5月21日、イラン北西部タブリズで、ライシ大統領のひつぎに手を添える人々(ロイター)ヘリコプターに搭乗したイランのライシ大統領が先月、墜落死した。多くの国民が追悼する中、追悼を拒む反政府的な人々に指導層が目を向けなければ将来的に大規模抗議が起きかねないとの見方が米国で出ている。後継者選びは、統治理念に関わる重要な問題との指摘も。一方、英国ではイラン革命防衛隊の役割強化と中東情勢全体への影響を懸念する声が出ている。 ■米国 「政治の季節」悼まぬ人々は イランのライシ大統領が事故死したことで、同国は「政治の季節」に入った。28日実施の次期大統領選は、高齢で健康不安もささやかれる最高指導者ハメネイ師(85)の後継選びや、革命体制の今後を占うものとなる。それだけにイランが「主敵」とみなす米国では慎重な分析が目立つ。