に離脱すると表明した。 米国、ロシア、欧州、カナダ、日本の5極が参加するISSについて、米国は24年までとされている現行の運用期限を30年まで延長する方針を示している。 ウクライナ侵略を続けるロシアはこれまでも、ISSからの離脱をちらつかせ、西側諸国に制裁解除を求める材料としてきた。今回の表明でも、離脱の時期や正式な通知を保留したまま、米国と西側諸国に揺さぶりをかける意図がうかがえる。 ソ連崩壊後にロシアが加わったISS計画は、冷戦終結後の国際協力を象徴するプロジェクトでもある。米国のエマニュエル駐日大使が「ウクライナの主権、国境を害しただけでなく、宇宙に関する民生利用の協力にも背を向けた」と、ロシアを強く批判したのは当然である。 2014年にロシアのクリミア侵攻で米露が極めて険悪な関係になった際も「ISSは例外」とされ、協力関係が