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  • <主張>自民総裁に石破氏 保守の精神踏まえ前進を 外交安保政策の継承が重要だ 社説

    自民党総裁選で、石破茂元幹事長が高市早苗経済安全保障担当相を決選投票で破り、新総裁に選出された。 10月1日召集の臨時国会で首相に指名され、宮中での認証式などを経て、石破内閣が発足する見通しだ。 石破氏は当選後、「安全安心な国にするため全身全霊を尽くしたい」と語った。 ほとんどの派閥が解散を決めたこともあって史上最多の9人が立候補し、激しい総裁選となった。 石破氏は1回目の投票で高市氏に次ぐ2位だった。決選投票の票差は21票で、党内基盤は強いとはいえない。 「挙党態勢」が問われる政治とカネの問題で自民をみる有権者の目は依然として厳しい。石破氏と自民は挙党態勢で国政運営に当たる必要がある。党役員や閣僚の人事は適材適所の観点で、総裁選のライバル候補を含め起用すべきだ。党所属国会議員は結束して新総裁を支えてもらいたい。 石破氏と自民に求めたいのは保守の精神を尊重、堅持することだ。自民は党綱領で「

    <主張>自民総裁に石破氏 保守の精神踏まえ前進を 外交安保政策の継承が重要だ 社説
  • オーストリアで反移民「極右」の自由党が初の第1党 過半数に届かず、連立政権樹立が焦点

    オーストリア国民議会(下院、183議席)の総選挙が29日行われ、選管の暫定結果で、元ナチス党員らが創設し、反移民で「極右」と称される自由党が初の第1党となった。過半数には届かなかった。連立政権を樹立して首相に就くかどうかが焦点となる。 欧州ではドイツやフランスなどで右派や極右が躍進している。オーストリアで自国第一主義を掲げ、欧州連合(EU)に否定的な自由党が主導する政権が発足すれば、EUの結束を弱体化させるとの懸念は強まる。 暫定結果によると、自由党の得票率が前回2019年選挙から13ポイント増の29・2%でトップ。ネハンマー首相率いる中道右派、国民党が11ポイント減の26・5%、野党の社会民主党が0・1ポイント減の21・0%で続いた。 自由党のキクル党首は「有権者はこのままではこの国はだめだと明確に意思表示した」と強調し「政権を担う準備はできている」と意気込んだ。(共同)

    オーストリアで反移民「極右」の自由党が初の第1党 過半数に届かず、連立政権樹立が焦点
  • <主張>袴田さん再審無罪 検察は控訴すべきでない 社説

    支援者(右)と日課の散歩をする袴田巌さん。静岡地裁は再審判決公判で袴田さんに無罪を言い渡した=26日、浜松市 予想以上に検察に厳しい判決だ。もはや控訴できるような状況ではないだろう。 静岡県で昭和41年に起きた一家4人殺害事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審公判で、静岡地裁は無罪判決を言い渡した。 再審開始を認めた昨年3月の東京高裁決定は、捜査機関による証拠の捏造(ねつぞう)の可能性に言及した。検察は激しく反発し、再審公判で袴田さんの有罪を主張した。だが判決は、これまでの確定判決が犯行着衣と認定した5点の衣類や自白調書などの証拠に「3つの捏造がある」と指摘、捜査機関の証拠捏造を一層強く疑っている。 さらに判決は、検察が有罪立証の証拠とし、最大の争点となった5点の衣類の赤みを「1年以上みそ漬けされた場合、赤みが残るとは認められない」と検察の主張を一蹴した。自白調書の任意性も否定、「実質的に捏

    <主張>袴田さん再審無罪 検察は控訴すべきでない 社説
  • 石破茂新総裁、厳しい安保環境下のかじ取り アジア版NATO、地位協定改定…実現未知数

    自民党の石破茂新総裁は、中国ロシアによる軍事活動の活発化や北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射など日周辺の安全保障環境が厳しさを増す中でかじ取りを担うことになる。総裁選では「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」の創設や日米地位協定の改定など独自の安保政策を掲げたが、実現性は未知数だ。日米同盟を基軸に同志国との連携を深め、抑止力・対処力をいかに高めるか、手腕が問われる。 「安全保障の仕事を長く手がけてきた。日の守りをきちんと確立していく」。石破氏は27日、総裁就任後初の記者会見で強調した。 石破氏は総裁選で、かねての持論であるアジア版NATOの創設を訴えた。NATOは米国や欧州各国などによる軍事同盟で、加盟国に対する攻撃を全加盟国に対する攻撃とみなし、集団的自衛権を行使することを規定している。 石破氏は、ウクライナロシアの侵略を許したのは「NATOに加盟していなかったからだ」として、アジ

    石破茂新総裁、厳しい安保環境下のかじ取り アジア版NATO、地位協定改定…実現未知数
  • 中国の危険情報レベルゼロ、環太平洋先進国で日本のみ 米はレベル3「拘束の危険が存在」

    米国やオーストラリア、韓国など環太平洋の先進国・地域で中国土への渡航や滞在の「危険情報」が「レベルゼロ」は日だけであることがわかった。中国・深圳の日人学校男児刺殺事件を受け、国会議員などからもレベル引き上げの声が上がっている。 各国・地域の公式サイトによると、米国は4段階のうち上から2番目のレベル3で、「渡航の再考」を求めている。それ以上の危険レベルは「渡航禁止」のみだ。米国務省は「中国国内で、中国政府による米国民への不当な拘束の危険が存在する」と認定している。 台湾は今年6月に4段階のうち上から2番目のレベル3に引き上げており、「不必要な渡航を避けるよう勧める」としている。 また、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは4段階のレベル2。韓国も4段階のレベル1としており、環太平洋先進各国・地域でレベルゼロなのは日のみという状況だ。 一方、G7各国では英仏独伊の欧州4カ国は、中国

    中国の危険情報レベルゼロ、環太平洋先進国で日本のみ 米はレベル3「拘束の危険が存在」
  • ロシア機が北海道・礼文島付近を領空侵犯 空自戦闘機がスクランブル、フレアで警告

    防衛省は23日、ロシア軍の哨戒機1機が同日、北海道・礼文島付近の領空を3度にわたって侵犯したと発表した。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応し、領空侵犯のロシア機に航空自衛隊の戦闘機がフレア(火炎弾)で警告したという。

    ロシア機が北海道・礼文島付近を領空侵犯 空自戦闘機がスクランブル、フレアで警告
  • 【動画】立民新代表に野田佳彦氏を選出 「元首相」の野党第一党党首は安倍晋三氏以来

    立憲民主党は23日午後、東京都内で開いた臨時党大会で代表選を実施し、野田佳彦元首相(67)を新代表に選出した。野田氏は1回目の投票でトップになったものの過半数に達せず、決選投票で枝野幸男元代表(60)を破った。任期は令和9年9月末まで。 野党第一党党首に首相経験者が就くのは、民主党政権時代の平成24年9月、自民党総裁選で勝利した安倍晋三元首相以来となる。 決選投票は、国会議員136人(1人2ポイント)、国政選挙の公認候補予定者98人(1人1ポイント)、都道府県連の代議員47人(1人1ポイント)に投票権があり、野田氏が232ポイント、枝野氏が180ポイントをそれぞれ獲得した。 野田氏は幹事長をはじめとする党役員人事の検討に着手し、新執行部を発足させる。挙党態勢を構築して次期衆院選に向けた準備に注力する構えだ。 代表選は泉健太氏(50)の任期満了に伴って行われ、野田、枝野、泉各氏と吉田晴美衆院

    【動画】立民新代表に野田佳彦氏を選出 「元首相」の野党第一党党首は安倍晋三氏以来
  • 河野太郎氏が「ネトウヨ」発言 「外向けにワーワー」深圳の日本人男児殺害巡る対中対応で

    自民党総裁選(27日投開票)に立候補した河野太郎デジタル相(61)は22日のフジテレビ番組で、中国・深圳にある日人学校に通う男子児童(10)が刺殺された事件を巡る中国政府に対する日政府の対応について、「『外で見えるように強く言え』と『ネトウヨ』なんかが言うが、必ずしもそれがいいとは限らない。申し入れはきちんとやらないといけないが、外向けにワーワー言って、言っているぞ感を出せばいいというものではない」と語った。 番組には災害対応に当たる林芳正官房長官(63)を除く8候補者が出演。河野氏ら5人が事件に関する見解を尋ねられた。 河野氏は「中国と一対一でやることも大事だが、欧米を含めて、中国に対して在留外国人への安全確保、こうした事件が起きたときに速やかに説明することを、国際社会が求めるという動きにしていかないといけない」とも強調した。 高市早苗経済安全保障担当相(63)は事件の背景に中国の「

    河野太郎氏が「ネトウヨ」発言 「外向けにワーワー」深圳の日本人男児殺害巡る対中対応で
  • <主張>総裁選と拉致問題 母の嘆きに真剣に応じよ 社説

    自民党総裁選を前に拉致被害者家族らが記者会見。会見に臨む(左から)横田早紀江さん、家族会の横田拓也代表、飯塚耕一郎事務局長、横田哲也事務局次長=11日、国会内 自民党総裁選と立憲民主党代表選が進行中だ。だが、北朝鮮による拉致問題への言及が寂しすぎないか。特に自民党政権にとって拉致は「最重要課題」だったはずである。 北朝鮮は選挙期間中も日海に弾道ミサイルを撃ち込み、その反応とともに各候補の拉致問題への熱意の有無をみている。 拉致被害者家族会と支援組織「救う会」は11日、各候補者に呼び掛ける異例の記者会見を開いた。拉致被害者の横田めぐみさんの弟で家族会代表の拓也さんは「選挙前の会見実施に迷いもあったが、母から『あまりに発言の乏しい現状に絶望している』と相談があり、決意した」とその経緯を明かした。 その母、早紀江さんは会見で「日のために頑張りたいという思いで立候補されたのであれば、国の問題、

    <主張>総裁選と拉致問題 母の嘆きに真剣に応じよ 社説
  • <主張>日本人児童刺殺 中国政府に反省ないのか 社説

    男に刺された日人男児が死亡したことを報道陣に説明する、中国広東省広州市にある日総領事館の貴島善子総領事(左手前)=19日、広東省深圳市(共同) 中国の広東省深圳(しんせん)市で、日人学校に母親と登校していた10歳の男子児童が男に刺されて死亡した。 無辜(むこ)の男児が突然命を奪われた痛ましさへの深い悲しみと、理不尽で卑劣な凶行への怒りを覚える。心から男児を追悼したい。 中国では6月にも江蘇省蘇州市で、日人学校のスクールバスを待っていた日人の母子が刃物で切り付けられて負傷する事件が起きたばかりだった。 日人は中国で平和に暮らせないのか。ならば、ビジネスであれ留学であれ、中国で安心して活動できるわけもない。 中国外務省は会見で「不幸な事件」に遺憾の意を表明したが、「同種の事件はどの国でも起こり得る」とし、「中日間の往来や協力に影響を与えない」と主張した。 許しがたい言いぐさである。

    <主張>日本人児童刺殺 中国政府に反省ないのか 社説
  • 中国・深圳で日本人学校に登校中の小学児童が襲われて負傷 容疑者は当局が確保

    【北京=三塚聖平】日政府関係者や現地関係者によると、中国南部の広東省深圳(しんせん)市で18日午前、日人学校に登校中だった小学生の男子児童が男に襲われて負傷した。児童は病院に搬送されて治療を受けている。けがの程度などは明らかになっていない。 中国では6月にも、東部の江蘇省蘇州市で日人学校のスクールバスを待っていた日人の母子が刃物で切り付けられて負傷する事件が起きている。 容疑者の男は当局が身柄を確保して取り調べを行っているという。在広州日総領事館が現地に担当者を送って、被害者の支援や情報収集などにあたっている。

    中国・深圳で日本人学校に登校中の小学児童が襲われて負傷 容疑者は当局が確保
  • <主張>秋篠宮家への誹謗 政府はお守りする対策を 社説

    根拠が定かでない誹謗(ひぼう)中傷を、許すわけにはいかない。 一部の雑誌やインターネットなどで、皇室へのバッシングとしか言いようのない批判が相次いでいる。 特に秋篠宮家に関する事実無根の内容が目立つ。言論の自由を看板にして許される話ではない。一部とはいえ、不敬で非礼な人間が跋扈(ばっこ)しているのは当に残念だ。 秋篠宮家への中傷は、平成29年に眞子内親王殿下(当時)と小室圭さんが婚約した頃からエスカレートした。佳子内親王殿下の「お相手」とする興味位の誤情報や、最近では悠仁親王殿下のご進学先をめぐる偽情報も多い。親王殿下は今、高校3年の大事な時期を過ごされているにもかかわらずだ。 秋篠宮皇嗣妃殿下は11日の誕生日を前に、宮内記者会の質問に対し、ネット上でのバッシングに悩む人々を案じた上で、「私たち家族がこうした状況に直面したときには、心穏やかに過ごすことが難しく、思い悩むことがあります」

    <主張>秋篠宮家への誹謗 政府はお守りする対策を 社説
  • ノーベル賞有力候補の「結晶スポンジ法」 普及に向けた研究の現在地

    「結晶スポンジ」が入った試験管(キリンホールディングス提供)ノーベル賞の有力候補にも名が挙がる東京大卓越教授の藤田誠氏は、小さな分子の立体構造を解析する革新的な手法「結晶スポンジ法」を生み出したことで知られる。化学分野が100年抱えてきたボトルネックを解消したとして、世界中で話題となった。さらなる普及を目指し、創薬にもつながる手法を確立しようと、藤田氏らのグループは産学連携プロジェクトを進める。 極小のジャングルジム分子が自然に集まって、特定の構造や機能を持つ集合体を作る「自己組織化」という現象がある。自然界ではよくある現象で、たとえば生物の体の中でタンパク質や神経回路が出来上がったり、雪の結晶が成長したりするのも、その一例だ。

    ノーベル賞有力候補の「結晶スポンジ法」 普及に向けた研究の現在地
  • 石破氏と小泉氏、目立った言葉や政策の曖昧さ  阿比留瑠比の自民党総裁選討論会観戦記

    手前から高市早苗、小林鷹之、林芳正、小泉進次郎、上川陽子、加藤勝信、河野太郎、石破茂、茂木敏充の各氏 =14日、東京都千代田区(関勝行撮影)9人の候補が論戦に臨んだ14日の日記者クラブ主催の自民党総裁選討論会では、有力候補とされる石破茂元幹事長と小泉進次郎元環境相の政策や言葉の曖昧さが目立っていた。例えば、石破氏が提唱するアジアにおける集団安全保障体制「アジア版NATO」の創設について、茂木敏充幹事長からこんな問いかけがあった。 「集団的安全保障、自衛権の全面的な行使は、憲法との関係でどうなるのか。アジアは多様な価値観、体制の国々から構成されている。お互いを守るために、相手国に武力を派遣するほど関係が成熟しているのか。シンガポールがタイが、インドが入るのか、具体的にどの国が入るのか」 誰しも疑問に思うところである。これに対し、安全保障の専門家を自任し、平成20年の初出馬以来、総裁選に5度

    石破氏と小泉氏、目立った言葉や政策の曖昧さ  阿比留瑠比の自民党総裁選討論会観戦記
  • 揺らぐ「辺野古反対」の支持基盤 沖縄・宜野湾市長選で移設容認の自公系候補当選

    沖縄県の宜野湾市長選で当選確実となり、万歳する佐喜真淳氏(中央)ら=8日午後9時47分、同市(大竹直樹撮影)米軍普天間飛行場を抱える沖縄県宜野湾市のかじ取り役を、同飛行場の名護市辺野古移設を容認する元市長、佐喜真淳氏(60)が再び担うことになる。6月の県議選では玉城デニー知事を支持する「オール沖縄」勢力が大敗し、保守系勢力が16年ぶりに過半数を奪還。移設に反対する法廷闘争も県の敗訴で決着がつき工事が進んでおり、移設阻止を最大の公約に掲げる玉城県政にも大きな影響を及ぼしそうだ。 選挙戦は佐喜真氏と「オール沖縄」勢力が擁立した元市議の新人、桃原功氏(65)の事実上の一騎打ちになった。普天間飛行場の早期返還という点では両氏の主張は一致しているが、返還に向けた手法は異なる。 佐喜真氏は、辺野古の埋め立て工事完成前に先行して普天間所属機を辺野古や県外の米軍施設に移駐させ、負担軽減を図ると主張。これに

    揺らぐ「辺野古反対」の支持基盤 沖縄・宜野湾市長選で移設容認の自公系候補当選
  • 「世代交代の波」安定より刷新 公明・山口那津男代表退任へ 「選挙前に…」恨み節も

    公明党の山口那津男代表(右)と石井啓一幹事長=令和5年4月9日、東京都新宿区の党部(大島悠亮撮影)8期15年にわたり「公明党の顔」を務めてきた山口那津男代表(72)が、退任の意向を正式に表明した。党内には早期の衆院解散・総選挙を念頭に安定感のある山口氏の続投を望む声も根強かった。だが、自民党立憲民主党が党首選でそれぞれ刷新を図る中、ぬるま湯から抜け出す方向へとかじを切った。 「国内外ともに、政治の世界に世代交代の波が押し寄せているように感じる」。山口氏は10日の記者会見で、淡々とこう語った。岸田文雄首相の自民総裁選不出馬にも触れ、「刷新を図ろうという決断には突き動かされるものを感じた」と心境を吐露した。 支持母体の創価学会関係者は「公明だけトップが代わらないという選択肢はなかったのだろう。11月で結党60年を迎えるので心機一転、頑張るしかない」と前を向く。

    「世代交代の波」安定より刷新 公明・山口那津男代表退任へ 「選挙前に…」恨み節も
  • 学童疎開船の悲劇 「対馬丸」撃沈から80年 風化させてはならぬ一人一人の無念 【沖縄考】(48) 那覇支局長・大竹直樹

    先の大戦中に米軍に撃沈された学童疎開船「対馬丸」の悲劇を後世に伝える対馬丸記念館長の平良次子さん=那覇市(大竹直樹撮影)奄美大島の島影が星明かりに浮かんでいた。海の難所として古くから知られた七島(しちとう)灘。先の大戦中の昭和19年8月22日夜は、折からの台風が接近し、海は荒れていた。 前夜に那覇港を出港し、九州へと向かっていた学童疎開船「対馬丸」が鹿児島県・トカラ列島の悪石島沖で米海軍潜水艦ボーフィン号の魚雷攻撃を受けて沈没した。いかだや板切れにつかまっていた多くの人が波にさらわれ、暗い海の底へと沈んでいったと伝わる。 国民学校の学童や教員、一般疎開者ら1788人が乗船したとされ、死者数は1484人。6歳以下の子供を含めると、約千人の幼い命が奪われた。このうち学童の犠牲者が784人を占めるが、いずれも名前が判明した分のみ。船を護衛するため乗船していた旧陸軍船舶砲兵隊員も41人中21人が犠

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  • 自民党総裁選で急浮上の夫婦別姓、経団連の間違い 阿比留瑠比の極言御免

    経団連が入る経団連会館=東京・大手町国会議員と一般国民との意識の乖離(かいり)を感じることは少なくない。昨年のLGBT理解増進法騒動のときもそうだったが、議員たちはときに、国民の関心がさほど高くもない問題について、まるで最優先課題であるかのように熱心になる。今回の自民党総裁選での選択的夫婦別姓問題の急浮上も、その一つだろう。 「旧姓使用のままだと、多くの金融機関では銀行口座やクレジットカードを作ることはできない。そして、旧姓では不動産登記ができない」 小泉進次郎元環境相は6日の出馬表明記者会見でこう述べ、首相に就いたら夫婦別姓を認める法案を国会に提出すると明言した。そしてこの小泉氏の意気込みに押され、選択的夫婦別姓問題が総裁選の大きなテーマになった感があるが、国民の関心はどうか。

    自民党総裁選で急浮上の夫婦別姓、経団連の間違い 阿比留瑠比の極言御免
  • 「安く見られたものだ」ベテランと若手に溝と焦り 問われる刷新感か安定感か 混沌 自民党総裁選(下)

    「重鎮として小林を支えていただけませんか」。8月末、自民党の70代の閣僚経験者は、元総務会長の福田達夫(安倍派)から電話を受けた。福田は当選4回の自民中堅で、党総裁選に立候補する同期の前経済安全保障担当相の小林鷹之(49)=二階派=の陣営を仕切る。 自民が政権に返り咲いた平成24年衆院選で初当選した大野敬太郎(無派閥)や福田らが中心になり、当選同期の小林の擁立を主導した。8月19日には先陣を切って小林の出馬表明の記者会見を開いた。 陣営はその後、ベテラン議員の取り込みに力を入れるようになった。背景にあるのがベテラン勢の反発だ。

    「安く見られたものだ」ベテランと若手に溝と焦り 問われる刷新感か安定感か 混沌 自民党総裁選(下)
  • 世論調査は攻めたハリス氏に「軍配」 米大統領選討論会、トランプ氏は政権批判に終始

    【フィラデルフィア=渡辺浩生】米大統領選に向け10日行われた討論会で、共和党候補のトランプ前大統領が、民主党候補、ハリス副大統領の「失政」を再三攻撃した。対するハリス氏は、トランプ氏の根拠を欠く主張を引き出し、資質に疑念を突き付ける論戦を展開。討論会後の世論調査で、大多数の回答者が「ハリス氏が相手を上回った」と判断した。激しい応酬が目立つ初対決で、国内外の重要課題を巡る政策論争は深まらなかった。 ハリス氏「億万長者優遇」と攻勢

    世論調査は攻めたハリス氏に「軍配」 米大統領選討論会、トランプ氏は政権批判に終始