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ブックマーク / www.sankei.com (10,110)

  • <主張>奈良のシカ虐待 「神の使い」文化に敬意を 社説

    世界的に有名な観光地となった奈良公園のシカへの暴力行為が問題になっている。 観光客の前で白いTシャツ姿の男が奈良のシカを蹴ったり叩(たた)いたりする動画がSNSに投稿、拡散された。心ない行為へ憤りの声があがった。 奈良県警や一般財団法人「奈良の鹿愛護会」には「逮捕を」「シカを守って」という声が多く寄せられた。動画の加害者は特定できていないという。 奈良のシカは古来、神の使いとして保護されてきた。信仰に関わるシカをいじめたり粗末に扱ったりすることは、日の伝統的な精神文化を冒瀆(ぼうとく)する行為に他ならない。日人、外国人双方の観光客をはじめシカと接する人々には、良識ある行動を望みたい。 県庁近くにある奈良公園は国の名勝に指定された都市公園で、野生のシカと人間が共存する世界でもまれな観光地だ。背後には聖域として保護されてきた春日山原始林が広がる。春日大社をはじめ興福寺や東大寺など古刹(こさ

    <主張>奈良のシカ虐待 「神の使い」文化に敬意を 社説
  • 都知事選報道に疑問…テレビよ、選挙から逃げるな テレビプロデューサー・結城豊弘 - 月刊正論オンライン

    東京知事選で3選を確実とし、支持者の前であいさつする小池百合子知事=7月7日、東京都新宿区(鴨川一也撮影) 当コラムは「シネマ異聞」という題で長年連載してきたが、新編集長から「テレビやメディアに対しての思いを書きませんか」とリクエストを頂いた。映画への愛からこれまで僕はあまり他誌が取り上げない作品や隠れた名作を掘り起こしてきた。コロナ禍にも映画関係者にエールを送り続けた。僕なりの視点で作品を紹介してきただけに連載終了は残念だが、新編集長のリニューアル提案も魅力的だったのでタイトルを変え心機一転、連載を続けることにした。映画の話は別の場所で書く所存、新コラムも宜しくお願い致します。 さて、初回は、東京都知事選のテレビ報道への疑問を書く。日テレビは放送法に準拠して放送されている。流石にご存じだろう。しかし、なぜテレビニュースやワイドショーは、選挙期間が始まると候補者や選挙の中身についてあま

    都知事選報道に疑問…テレビよ、選挙から逃げるな テレビプロデューサー・結城豊弘 - 月刊正論オンライン
  • やせた土壌でも、根粒菌との共生で育つマメ科植物 鍵を握る遺伝子発現の周期性

    ミヤコグサの成長の比較。左から、土壌中の窒素栄養(硝酸)が少ない状態で根粒菌を接種した個体と非接種個体、硝酸をより多く与えた非接種個体。根粒菌を接種した個体は元気に成長している(基礎生物学研究所・征矢野敬准教授提供)ダイズやラッカセイといったマメ科の植物は、植物に必須の栄養である窒素が乏しい土壌でも、元気に成長できるように進化してきた。鍵を握るのは、土壌中に生息して空気中の窒素を植物が利用できるようにする、細菌の一種「根粒菌」との共生だ。基礎生物学研究所などの研究チームは、長らく謎だった共生関係をうまく維持するメカニズムの一端を解明。7月に米科学誌サイエンスで発表した。 空気中の窒素を栄養にマメ科の植物は、根の部分に「根粒」という器官を作り、空気中から窒素を取り込んで固定する根粒菌を、その中に住まわせている。道端に生えているシロツメクサを引き抜いてみれば、根にいくつもの小さな塊ができている

    やせた土壌でも、根粒菌との共生で育つマメ科植物 鍵を握る遺伝子発現の周期性
  • 三島由紀夫自決 見届けた元陸自隊員の日記公開 「右手の中指を…」「二太刀で首切れた」

    磯邊順蔵さんの日記。三島由紀夫が自刃した「11月25日」の経緯が、左ページの中段あたりから1ページ半にわたり詳細につづられている=6月25日、東京都練馬区(酒巻俊介撮影) 昭和45年11月25日、作家の三島由紀夫=当時(45)=が東京・市谷の陸上自衛隊施設に立てこもって自刃した事件を巡り、現場で間近に居合わせた元隊員が当時の一部始終をつづった日記があることが分かった。現在は病床にある元隊員に代わり親族が産経新聞の取材に応じ、日記を初めて公開するとともに、人から伝え聞いた生々しい描写を代弁。あの日、何が起きたのかを国民が思い返すきっかけにしてほしいと訴えた。 「11月25日 水曜日 晴」《11月25日 水曜日 晴》。陸上自衛隊市ケ谷駐屯地(東京都新宿区)にあった東部方面総監部で、益田兼利(ました・かねとし)総監の秘書的な役割を担う「業務室」勤務だった磯邊順蔵さん(85)。もともと筆まめな性

    三島由紀夫自決 見届けた元陸自隊員の日記公開 「右手の中指を…」「二太刀で首切れた」
  • 暗殺されたハマス最高指導者のハニヤ氏、紳士的だった「テロの親玉」 記者が見た素顔

    イラン滞在中に暗殺されたイスラム原理主義組織ハマスの最高指導者イスマイル・ハニヤ氏。筆者は2006年、取材で自宅に招かれた。 この年のパレスチナ評議会(議会)選挙でハマスは大勝し、ハニヤ氏は首相に就任した。私はエルサレムに駐在しており、ガザまで話を聞きに行った。彼の家は難民キャンプにある大きな一軒家で、親族や支援者が祝福に詰めかけていた。 待合室でお茶を飲みながら30分ほど待っていると、ハニヤ氏が突然入ってきた。敬虔(けいけん)なイスラム教徒が取材相手だから、慌ててスカーフをかぶろうとしたら、「いいから、いいから」と手を振って笑った。戒律を他人に押し付けない柔軟な人物に見えた。だが、「どんな政治を目指すのか」と尋ねると、パレスチナの苦難の歴史を延々と語るばかりで、話はかみ合わなかった。 このころのハニヤ氏は、ハマスのイメージ戦略を担っていた。外国人記者たちをガザ視察のバスツアーに招いたこと

    暗殺されたハマス最高指導者のハニヤ氏、紳士的だった「テロの親玉」 記者が見た素顔
  • 国名「北朝鮮」、国旗「中国」、テコンドー「柔道」…パリ五輪で韓国は踏んだり蹴ったり

    7月26日の開幕から1週間となるパリ五輪で、国名や国旗が誤って紹介されるなど韓国に〝受難〟が相次いでいる。開会式で韓国選手団が「北朝鮮」とアナウンスされた際は、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に電話で陳謝する事態に至った。ただ、その後も韓国を巡るミスが収まる気配はなく、同国メディアが国民の憤慨ぶりを伝えている。 過去最悪級開会式でセーヌ川を船でゆく韓国選手団が登場した際、現場のアナウンスは英語とフランス語で北朝鮮の正式名称「朝鮮民主主義人民共和国」と誤って紹介。バッハ会長は27日、尹氏に「弁明の余地がないことが起き、深くおわび申し上げる」と謝罪し、尹氏も「国民も当惑している」と苦言を呈した。 韓国のオリンピック委員会を兼ねる大韓体育会も選手団名義で抗議文を大会組織委員会とIOCに送った。 韓国紙の朝鮮日報は開会式について「過去最悪級のミス発生」

    国名「北朝鮮」、国旗「中国」、テコンドー「柔道」…パリ五輪で韓国は踏んだり蹴ったり
  • 靖国神社と千鳥ケ淵、自衛隊殉職者慰霊碑の知られざる関係 「祖国」を取り戻す儀礼と特攻論 井上義和・帝京大教授に聞く

    防衛省敷地内にある「自衛隊殉職者慰霊碑」=東京・新宿区市谷村町「他国が攻めてきたら、どうしますか」。日人は、そう問われて「戦う」と答える人が他国と比べて極端に少ないといわれる。間もなく戦後79年。敗戦で失った国家観や国防意識を取り戻すことはできるのか。戦争や戦死者の社会的受容を研究テーマとしている井上義和・帝京大学教授に聞いた。 ≪2年前、帝京大学の日人学生100人にアンケートを実施し、「他の国が攻めてきたら、国のために戦いますか」と尋ねたところ、「いいえ」が32人、「わからない」が40人だった≫ 「他国が攻めてきたらどうしますか」という問いは愛国心の問題です。今の時代、心のあり方を教育で変えるには限界がある。また国防を志願制の自衛隊に押し付けてきた現代の日人にとっては、自分事として考えにくい。「わからない」が最も多くなるわけです。

    靖国神社と千鳥ケ淵、自衛隊殉職者慰霊碑の知られざる関係 「祖国」を取り戻す儀礼と特攻論 井上義和・帝京大教授に聞く
  • <正論>贅沢な信念と経済界リベラル化  青山学院大学教授・福井義高

    青山学院大学教授・福井義高氏衣足りた後衣足りて礼節を知るとはいうものの、人間の欲望には限りがないことも事実である。ただし、欲望には限度がないにしても、実用性の観点から、消費の拡大には物理的・生物的限界が存在するようにも思える。 しかし、消費という行為は必ずしも実用性に制約されない。今から100年以上前、米国の経済学者ソースティン・ベブレンは『有閑階級の理論』で、日々の生活に追われる庶民と異なり、社会の上層を占める人々は物質的欲求を満たすためではなく、自らのステータスを誇示するために、見せびらかしの消費を行うのだと指摘した。実用性は度外視するというより、実用性がない方が見せびらかすにはむしろ好都合なのだ。要するに浪費することが目的である。

    <正論>贅沢な信念と経済界リベラル化  青山学院大学教授・福井義高
  • 人民が韓国に憧れることを極度に恐れる金王朝 「南北統一」からの政策転換が示す焦り 阿比留瑠比の極言御免

    1月、北朝鮮の最高人民会議に臨む金正恩朝鮮労働党総書記=平壌(朝鮮中央通信=共同)かねて慢性的な窮乏が伝えられてきた北朝鮮だが、いよいよ金王朝の限界は切羽詰まってきたのではないか。そう思わせるようなニュースが相次ぐ。7月12日には韓国の大手紙、中央日報日語電子版が「中学生約30人を公開処刑した北朝鮮」との記事を配信した。 それによると、北朝鮮は7月、風船で飛ばされてきた韓国ドラマが保存されたUSBメモリーを拾った中学生たちを、公開の場で銃殺したのだという。 金王朝が、人民が韓国の豊かさや文化に触れることをいかに恐れ、激烈な反応を示しているかが分かる。だが、中学生まで銃殺することで恐怖支配を強めても、情報流入と拡散を完全に止めることは現代ではもはや無理である。 「外の世界知る」外交官の亡命「北朝鮮の住民なら誰もが韓国で暮らしたいと思うようになる」 これは昨年11月、韓国に亡命した北朝鮮の在

    人民が韓国に憧れることを極度に恐れる金王朝 「南北統一」からの政策転換が示す焦り 阿比留瑠比の極言御免
  • 移民社会「価値観の違い」に悩むフランス 切り離された別世界、深まる問題

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  • <正論>歴史に隠れた樋口中将の功績 ノンフィクション作家・早坂隆

    早坂隆氏近年、注目を集めるようになった一人の陸軍中将がいる。 樋口季一郎の功績を伝える記念館が北海道の石狩市に開館したのは令和2年。4年には、淡路島の伊弉諾(いざなぎ)神宮に銅像が建てられた。さらに5年、鎌倉の円覚寺に顕彰碑が建立された。私が彼の評伝を書くために国内外で取材を重ねた約15年前、樋口の存在を知る人はほぼいなかった。隔世の感を禁じ得ない。 樋口の波乱に満ちた生涯には多くの功業があるが、中でも特筆すべき2つの史実を紹介したい。

    <正論>歴史に隠れた樋口中将の功績 ノンフィクション作家・早坂隆
  • <主張>ハマス幹部殺害 対立激化へ最大限警戒を 社説

    ハマス最高指導者、ハニヤ氏らの告別式に出席するイラン最高指導者のハメネイ師(中央)=1日、テヘラン(最高指導者事務所提供、ゲッティ=共同) イスラエルへ大規模な奇襲攻撃を仕掛けたイスラム原理主義組織ハマスのハニヤ最高指導者が訪問先のイランで殺害された。 イスラエルは暗殺を認めていないが、ハマスやハマスの後ろ盾であるイランは、イスラエルの仕業として報復を宣言した。 ハニヤ氏はカタールを拠点としていたが、イラン新大統領の就任式に出席するためイランの首都テヘランを訪れていた。 イランの最高指導者ハメネイ師は「彼(ハニヤ氏)の血に報いることがわれわれの義務だ」と述べた。 レバノンの親イラン勢力ヒズボラの最高幹部もイスラエルの攻撃で殺害された。また、イスラエル軍は7月の攻撃により、ハマス軍事部門トップの死亡を確認したと発表した。イランや中東各国の親イラン武装組織が、イスラエルへの報復を強めるのは必至

    <主張>ハマス幹部殺害 対立激化へ最大限警戒を 社説
  • <主張>五輪と誹謗中傷 残酷卑劣な行為をやめよ 社説

    パリ五輪の熱戦が続いている。一方で、微妙な判定に対する批判がやまない。 柔道男子60キロ級の永山竜樹は準々決勝のフランシスコ・ガリゴス(スペイン)戦で絞め技に耐え、「待て」がかかった後も継続されて意識を失った。 バスケット男子の日は強豪フランスに終了間際までリードしたが、河村勇輝が不可解なファウルを取られ、フリースローで同点に追いつかれて延長の末に敗れた。 いずれも試合後、相手選手や審判を標的に、批判や中傷のコメントが殺到した。日語によるものも含まれた。いずれも勝敗に直結する判定だっただけに悔しさは分かる。批判も否定はしない。競技の成長に不可欠な要素である。ただし個人に向けた中傷は、全く別だ。 永山はX(旧ツイッター)に「お互い必死に戦った結果なので、誹謗(ひぼう)中傷は控えていただきたい。審判の方も判断の難しい状況だった」と記し、ガリゴスとのツーショットとともに「私たちは柔道ファミリ

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  • 性別に疑義の選手のパンチを浴びて46秒で棄権 パリ五輪ボクシング女子「命守る必要」

    パリ五輪のボクシング女子66キロ級2回戦でアンジェラ・カリニ(右)に勝利したイマネ・ヘリフ=8月1日、パリ郊外(ゲッティ=共同) パリ五輪で1日行われたボクシング女子66キロ級の試合に、昨年の女子世界選手権の性別テストで不合格となったイマネ・ヘリフ(アルジェリア)が出場した。対戦相手のアンジェラ・カリニ(イタリア)は強烈なパンチを浴びると開始46秒で棄権。国際オリンピック委員会(IOC)は試合後、選手の性別はパスポートに基づくとして「すべての人は差別なくスポーツする権利を持っている」とする声明を発表したが、公平性や安全性の観点から物議を醸している。 試合は第1ラウンド序盤、両者が拳を交わした後、開始30秒余りでカリニが一時、コーナーに退いた。コーチにヘッドギアを締め直されて戻ったが、ヘリフの右ストレートを受けた直後、棄権を申し出た。リング上で泣き崩れるカリニをヘリフも肩をたたいて慰めたが、

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  • 有吉弘行さんのお怒りごもっとも!FRIDAY「盗撮」論争 フィフィ - 月刊正論オンライン

    フィフィ(月刊「正論」9月号から) 週刊誌による「盗撮」にタレント側から怒りの声が上がっています。 六月二十五日、お笑い芸人、有吉弘行さんが家族で商業施設を訪れたとの記事を写真週刊誌『FRIDAY』の電子版が掲載しました。これに対し、有吉さんは自身のSNSで「盗撮をして。一般人の写真を載せたり生後数ヶ月の子供の写真に未成年の犯罪者みたいにモザイクかけてまで掲載。まあイヤでしょ」「週刊誌の人って家族いないんですね。スゴっ。これ訴えると倍返しなんですよね。怖っ!」などと強い不快感を示しました。今年三月にもプライベート写真付き記事を掲載されていました。 有吉さんの怒りはもっともです。奥様は元アナウンサーとはいえ、芸能界を引退していますから、お子さんとともに紛れもない一般人です。一連の写真は「盗撮」と表現して差し支えないでしょう。こうした行為には、有吉さんに限らず、多くの芸能人が迷惑しています。「

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  • <正論>王朝国家体制を継続する中国  拓殖大学顧問・渡辺利夫

    拓殖大学顧問・渡辺利夫氏中国はその長大な歴史において対等の国家を周囲に接することはなかった。中国はそれ自体が一つの巨大な国家でありつづけた。黄河中流域に広がる「中原(中華)」と称される地域が文明の中心域であり、この中心域をチベット族、モンゴル族、ウイグル族などの国内異民族が住まう藩部が取り囲み、その外方にいくつもの夷狄(いてき)が位置するという構図であった。 国民国家の認識生まれず文明の中心域たる中原は一つの超越的な存在であり、それゆえ世界が諸国家の相紡ぐ国民国家体系のもとにあるという認識が生まれることはなかった。中国の王朝史を一貫して流れてきた観念の中心が「天」である。宇宙のすべて、神羅万象を主宰するものが天であり、「天(あめ)が下」にある万物の統治を委ねられたものが「天子」すなわち皇帝であった。中国が巨大な皇帝権力の国であるというイメージは、そうした観念にもとづいて形作られた王朝の連続

    <正論>王朝国家体制を継続する中国  拓殖大学顧問・渡辺利夫
  • <主張>日銀が追加利上げ 景気への目配りを万全に 社説

    日銀が金融政策決定会合で3月のマイナス金利政策解除に続く追加利上げを決めた。 賃上げの広がりにより、物価と経済の好循環が進んでいると判断したためで、政策金利の誘導目標を現行の0~0・1%から0・25%へと引き上げた。 長きにわたった異次元緩和は金融市場の歪(ゆが)みや過度の円安などの副作用をもたらした。経済状況を踏まえた段階的な利上げで、危機時の金融政策を元に戻す政策運営は適切である。 ただし、足元では物価高騰に伴う個人消費の伸び悩みが続いている。そんな中での利上げが景気を冷やす可能性については留意しなくてはならない。 日銀には、今後の利上げが及ぼす経済への影響をきめ細かく確認しつつ、丁寧に金融政策を運営するよう求めたい。 日銀は利上げと併せて、長期金利を抑えるための国債買い入れを令和8年1~3月に半減する具体的な計画も決めた。 金融政策の予見可能性を高めるため、市場の意向を反映させつつ購

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  • シャツに詩集、トランプ氏一色の米共和党大会はエンタメ政治の極北 ポトマック通信

    共和党大会のメディアセンターの一角に設けられた土産物店=7月17日、米ウィスコンシン州ミルウォーキー(共同) 米ウィスコンシン州で7月中旬に開かれた共和党全国大会の会場は、やはりトランプ前大統領(78)一色だった。候補指名などの公式行事だけではない。売店にはトランプ氏グッズがこれでもかと並ぶ。 店員によると、売れ筋は「重罪人に投票します」とプリントされたシャツ。購入者は、ポルノ女優への不倫口止め料支払いを巡って有罪評決を受けたトランプ氏を、「それでも支持する」との決意なのだろう。 「トランプ詩集」なるも売っていた。トランプ氏が交流サイト(SNS)に投稿した文章を、内容は変えずに詩形に直したのだという。装丁は立派だ。 企画者の男性は「トランプ氏は天才的な英語の使い手」で、「罵詈(ばり)雑言も含めてそのままポエムになる」のだと語る。同氏が第45代大統領だから45ドル(約7千円)。あまりに強気

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  • 「嘔吐10回」「水の流れ強い」 セーヌ川で強行のパリ五輪トライアスロンに選手から批判

    パリ五輪のトライアスロン女子で、スイムを終えてセーヌ川から陸に上がる選手たち=7月31日、アレクサンドル3世橋(川口良介撮影) パリ五輪開幕前からスイム会場であるセーヌ川の水質が懸念されていたトライアスロンは7月31日、30日から延期された男子と、当初から予定されていた女子が行われた。国際統括団体である世界トライアスロンが定める水質基準をクリアできたとしての競技実施だったが、選手からは「10回嘔吐した」といった声や水流が強かったことなどへの批判が相次いだ。 トライアスロンの会場となったセーヌ川を巡っては、五輪開催を前に大規模な水質改善に着手。7月17日にはパリのイダルゴ市長が自ら川を泳ぐなど、安全性を強調していた。しかし、26、27両日の雨の影響で生活排水が流れ込み、公式練習もできない状態だった。 米紙「ニューヨーク・ポスト」(電子版)は、男子で9位だったタイラー・ミスローチャック(カナダ

    「嘔吐10回」「水の流れ強い」 セーヌ川で強行のパリ五輪トライアスロンに選手から批判
  • 「石丸伸二」帝国には住みたくないねえ 《好評発売中! 月刊「正論」名物コラム》 - 月刊正論オンライン

    安倍晋三殺害の黒幕が右翼だって?フェイクニュースは、いつでもどこでも生まれ、人々の心をかき乱す。 前米大統領・トランプの暗殺未遂事件直後もさまざまなフェイクニュースが飛び交ったが、もうちょっとで騙されそうになった出来のものもあった。 トランプが難を間一髪逃れたのは、「銃撃の瞬間、安倍晋三の声が聞こえたから振り返ったからだ」という「速報」が、SNSで瞬く間に世界を駆け巡った。 ちょうど二年前の七月、奈良市の大和西大寺駅前で凶弾に倒れた安倍の霊が、親交の深かったトランプを救った、というストーリーがオカルト好きのネット民に受けたようだが、噂のきっかけをつくった投稿者がまもなく「ジョークだった」と明かして幕となった。 とはいえ、この種の「伝説」はしぶとく生き残るようで、新橋の酒場で「トランプは安倍さんの呼びかけで救われたんだってね。あんた知ってた?」という酔客の戯言に何度付き合わされたことか。 ま

    「石丸伸二」帝国には住みたくないねえ 《好評発売中! 月刊「正論」名物コラム》 - 月刊正論オンライン