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ブックマーク / www.sankei.com (10,110)

  • コーヒー消費急増の中国 低価格競争で増収減益のワナ 北京春秋

    中国発のコーヒーチェーン、瑞幸珈琲(ラッキンコーヒー)が7月に2万店目となる店舗を北京・中関村に開いた。昨年6月に1万店を達成しており、わずか1年余りで1万店を新規開設した計算になる。 北京に限らず出張先でもラッキンコーヒーの店舗を見かけないような地方都市は少ない。コーヒーが1杯10元(約200円)程度という手頃な価格で消費者を引き寄せている。 お茶の国というイメージが強い中国だが、近年はコーヒーの消費が急増している。中国経済メディア「財新」によると2023年には中国コーヒーチェーンの店舗数は5万店弱に達し、米国を上回って世界一だという。中国勢では庫迪珈琲(コッティコーヒー)も低価格でシェアを伸ばしている。 ただ、ラッキンコーヒーの24年4~6月期決算は売上高が前年同期比35・5%増となる一方で、純利益は12・8%減という増収減益だった。消費者を引き付けるための値引きが採算を圧迫したもよ

    コーヒー消費急増の中国 低価格競争で増収減益のワナ 北京春秋
  • 公明・山口那津男代表、アジア版安保機構の創設を提唱

    公明党の山口那津男代表は28日の党会合で、多国間の安全保障対話枠組み「欧州安保協力機構(OSCE)」のアジア版創設を提唱した。国際情勢の不安定化を踏まえ「今重要なのは、スピード感であり緊密な情報交換だ。アジア各国の情報と対話のとりでとすべきだ」と述べた。 新機構は東京に事務局を置き、米国や韓国のほか中国ロシア北朝鮮にも加盟を呼びかけたいと意欲を表明。核廃絶や地雷除去支援に向け党として来春にも発表する「平和創出ビジョン」に反映させる考えを示した。

    公明・山口那津男代表、アジア版安保機構の創設を提唱
  • イスラム土葬墓地の日出町長選、当選の安部氏「住民は声上げられなかった」「計画止める」 「移民」と日本人

    25日投開票された大分県日出(ひじ)町長選で、現職にダブルスコアに近い大差をつけて圧勝した安部徹也氏(56)が26日、産経新聞の取材に応じ、町内で進行中の大規模イスラム系土葬墓地建設計画について「住民はこれまで声を上げられなかったが、選挙で民意が示された」と語った。安部氏は町有地の売却手続きに問題があるとして、「売却を止めることで、計画にストップをかけたい」と述べた。 安部徹也氏(人提供)安部氏は、遊説中に有権者から墓地計画について何度も尋ねられたといい、「メディアがなかなかこの問題について報道してくれなかったが、町民の声からは手応えを感じていた」という。 選挙戦では、現職で3選を目指した田博文氏(71)の4474票に対し、安部氏は2倍近い8037票を得て初当選。地元メディアが問題をほとんど争点化せず、「外国人を差別している」ともとられかねないテーマでもあるため、住民の間にも墓地問題に

    イスラム土葬墓地の日出町長選、当選の安部氏「住民は声上げられなかった」「計画止める」 「移民」と日本人
  • 旧宮家出身・竹田恒泰氏、古墳を再現した墓の販売を開始 葬祭業界も「ニーズある」と注目

    明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰氏が古墳を再現して墓として提供する会社「前方後円墳」を設立し、28日に東京・有明の東京ビッグサイトで始まった葬祭関連業界の展示会「エンディング産業展」で区画の予約販売を始めた。社長の竹田氏は「日文化への理解を深めてもらうため、墓の一つのスタイルとして提案した」と話した。 1基に5870人以上の遺骨発売された古墳は千葉県野田市と高松市の民間霊園内に築造中で、いずれも纏向(まきむく)型前方後円墳。墳丘の長さは約18メートルで、周りに濠がある。今年末から来年1月にかけての完成を目指している。 古墳を現代人の墓にするといっても、天皇陵のように1人で葬られるわけではない。野田市の古墳の場合、1人用510区画、夫婦など2人用1680区画と、2000人以上の遺骨をまとめて埋葬する合祀墓が配置され、1基に計5870人以上が眠ることになる。 使用料は初期費用込みで1人用が63

    旧宮家出身・竹田恒泰氏、古墳を再現した墓の販売を開始 葬祭業界も「ニーズある」と注目
  • <正論>「生きづらさ」とどう向き合うか 元文化庁長官・近藤誠一

    近藤誠一氏モノも情報も豊かな時代にいまを生きる若者は「生きづらさ」を感じているという。それを聞いた時、モノも情報も豊かな現代にあってそれが何を意味するのか分からなかった。しかし最近、就活を終えたばかりの大学生がある全国紙の投書欄に寄せたアピールで理解できたように思う。 その投書は、Z世代にとって重要なことは、やりたくないことをやらされる「リスク」を回避することであり、それが彼らにとって安全で幸福な人生の基にあるのだということを、社会は理解してほしいという訴えである。

    <正論>「生きづらさ」とどう向き合うか 元文化庁長官・近藤誠一
  • <主張>高齢社会対策大綱 単身者に不安ない環境を 社説

    中長期の高齢化対策の指針となる「高齢社会対策大綱」が、6年ぶりに改定される。政府の有識者会議が素案となる報告書をまとめた。政府は近く、新たな大綱を閣議決定する方針だ。 報告書で注目すべきは、身寄りのない高齢者が病院や介護施設に入院・入所する際の身元保証などを行う民間事業者が増えているとして、適正な事業運営を確保するよう求めた点だ。 1人暮らしの単身高齢者が急増する中、身寄りがなくても住まいを確保でき、安心して医療や介護のサービスを受けられるよう環境を整えていくことが欠かせない。政府は報告書を踏まえ、大綱に実効性のある対策を盛り込んでもらいたい。 民間事業者が行うサービスは、身元保証のほか、日々の見守り、各種手続きの代行、遺品整理など多様だ。だが、「定期的な安否確認をしてくれるはずなのに約束が違う」「サービス内容がはっきりしない」といったトラブルが少なくない。 民間事業者の質がバラバラで、当

    <主張>高齢社会対策大綱 単身者に不安ない環境を 社説
  • <正論>核抑止軽視では国民を守れない  麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男

    麗澤大学特別教授、元空将の織田邦男氏今年の8月も暑く重苦しい。6、9日は広島、長崎の原爆忌、15日は終戦の日、粛然とした気持ちになる。先の大戦は敗戦後の軍事占領を経て1952年4月28日、平和条約発効をもって一応の区切りがついた。だが核脅威は区切りどころか悪化の一途である。 核武装国に囲まれる日現在、わが国は3つの核武装国に囲まれている。しかも、この地域の核弾頭数は年々増え続けている。特に中国は顕著である。「中国の軍事・安全保障に関する年次報告書」(米国防総省2023年10月)によると、30年には核弾頭数は1000発を超えるという。

    <正論>核抑止軽視では国民を守れない  麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
  • <主張>辺野古工事 県は妨害活動黙認するな 社説

    米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に向け、防衛省が軟弱地盤のある海域で護岸工事に着手した。 新たな護岸を海中に造成後、土砂を投入して埋め立て、滑走路などを建設する。全ての工事が終わって移設が完了するのは令和18年以降になる見通しだ。 市街地に隣接する普天間飛行場の危険性を除去するための移設である。工事の格化を、県民の負担軽減への大きな一歩と受け止めたい。政府は着実に進め、県も協力すべきだ。 辺野古の埋め立て工事は平成29年に始まり、全体の4分の1にあたる南側はすでに陸地化している。北側では軟弱地盤が見つかり、防衛省が令和2年に地盤改良の設計変更を申請したが、県は承認しなかった。 このため政府は裁判での勝訴を経て、昨年末、県に代わって承認する「代執行」を行い、準備を進めてきた。今回の護岸工事は代執行に基づくもので、護岸の内側に約7万1千のくいを打ち込み、地盤を改良す

    <主張>辺野古工事 県は妨害活動黙認するな 社説
  • 自民支持層3割が次期総裁に小泉進次郎氏 改憲重視層は高市早苗氏 産経FNN合同世論調査

    産経新聞社とFNNが24、25両日に実施した合同世論調査では、次の自民党総裁に誰がふさわしいかという質問で、自民支持層の29・4%が小泉進次郎元環境相(43)と回答した。全体では僅差だった2位の石破茂元幹事長(67)は23・0%で差が広がった。また、高市早苗経済安全保障担当相(63)も自民支持層では15・3%に上昇した。党員・党友の考えに近いとみられ、9月の総裁選で国会議員の投票行動にも影響する可能性がある。 若年層の支持集める小泉氏「判断をいただくのは、まだひと月も先だ」 石破氏は26日、東京都内で記者団に対し、世論調査での小泉氏の急伸についてこう語った。 自民支持層のうち前回7月の調査で石破氏を選んだのは21・2%、小泉氏は13・0%だったが、今回は逆転した。また、高市氏は前回の10・6%から5ポイント近く上がった。 また、全体の年代別でみると、小泉氏は18~29歳で28・0%となるな

    自民支持層3割が次期総裁に小泉進次郎氏 改憲重視層は高市早苗氏 産経FNN合同世論調査
  • 「軍国主義」「死ね」と原稿を改変 NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題

    NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について「中国の領土」と主張し「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」と発言していた問題で、NHKは25日、このスタッフが靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた際、原稿にはない「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」との文言を一方的に付け加えていたと明らかにした。 問題の放送はNHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で19日午後1時過ぎから放送した中国語ニュースの番組。靖国神社で落書きが見つかり警視庁が器物損壊事件として捜査しているというニュースを伝えた際、原稿は「落書きにはトイレを意味する言葉が書かれていた」だったが、外部スタッフは「落書きにはトイレ、軍国主義、死ねなどの抗議の言葉が書かれていた」と発言していた。 また、NHKは22日に明らかにした外部スタッフの発言内

    「軍国主義」「死ね」と原稿を改変 NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題
  • 大阪・箕面市長選で維新の現職が落選 維新現職首長の大阪での落選は初 地盤で異変

    任期満了に伴い25日に投開票された大阪府箕面市長選で、無所属新人の元府議、原田亮氏(38)が、大阪維新の会現職の上島一彦氏(66)らを破り、初当選を確実にした。大阪府内の約半数の自治体で首長を占める維新所属の現職が敗れるのは初めて。地盤の大阪での敗戦で、国政政党「日維新の会」の運営も厳しくなりそうだ。 原田氏は昨年4月の大阪府議選箕面市・豊能郡選挙区(定数1)に自民党から出馬し、維新候補に113票差で惜敗。今回は自民を離党して臨んだ。若さをPRし「子育て、教育世界一を目指す」と主張した。 25日夜、同市内の事務所に姿を見せた原田氏は万歳三唱をした後、「今の箕面市を変えてほしい、新しい箕面市を作ってほしいという応援が大きなうねりを作った」と喜びの声をあげた。 上島氏は北大阪急行電鉄の延伸にこぎつけるなど1期4年の実績を強調。だが、6月の市議会で維新が旗を振った2025年大阪・関西万博の会場

    大阪・箕面市長選で維新の現職が落選 維新現職首長の大阪での落選は初 地盤で異変
  • <主張>全面侵攻2年半 結束強めウクライナ守れ 社説

    24日、ウクライナの首都キーウで、戦没兵を追悼するゼレンスキー大統領 (ウクライナ大統領府提供・AP) 世界を震撼(しんかん)させたロシアウクライナ全面侵攻から24日で2年半となった。 いまだロシアを敗北に追い込めていないことは痛恨の極みだ。日や米欧など国際社会は結束を一層強め、揺るぎないウクライナ支援を通じて侵略は許されないことを示す必要がある。これは東アジアの安全保障に直結する問題である。 ロシアウクライナ東部ドネツク州を中心に攻勢を続けており、ミサイルや滑空爆弾による民間施設攻撃の手も緩めていない。民間人の死傷者は3万5千人を超えた。 こうした中でウクライナ軍は今月上旬、露西部クルスク州への越境攻撃に出た。東京都の面積の半分強に当たる約1200平方キロの露領を掌握した。 欧米主要国はウクライナによる自衛権の行使だとしてこの越境攻撃を容認している。露指導部には動揺が広がり、有効な

    <主張>全面侵攻2年半 結束強めウクライナ守れ 社説
  • 伝説の巨大ザメ、メガロドンの遊泳速度を解明 鱗の化石から計算 見えてきた凶暴な海の怪物の生態

    埼玉県立自然の博物館に展示されているメガロドンの復元模型(同館提供)古代に生息していた伝説的な巨大ザメの「メガロドン」は、さまざまな映画小説で凶暴な海の怪物として描かれてきたが、実は生態がよく分かっていない。しかし、東京工業大などの研究チームが最近、鱗(うろこ)の化石のデータに基づいて、高速遊泳時と低速遊泳時の速度を流体力学的な手法で推定。謎の生態の一端が見えてきた。 クジラに襲いかかり捕メガロドンは、約2300万年前の中新世から、数百万年前の鮮新世にかけて生息していたとされる絶滅したサメだ。化石は世界中で出土しており、日でも1986年、埼玉県深谷市の荒川河床で、ほぼ1匹分がそろった歯の化石が見つかり、埼玉県立自然の博物館(同県長瀞町)で、復元模型などとともに現在も一般公開されている。 メガロドンのあごの復元模型(埼玉県立自然の博物館提供)ただ、姿形については諸説ある。サメは柔らかい

    伝説の巨大ザメ、メガロドンの遊泳速度を解明 鱗の化石から計算 見えてきた凶暴な海の怪物の生態
  • 訴えられる検察の異様 夜討ち朝駆け 特別記者・井口文彦

    元心臓外科医でオウム信者だった林郁夫(77)が地下鉄サリン事件を自白した理由は、取調官の刑事に惹(ひ)かれたからだ。著書『オウムと私』に内心の描写が詳しい。 警視庁の取調官は容疑者の林を「先生」と呼んだ。「何が先生なものか」。林は反発するが、心を閉ざせなくなっていく。威圧でなく、自白を強要するでもなく、人としての琴線に触れ心を開かせようとする調べに、林は「プロだ」と感心し、医師時代を思い出す。 《気で理解しよう、真実を追求しようというプロの厳しさ、あまり物事にこだわらぬ性格、それでいてどこかに『照れ』をもっている、批判的な『白(しら)けの部分』を大切に思う男っぽいところに心惹かれました》(オウムと私)

    訴えられる検察の異様 夜討ち朝駆け 特別記者・井口文彦
  • <正論>大阪・関西万博は「若者への投資」  明星大学教授・細川昌彦

    細川昌彦氏パリ五輪も祭典の幕を下ろした。開催国フランスは自国の「誇り」を示すことを目指し、直前まで世論の無関心が懸念されていたのに反して祝祭感で盛り上がった。そうした中で、日が来年開催する大阪・関西万博はどうか。 事前の盛り上がりに欠けるとの指摘もある。しかしメディアで「建設費の高騰での費用増大」「海外パビリオンが建たない」などネガティブな論調が跋扈(ばっこ)する中ではやむを得ない。「チケットが売れない」と喧伝(けんでん)すると自己充足的予言にもなりかねない。メディアこそ機運を盛り上げるプレーヤーではないか。 もっと視野を広げて、これまであまり報じられていない視点を指摘したい。

    <正論>大阪・関西万博は「若者への投資」  明星大学教授・細川昌彦
  • 暑さに負けない韓国料理 氷入りメンやあずき氷…でもおすすめは〝激熱スープ〟 ソウルからヨボセヨ

    猛暑の韓国暮らしでの楽しみは何か? 冷麺屋は当然、列ができているが、夏限定となると「コングクス(大豆メン?)」で、筆者はもっぱらこちらをいただいている。白い豆乳のスープ中華メンが入っていて、氷も浮かしてあるので見るからに涼しそうだ。キムチをつまみながらこれをすすると暑さを忘れる。 さらに後にコーヒーの代わりにあずき(パッ)氷の「パッピンス」をべると完璧だ。かき氷は日ルーツだが、韓国では粉雪のようなかき氷とコンデンスミルクの上に大盛りのあずきが乗っている。これをエアコンが効きすぎた店でいただくと寒いくらいだ。 ただ韓国では昔から「以熱治熱(イヨルチヨル)」といって、暑さしのぎには逆に熱いモノをする方がいいという。「熱でもって熱を制する」で、韓国人は唐辛子入りの熱い鍋モノをふーふーいいながらってどっと汗をかいて「ああスカッとした!」という。 筆者は韓国の肉料理の典型は肉片の入った

    暑さに負けない韓国料理 氷入りメンやあずき氷…でもおすすめは〝激熱スープ〟 ソウルからヨボセヨ
  • 保護司の力は地域の力 風を読む 論説副委員長・長戸雅子

    「怖い気持ちがなかったといえば噓になる。でもそういう時こそ、目の前にいる人は自分と同じ権利を持った同じ人間なのだと思って接した」 関東地方に住む90代の元保護司は、殺人事件で服役後、保護観察処分となった男性と面談したときをこう振り返る。 面談は自宅で行うことがほとんどだったが、その男性はトンネル工事現場近くの寮に住んでいた。公共の交通手段がないため、自分の車で寮まで出向き、車中で面談した。 それだけに今年5月、大津市で保護司の新庄博志さんが、保護観察の対象者と面談中に自宅で殺害された事件はひとごとと思えなかった。 大津の事件以後、「保護司活動の安全」が注目された。罪を犯した人を自宅に招いて相談にのる。無償のボランティアなのにそんな重い役目を担うのか、と思った人も多いだろう。 保護司の自宅が主な面談場所となるのは、プライバシーを守れる、家庭の温かさを感じてもらえることに加え、信頼関係を築く意

    保護司の力は地域の力 風を読む 論説副委員長・長戸雅子
  • <主張>ハリス氏の演説 自らの言葉で安保を語れ 社説

    米民主党の全国大会で、ハリス副大統領が大統領候補指名の受諾演説を行った。 ハリス氏は「過去の分断を乗り越え、新しい道を進む機会だ」と述べ、中間層への手厚い支援を訴えた。共和党候補のトランプ前大統領の政治姿勢を非難し、対決色をあらわにした。 景気や移民問題など米国民が関心を寄せる内政問題や対立候補の批判が演説の中心になるのはやむを得ない。 だが、米国は最も大きな経済力と軍事力を有する国だ。ハリス氏には自身の政権で国際秩序をどのように守っていくか、見識や政策を明確に語ってほしかったが期待は外れた。 ハリス氏が、ロシアウクライナ侵略について「北大西洋条約機構(NATO)とウクライナを力強く支え続ける」と表明したのは妥当だ。 パレスチナ自治区ガザ情勢をめぐっては、イスラエルの自衛権行使を支持しつつ、「今こそ人質解放と停戦で合意するときだ」と述べた。言うは易(やす)しだが、これだけではイスラエルを

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  • <正論>「佐渡の金山」遺産登録の舞台裏  麗澤大学特任教授・西岡力

    麗澤大学特任教授の西岡力氏「佐渡の金山」(新潟県)がユネスコ世界遺産に登録された。韓国も賛成した。 登録対象は手掘りの独自技術で大量の金を採掘していた江戸時代以前の施設だ。明治以降の施設は西欧の技術が導入されているため対象から外していた。ところが令和4年の申請時に韓国の文在寅政権が朝鮮人「強制労働被害の現場」だとして登録に反対した。 「強制労働」はなかった

    <正論>「佐渡の金山」遺産登録の舞台裏  麗澤大学特任教授・西岡力
  • <正論>危機的な状況の海自護衛艦部隊  金沢工業大学、虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸

    金沢工業大学、虎ノ門大学院教授の伊藤俊幸氏「イージスシステム情報流出」「給油量の取り違え」など一連の不祥事対策として、平成20(2008)年に「海上自衛隊の抜的改革」が行われた。その最終報告書の「問題点の分析」には「平時からの任務が増大、多様化したことによる、護衛艦部隊等の人員不足による問題の顕在化」が指摘された。その際、報告書には残されなかったが、将官たちから「政治からの要請を何でも受けるのではなく、できないことはできないと言うべきではないか」との発言があった。今の海自護衛艦部隊は、当時の指摘がより深刻化していると言わざるを得ない。 訓練周期守ることできない海自艦艇部隊は、乗員の練度管理のため「修理期」→「訓練期」→「実動期」→「修理期」のサイクルを回している。「修理期」中、艦艇はドックに入り機器のオーバーホール、稼働中の別の護衛艦への臨時勤務の発令を含めた大規模な人事異動が行われる。

    <正論>危機的な状況の海自護衛艦部隊  金沢工業大学、虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸