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2024年5月17日のブックマーク (9件)

  • 職業としての「知事」 権力が自己陶酔の対象となる時 言葉のひと解き 清湖口敏

    静岡県知事を退任するにあたっての記者会見に臨んだ川勝平太氏。退職金は「受け取ります」と明言した=9日、静岡県庁(力武崇樹撮影)川勝平太氏の辞職に伴う静岡県知事選の告示を前にした今月1日、同氏が知事退任の挨拶を発表したというので早速、県のホームページで拝見した。そして驚いた。「過去15年間、皆様に懸命に奉仕し…」とあったのである。「皆様」とはむろん静岡県民のことだろうが、私の理解力では在職中の氏の一連の発言と「懸命に奉仕」の文言との脈絡が全くつかないのである。そこで今回は、過去の話題を蒸し返す格好にはなるものの、同氏の辞職につながったといわれる「職業差別発言」などを「ひと解き」し、職業としての「知事」の質にも迫ってみたい。 差別発言川勝氏は4月1日の県庁新入職員への訓示で「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかと違い、皆さんは頭脳、知性の高い方」と語り、激しい批判にさらされた

    職業としての「知事」 権力が自己陶酔の対象となる時 言葉のひと解き 清湖口敏
  • 中国、スパイなど摘発の新「五反」運動 内憂外患で毛沢東時代に回帰か 国際情勢分析

    3月11日、北京・人民大会堂での全国人民代表大会(全人代)が閉幕し、退席する中国の習近平国家主席(共産党総書記)=ロイター中国の国家安全省が「反スパイ」や「反分離主義」などを含む「五反闘争」を宣言した。「五反」は建国直後の1950年代初頭、社会主義建設の障害となる思想を一掃するために展開された社会改造運動「三反五反運動」になぞらえたものだ。国内での経済低迷、米欧との対立長期化という内憂外患を抱える習近平政権は、権力維持のために、毛沢東時代のような強固な独裁に回帰しようとしているようだ。 「五反闘争」が打ち出されたのは4月29日、共産党幹部の養成機関、中央党校の機関紙「学習時報」1面だ。「国家安全保障の揺るぎない保護」と題する陳一新・国家安全相の論文が掲載された。 陳氏はこの中で、習近平総書記(国家主席)が提唱する「新時代の中国の特色ある社会主義思想」を称賛した上で、「五反闘争」を徹底的に行

    中国、スパイなど摘発の新「五反」運動 内憂外患で毛沢東時代に回帰か 国際情勢分析
  • 「WiLL」花田編集長が飛鳥新社に移籍、新雑誌創刊へ

    保守系の月刊論壇誌「WiLL」(ワック)の花田紀凱(かずよし)編集長(73)が飛鳥新社に移籍することが25日、関係者への取材で分かった。同社が近日に創刊予定の新雑誌の編集長に就任する。 花田氏は3月にワックを退職。3月26日発売の5月号がワック在籍中に手がける最後の号となる。飛鳥新社によると、現在の「WiLL」編集部員も同時に移籍し、同誌の路線を引き継いだ雑誌を作るという。花田氏は「ワックとは編集方針の違いがあった。保守系論壇誌の読者層を広げたい」と話している。 一方、ワックによると、「WiLL」の発行は編集長を交代する形で継続。後任には同社の隔月刊歴史雑誌「歴史通」編集長の立林昭彦氏が就任予定。鈴木隆一社長は「花田氏らしい独自の路線に挑戦していただきたい」と述べた。 花田氏は文芸春秋で「週刊文春」編集長などを務め、同誌の部数を総合週刊誌トップに押し上げた名編集者として知られる。平成8年に

    「WiLL」花田編集長が飛鳥新社に移籍、新雑誌創刊へ
  • <主張>「選挙の自由」妨害 悪質行為の摘発は当然だ 社説

    憲法21条は言論や表現の自由を保障している。この前段となる12条では憲法が保障する「自由及び権利」は、「国民は、これを濫用(らんよう)してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」と規定している。 憲法は「自由」を無制限に保障しているのではなく、その濫用を明確に戒めている。 4月の衆院東京15区補欠選挙で対立陣営の街頭演説を妨害したなどとして、警視庁は公選法違反(選挙の自由妨害)容疑で政治団体「つばさの党」の関係先を家宅捜索した。 同党は警視庁の強制捜査に対して「表現の自由の中で適法にやっている」「心外だ」などと主張し、今後も同様の政治活動を続けると述べている。これこそ「公共の福祉」とは相いれない「自由の濫用」であろう。 同党は他候補の演説中に大音量で罵声を浴びせ、クラクションを鳴らすなどの妨害を繰り返し、選挙カーを執拗(しつよう)に追い回すなどの危険行為もあっ

    <主張>「選挙の自由」妨害 悪質行為の摘発は当然だ 社説
  • 名目GDP、来年インドに抜かれ5位転落へ 指標としての〝限界〟議論も

    東京都庁と高層ビル群=東京都新宿区(社ヘリから、川口良介撮影)内閣府が16日公表した2023年度の名目国内総生産(GDP)は599兆円と過去最高を更新した。安倍晋三政権が15年に掲げた600兆円の目標まで、あと一歩に迫る。「雇用・所得環境が改善するもとで、緩やかな回復が続くことが期待される」。新藤義孝経済再生担当相はこの日、談話を公表し、日経済の先行きに期待感を示した。だが、世界に目を向けると、25年には日の名目GDPがインドに抜かれて5位に転落する可能性があるなど、国力の低下も危惧される。 円安、ドル換算で目減り国際通貨基金(IMF)が4月に公表した最新の推計では、日の名目GDPは25年に4・31兆ドル(約663兆円)になる見通し。インドは4・34兆ドルと日を上回り、世界4位に躍り出る。

    名目GDP、来年インドに抜かれ5位転落へ 指標としての〝限界〟議論も
  • フランスはテロの「悪夢」防げるか パリ五輪に過激派の脅威 対策に相次ぎほころびも 欧州を読む

    パリ五輪のロゴが表示された国民議会前を歩くフランスの憲兵ら=5月2日(ロイター)パリ五輪の7月の開幕を控え、フランス政府がイスラム過激派などによるテロへの警戒を強めている。2015年のパリ同時多発テロの「悪夢」を繰り返さないよう最高レベルの警備態勢を構築。大会の目玉であるセーヌ川での開会式の内容変更も検討している。ただ、導入した対ドローン・システムの欠陥が明らかになるなど対策のほころびも出てきている。 参加希望者ら800人を排除五輪開幕まで4カ月を切った3月末、テロの懸念を高める出来事があった。ダルマナン内相は五輪参加を希望するボランティアや聖火ランナー、選手の同行者ら18万人を調査した結果として、800人が過激なイスラム主義者などだったと発表。「潜在的な危険がある」とみて排除したと明らかにした。

    フランスはテロの「悪夢」防げるか パリ五輪に過激派の脅威 対策に相次ぎほころびも 欧州を読む
  • 香港に不朽の歌が生まれた

    香港の街頭で「香港に栄光あれ」を奏でる李解新氏=2022年12月(藤欣也撮影)2年前、香港に出張したときのことだ。街頭で二胡の演奏をする男性がいた。懐かしい調べだった。 曲名は「香港に栄光あれ」。2019年の反香港政府・反中国共産党デモの際、市民たちが声を張り上げて歌った歌である。 《夜明けが来た 香港を取り戻そう…私たちの時代の革命だ 民主と自由が朽ちないように…》

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  • <正論>「地図」から読み解く中国の戦略 文化人類学者、静岡大学教授・楊海英

    楊海英氏(寺河内美奈撮影)21世紀初頭までの北京の古書店街は活況を呈し、行く度に発見があった。古書店から見つけた中国の国境変遷と領土紛争に関する地図など資料を紹介し、その性質について検討してみよう。 中ソ対立の極秘資料群北京の大規模開発は1990年代後半から格化する。モンゴルの元帝国と明朝、それに清朝の都だった歴史から脱皮しようとして中国共産党は古い建物を壊し、近代的な高層建築を建てて実績を誇示しようとした。千年前の石碑や建材、それに家具類と土地契約書は大量に古書店に持ち込まれていた。

    <正論>「地図」から読み解く中国の戦略 文化人類学者、静岡大学教授・楊海英
  • つばさの党の代表ら3人を逮捕 衆院東京15区補選で他陣営の選挙を妨害

    4月28日投開票の衆院東京15区補欠選挙を巡り、他候補の街頭演説を妨害したとして、警視庁捜査2課は17日、公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで、政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者(45)、補選で落選した党幹事長の根良輔容疑者(29)、運動員の杉田勇人容疑者(39)の3人を逮捕した。 警視庁に入る根良輔容疑者=17日午前10時52分捜査関係者によると、黒川容疑者らは他候補の演説場所近くで、拡声器を使って大音量で演説し、他候補の演説を聴衆に聞こえなくするなど、選挙活動を妨害する行為を繰り返した疑いが持たれている。

    つばさの党の代表ら3人を逮捕 衆院東京15区補選で他陣営の選挙を妨害