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  • 本命不在の自民党総裁選 支持重複・共倒れ可能性 「合従連衡」本格化も

    自民党の次期総裁選は10人前後の名前が挙がる大混戦の様相を呈しており、立候補に必要な国会議員20人の推薦人を集められるのか否かがポイントになる。政策や出身派閥、当選回数などが重なる「ポスト岸田」候補が混在する中、構図が固まる告示日に向けて「合従連衡」の動きが格化する可能性がある。 崩れる「小石河」連携「この場所は首相官邸だ。総裁選について触れるのは適切ではない」。次期総裁の有力候補である小泉進次郎元環境相は19日、再選不出馬を表明した岸田文雄首相(自民総裁)に慰労の言葉を伝えた後、記者団にこう述べるにとどめた。

    本命不在の自民党総裁選 支持重複・共倒れ可能性 「合従連衡」本格化も
  • 政府の外国人調査資料「永住者なら大丈夫」 資格取得直後から税金・保険料滞納も

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  • カイくんのこと 日曜に書く 論説委員・木村さやか 

    第1回「モンキッズ」に参加し、目の代わりの「サイトガイド」の声を頼りに登る南部開くん=7月15日、東京都三鷹市(木村さやか撮影) 「暗ポップ」小学4年生の南部開くん(9)は、詩人でクライマー。「カイカセイ」のペンネームでX(旧ツイッター)に投稿する詩には、詩集発刊を待ち望むファンもいる。令和4年12月に投稿した「いつでも下向き」は、両目の視力を失った小学2年の夏休み、治療のため3週間うつぶせで過ごさなければならなかった経験から生まれた。 <ぼくはうつむき/いつでも下向き/ぼくはうつむき/いつでも下向き/たまには前向き> 一瞬どきっとする暗さの中に漂う軽妙さ。母のかおりさん(43)は「全体的に暗いでしょう。でもちょっとポップだから、『暗(くら)ポップ』って呼んでいます」と、からからと笑った。 生まれつき弱視だったが普通学級に通っていた開くんは、視力を失って点字を学ぶ必要性に直面し、小学2年の

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  • 『日本改造計画』は何だったのか サンデー正論

    『日改造計画』に参画した左から飯尾潤・政策研究大学院大学教授、香山充弘・元総務事務次官、北岡伸一・東京大学名誉教授、豊田利男・元講談社特別編集委員 一人の政治家を中心に官僚、学者らが集まり、日のあるべき姿を議論した内容が一冊の政策として平成5(1993)年5月に出版された。小沢一郎氏の『日改造計画』(講談社)である。100万部のベストセラーになったのは当時、それだけ変革への期待が高かったからだ。30年以上が経過し提言内容の検証を月刊「正論」で続けている。今は政治への期待値は低いが、同書が提供した中長期的な視点を参考に「大変な時代」に立ち向かう志を持った政治家が出てくることを期待したい。 小沢一郎氏の政権構想『日改造計画』は1990年6月、講談社で月刊誌の編集長だった豊田利男氏が銀座の料理店に自民党幹事長、小沢一郎氏から「相談したいことがある」と呼ばれたところから取り組みが始まった

    『日本改造計画』は何だったのか サンデー正論
  • NHK国際放送で「尖閣諸島は中国の領土」 中国人外部スタッフが不適切発言、NHK抗議

    NHKは19日、同日午後1時過ぎから短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について「中国の領土である」と述べるなど、ニュース原稿にはない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。 NHKによると、このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していた。NHKは関連団体を通じて男性に厳重に抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針。 ニュースは午後1時1分から15分まで放送され、9項目のうち8つ目で、東京都千代田区の靖国神社に中国語とみられる落書きがあったことを報道。男性はニュースを読んだ後、原稿にない発言を行ったという。 番組制作スタッフが気づき問題が発覚。NHKは尖閣諸島以外の発言内容を明らかに

    NHK国際放送で「尖閣諸島は中国の領土」 中国人外部スタッフが不適切発言、NHK抗議
  • 日本との〝独立戦争〟に勝った? 特異な認識、歴史無視が広がっている ソウルからヨボセヨ

    韓国政府主催の恒例の「8・15光復節記念式典」に野党など反政府系が出席を拒否し話題だ。国立の独立記念館館長に保守派の歴史学者、金亨錫(キム・ヒョンソク)氏が任命されたことへの反発だが、金氏は日統治時代の韓国人の国籍を問われた際、「日」と答えたことも非難の対象になっている。歴史的事実をそのまま語ったのに、「日支配の歴史を容認する売国奴」などと罵倒されているのだ。 韓国もパリ五輪で盛り上がったが、1936年ベルリン五輪のマラソンで金メダルに輝いた孫基禎(ソン・ギジョン)の国籍は国際オリンピック委員会(IOC)の公式記録で今も日だ。過去、IOCに国籍変更を訴えたが拒否され、ベルリンの五輪記念碑の「日」を勝手に削り問題になったこともある。 韓国は日との併合条約は不法、無効と主張し、中国・上海にあった抗日活動家による亡命政権(?)を建国のルーツとする。文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は在

    日本との〝独立戦争〟に勝った? 特異な認識、歴史無視が広がっている ソウルからヨボセヨ
  • 石丸伸二氏、次期衆院選は「立民代表の選挙区から」「勝てば党首、乗っ取る」活性化策で 

    7月の東京都知事選で2位に躍進した前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏は18日、動画投稿サイト「ユーチューブ」の自身のチャンネルで、立憲民主党の活性化策として、次期衆院選で立民代表の選挙区から出馬するアイデアを披露した。「遠くないうちに衆院解散されるだろう。次の立民の代表の選挙区で出る。立民の代表に勝ったら僕を党首にしてください。乗っ取ります」と語った。 次期衆院選は泉健太代表=衆院京都3区=の任期満了に伴う党代表選(9月7日告示、23日投開票)を経て行われる公算が大きい。「看板を替えたばかりの代表選の直後に実は一番のピンチが来るとなると、注目を集められるのではないか」と述べた上で、「自分の政治生命をかけて国民に訴える姿勢をみせないと思いは伝えられない。そのときは自民も公明党も協力して(候補を)立てないで」と述べ、衆院選は立民候補と一騎打ちで臨みたい考えを示した。 立民代表選の現状について、「

    石丸伸二氏、次期衆院選は「立民代表の選挙区から」「勝てば党首、乗っ取る」活性化策で 
  • 敗戦の「傷」黙して生きた 海兵70期生434人、最後の一人 記憶をつむぐー戦後79~80年㊥

    「われわれはみんな、死に物狂いで戦った」 対米英開戦直前の昭和16年11月、予定より半年早い2年11カ月の教育期間で海軍兵学校を繰り上げ卒業した第70期生。その一人、木村功(104)=徳島県=は、責務を貫いた同期たちの声を代弁する。 短縮教育を終えた70期生434人(水交会調べ)は各戦場に投入された。自身も重巡洋艦「妙高」乗り組みを命じられる。 開戦の知らせは艦内のラジオで聞いた。 「なぜ米国と戦争しないとならんのかとの思いはあったが、アジアの植民地を解放するという意識はありましたね」 翌17年1月4日、フィリピン南部のダバオに停泊中だった「妙高」の士官室で昼中、空襲警報が鳴った。敵機による奇襲だった。 上甲板に向かうと、いくつもの水柱が上がっていた。直後、後方から鋭い衝撃を受ける。艦への直撃弾だった。炸裂(さくれつ)した爆弾の破片が左足のふくらはぎを貫通していた。 「診てくれた衛生兵が

    敗戦の「傷」黙して生きた 海兵70期生434人、最後の一人 記憶をつむぐー戦後79~80年㊥
  • 「死ぬばかりが国のためではない」不条理と絶望が支配するインパール 支えた上官の言葉 記憶をつむぐー戦後79~80年㊤

    先の大戦中、日軍の最も無謀な戦いの一つといわれるのがインパール作戦だ。補給もままならない中、日兵の遺体が折り重なった敗走路は「白骨街道」と呼ばれた。インパール作戦を始め、ビルマ(現ミャンマー)、インドでは計16万7千人もの日軍将兵が命を落とした。 「死ぬばかりが国のためではない。必ず生きて帰って国のために働け」 激しい戦闘でインド、ビルマの深い密林を退却する道中、陸軍第31師団歩兵第58連隊の伍長、佐藤哲雄の脳裏には、駆け出し時代に連隊長代理だった副官が訓示で述べた言葉がこだましていた。 入営間もない21歳の新兵に、上官の真意は理解できなかった。 「死ねば靖国神社に祭られる。名誉なことだし、当時は死ぬことを何とも思わなかったな」 だが、戦地で手負いとなり、マラリアの高熱にうなされ、何度も死の淵に立たされる中で、支えとなったのはこの言葉だった。間もなく105歳。故郷の新潟で静かに暮らす

    「死ぬばかりが国のためではない」不条理と絶望が支配するインパール 支えた上官の言葉 記憶をつむぐー戦後79~80年㊤
  • <独自>川口クルド100人超、資材置き場で大音量騒ぎ警察出動「日本人の理解足りない」 「移民」と日本人

    埼玉県川口市に在留するトルコの少数民族クルド人らが働く解体工事の資材置き場をめぐり、近隣住民などからの苦情や要望が過去2年間で70件超にのぼることが、市のまとめでわかった。最近では業務に伴う苦情だけでなく、資材置き場で集団で大音量の音楽を流す迷惑行為で警察が出動する騒ぎもあり、クルド人の一人は「日人の理解が足りない」と話したという。市は迷惑行為を含めて規制する新条例の制定も視野に検討を始めた。 音で取り締まりしてみろ埼玉県によると、川口市内の解体工事業者は251社で、過去1年間で1・2倍に増加。このうち約6割は代表者が中東系の名前で、大半はクルド人とみられる。また、市によると市内約800カ所の資材置き場のうち市東北部の地区の約40ヘクタールに約80カ所が集中している。 音楽を流す迷惑行為があったのは今年4月末。この地区にある資材置き場にクルド人100人以上が集まり、20台以上の車両が路上

    <独自>川口クルド100人超、資材置き場で大音量騒ぎ警察出動「日本人の理解足りない」 「移民」と日本人
  • 180度変わった韓国の統一戦略 尹大統領、情報拡散武器に北朝鮮の新世代の取り込み狙う

    15日、ソウルで開かれた「光復節」の韓国政府式典で演説する尹錫悦大統領(共同)【ソウル=桜井紀雄】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は15日、日の朝鮮半島統治からの解放記念日「光復節」の演説で、新たな南北統一のビジョンと戦略を表明した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権との協力を優先した文在寅(ムン・ジェイン)前政権の対北政策を180度転換させ、北朝鮮住民の自由と人権に重点を置いた。南北協議で拉致問題を扱う意向も示し、問題解決に向けて日との連携が実現するのかが注目される。 脱北者の経験を活用尹氏が新たな統一戦略で特に強調したのが、北朝鮮住民が外部情報に触れる機会の拡大や、韓国に逃れた3万人を超える脱北者の経験の活用だ。

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  • イスラエルへの報復 どうでるイラン 停戦協議へ圧力、国内は「暗殺」で混乱も

    ハマスのハニヤ最高指導者の写真を掲げる少年たち=7月31日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市(ゲッティ=共同)イスラム原理主義組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏を自国内で殺害されたイランは、イスラエルに報復攻撃をちらつかせて停戦受諾への圧力をかけ、15日開始予定のパレスチナ自治区ガザを巡るハマスとの間接協議の推移を注視する方針だ。一方、イランはハニヤ氏殺害を受けてイスラエルへの報復を明言したが、賓客を守れなかった失態で国内は混乱しているとの報道もある。報復の方向性が現時点で固まったか否かも不透明だ。 7月31日のハニヤ氏殺害の直後、イランの最高指導者ハメネイ師はイスラエルへの報復が「義務」だと断言した。警備の甘さを国内外にさらけ出した形で、すぐに大規模報復を行うとの観測も出た。だが、殺害から2週間が過ぎてもイランは行動を起こしていない。 この間、米国は「緊張激化は誰の利益にもならない」というメッ

    イスラエルへの報復 どうでるイラン 停戦協議へ圧力、国内は「暗殺」で混乱も
  • <正論>英霊と内閣総理大臣の職の重さ  日本大学教授・先崎彰容

    大学教授の先崎彰容氏自民党総裁選に関する議論が喧(かまびす)しい。もちろんその座が首相ポストに直結しているからだが、立候補を噂されている中には、お盆期間中、訪台した者も含まれている。超党派の議員メンバーがいわゆる「台湾有事」に備え、頼清徳総統らと意見を交わした。日程は今月12日から3日間、つまり79年前の終戦を想起させる。 国民の命を預かる意味かつてわが国は太平洋上に多くの兵士を派遣し、夥(おびただ)しい戦死者をだしたが、その多くが戦闘による死者ではなく、餓死者であったことは忘れられている。この事実が持つ意味は、政策の失敗が、来まったく不必要である死を生み出し、国民を塗炭の苦しみに突き落とすということである。だから「内閣総理大臣」の職責にあるということは、究極の政策決定、すなわち国民の命を預かり、また国家のために犠牲を強いる場合もあることを引き受けることを意味する。

    <正論>英霊と内閣総理大臣の職の重さ  日本大学教授・先崎彰容
  • <主張>立憲民主の代表選 現実的な安保政策を語れ 社説

    立憲民主党は任期満了に伴う代表選を9月7日告示、23日投開票の日程で行うことを決めた。 枝野幸男前代表が立候補する意向を表明したほか、泉健太代表は再選への意欲をにじませている。野田佳彦元首相の出馬を求める声もある。 自民党は派閥パーティー収入不記載事件に端を発した「政治とカネ」問題が響き、国民から厳しい目で見られている。それにもかかわらず立民に対する世論の期待は高まっていない。 原因の一つに、外交・安全保障政策で現実的な政策を示していないことがある。いまだに集団的自衛権の限定行使に反対し、反撃能力の保有には後ろ向きだ。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設工事にも反対している。 この政策のまま立民が政権を取れば日米同盟は空洞化する。日の平和と安全を確保することはできない。旧民主党政権では普天間移設を巡って迷走し、日米関係を弱体化させた。同じ過ちを繰り返すつもりか。 その一方

    <主張>立憲民主の代表選 現実的な安保政策を語れ 社説
  • 自民党総裁選は本命なき大混戦 河野氏近く表明、上川氏も決意 乱立で推薦人確保に課題も

    9月の自民党総裁選に意欲を示す次期首相候補らは盆明けの17日、全国で精力的に活動した。当面は立候補に必要な国会議員20人の推薦人集めが焦点となる。岸田文雄首相(党総裁)に近い林芳正官房長官(63)が新たに出馬の意向を固めるなど、10人前後の名前が挙がる命なき大混戦の様相を呈している。 小林鷹之前経済安全保障担当相(49)は17日、横田めぐみさんが北朝鮮に拉致された新潟市の現場周辺を視察後、記者団に「(拉致問題は)国家として取り組まなければならない最重要課題だ」と強調した。「保守のホープ」として中堅・若手を中心に期待が高まる小林氏は、19日に出馬表明会見を行う方向だ。 横田めぐみさんの拉致現場周辺を視察する自民党の小林鷹之前経済安全保障担当相(左から2人目)=17日午後、新潟市(今仲信博撮影)高市早苗経済安保担当相(63)は17日、地元の奈良市で講演。壇上には政治信条が近い安倍晋三元首相の

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  • <主張>ウクライナの越境 優勢の確保へ支援強化を 社説

    ロシアの侵略を受けるウクライナが国境を越えて反撃作戦を展開し戦果をあげている。ウクライナ軍は6日に露西部クルスク州への作戦に乗り出し、東京都の面積の半分弱にあたる約1千平方キロを掌握した。 2022年2月にロシアウクライナへ全面侵攻して以降、ウクライナ軍による格的な越境作戦は初めてだ。昨年の大規模反攻では領土をほとんど奪還できなかったウクライナロシアの隙を突いた。 プーチン露大統領を撤兵交渉の席に着かせるには、ウクライナ軍が軍事的な優位を確保することが必要だ。米欧日をはじめとする国際社会はそのための支援を惜しむべきではない。 ウクライナのゼレンスキー大統領によれば今年6月以降、クルスク州からウクライナ北東部スムイ州への砲撃が約2100回あった。越境はそれを止めるための行動で、領土奪取が目的ではないと説明している。 ウクライナは東部ドネツク州で露軍の激しい攻勢にさらされてきた。越境作戦

    <主張>ウクライナの越境 優勢の確保へ支援強化を 社説
  • 主張 - 産経ニュース

    産経新聞社の社説である「主張」。憲法改正、靖国神社参拝、領土問題などについて、日の国益のもとにハッキリとした論説を展開しています。

    主張 - 産経ニュース
  • <主張>戦没者の遺骨 一柱でも多く帰国実現を 社説

    先の大戦の激戦地であり、約2600人の日軍将兵が戦死した北太平洋の米領アッツ島で、70年ぶりの遺骨収集に向けた現地調査が行われる。 国のために戦い、亡くなった方々の遺骨を収集して慰霊するのは国の責務だ。アッツ島をはじめ異郷の地には、戦後79年となる今も約112万柱の遺骨が取り残されている。 一日も早く、一柱でも多く帰還させるべく、政府は遺骨の収集事業に全力で取り組んでもらいたい。 アッツ島は昭和17年6月、日軍が米国の領土で初めて占領した島である。奪還を目指す米軍は18年5月、1万人以上の大部隊で上陸作戦を行った。日軍は17日間にわたり徹底抗戦し、米軍に多大な損害を与えたが玉砕した。 戦後の28年に約320柱の遺骨が収集され、日に帰還した。アッツ島で遺骨収集が行われたのはその1回だけだ。政府は平成19、20年に現地調査を行ったものの、その後に米国の沿岸警備隊が撤退して無人島になった

    <主張>戦没者の遺骨 一柱でも多く帰国実現を 社説
  • ヒトラーから山下奉文に独ソ戦への参戦要請 東条英機は一顧だにせず 

    ドイツ視察時に現地要人と握手する山下奉文陸軍中将(当時、手前右)=1941年1月、ベルリン(ゲッティ=共同) 日陸軍の山下奉文(ともゆき)中将率いる欧州視察団が、対米英開戦前夜の昭和16年にまとめた報告書からは、国家総力戦体制の構築や航空兵力が加わった近代戦の戦術をドイツから吸収、発展させようとした合理的側面が浮かび上がる。しかし戦時中の軍部や陸軍内の派閥対立が変革を阻み、多方面に弊害をもたらした。非常事態における組織運営をはじめ、現代に通じる教訓は少なくない。 「ドイツ軍に協力を希望」山下視察団が示した国防機構一元化などの改革案が実現しなかった背景には、陸軍の実力者だった山下と、東条英機陸相との反目があったともいわれる。陸軍には「自分に楯突く者を遠ざける」との東条評があった。 視察団の一員だった高山信武(しのぶ)陸軍少佐が著した『参謀部作戦課 作戦論争の実相と反省』(昭和53年、芙蓉

    ヒトラーから山下奉文に独ソ戦への参戦要請 東条英機は一顧だにせず 
  • <正論>この夏に思う 玉疵も瘤となりたるさくら哉 文芸批評家・新保祐司

    新保祐司氏毎年、8月15日の終戦の日になると思い出されることがある。かつて家の近所にあったきしめん屋の主人とのやりとりである。確かオリンピックかワールドカップかの国際的なスポーツ大会が開催中のことで、もう20年近くも前のことになると思うが、その場の記憶は鮮明である。 終戦の日に思う彼は、出征して戦場で戦った経験を持っていたが、戦後は長く東京で料理屋をやっていた。晩年になって、そちらをたたんで鎌倉に店を開いたのである。いろいろ苦労があったに違いないが、それが人格の中に溶け込んだような風情でいつも穏やかな表情をして笑顔のすてきな人だった。私は、よく昼に出かけたが、いつも世間話を楽しんだ。手打ちのきしめんには、職人の魂が打ち込まれたようで、心してするのを礼儀のように思っていた。

    <正論>この夏に思う 玉疵も瘤となりたるさくら哉 文芸批評家・新保祐司