札幌市で開かれた日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会(教研集会)は28日、3日間の日程を終えて閉幕した。最終日の平和教育分科会では、原爆の悲惨さなどを伝える漫画「はだしのゲン」を教材に朝鮮人の「強制連行」に焦点を当てる一方、安全保障関連法の反対デモに教員自身が参加した体験を語る授業実践例が報告された。教育の政治的中立性が保たれているのかが疑われ、議論を呼びそうだ。 「日かんへいごうで連れてきて働かされる」リポート発表者は大阪府の小学教員。広島市の平和記念公園を訪れる修学旅行の事前学習として、「はだしのゲン」の作中で「アジアへの侵略や強制連行」について語られる場面を取り上げ、韓国人被爆者の慰霊碑が公園内にあることなどを説明。訪問時に「日かんへいごう(日韓併合)で連れてきて働かされる」などとメモを取る児童の様子を振り返った。 修学旅行後には、集団的自衛権の限定行使を自衛隊に認めた平成27