トランプ前政権以来、深刻化した米国社会の分断が、バイデン政権下の政策運営に大きな障害として立ちはだかっている。このまま期待通りの成果が挙げられず、支持率低迷が続けば、2024年大統領選でも命取りとなりかねない。 「超党派」とは名ばかりだった式典 「本日、私がこの場で署名し正式発効する法律は、民主、共和両党議員たちによる努力と妥協の産物だ」 バイデン大統領は去る11月15日、ホワイトハウス南庭で行われた1兆2000億㌦規模の大型「超党派インフラ・パッケージ法(bipartisan infrastructure package=BIF)」成立祝賀セレモニーでその歴史的意義を強調して見せた。 だが、「超党派」とは名ばかりで、式典会場は、大統領ほか関係閣僚、議会からナンシー・ペロシ下院議長、チャック・シューマー上院院内総務ら民主党重鎮らで埋め尽くしたものの、野党共和党側出席者は、シェリー・カピト、