「ルビーロマン」といえば、初競りでひと房100万円以上もの値がつき、宝石にも例えられる石川県産の超高級ブドウである。 ところが同じ名称のブドウが韓国で流通していることが分かり、現地で購入したブドウをDNA型鑑定したところ、遺伝子型が石川県産のものと一致した。苗木の段階で韓国に流出したものとみられる。 ブランド農産物は貴重な日本の知的財産である。国や県は徹底してこれを守るべきなのだが、手をこまねいているのが実情だ。 ルビーロマンは、石川県が14年の歳月をかけて開発した努力の果実であり、苗木の第三者への譲渡を禁じる契約を結んだ県内の生産者のみで栽培している。 苗木の海外への持ち出しは昨年4月、改正種苗法によって禁止されたが、苗木の接ぎ木から収穫までには数年がかかることから、韓国に流出したのは法改正以前とみられている。 枝1本持ち出されれば、接ぎ木するだけで栽培は可能という。 また、韓国ではルビ