静岡県知事を退任するにあたっての記者会見に臨んだ川勝平太氏。退職金は「受け取ります」と明言した=9日、静岡県庁(力武崇樹撮影)川勝平太氏の辞職に伴う静岡県知事選の告示を前にした今月1日、同氏が知事退任の挨拶を発表したというので早速、県のホームページで拝見した。そして驚いた。「過去15年間、皆様に懸命に奉仕し…」とあったのである。「皆様」とはむろん静岡県民のことだろうが、私の理解力では在職中の氏の一連の発言と「懸命に奉仕」の文言との脈絡が全くつかないのである。そこで今回は、過去の話題を蒸し返す格好にはなるものの、同氏の辞職につながったといわれる「職業差別発言」などを「ひと解き」し、職業としての「知事」の本質にも迫ってみたい。 差別発言川勝氏は4月1日の県庁新入職員への訓示で「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、皆さんは頭脳、知性の高い方」と語り、激しい批判にさらされた