物や物の間に働く力の究極の姿を実験的に解明することが高エネルギー物理学(もしくは素粒子実験)の主眼です。 物は何からできているのだろうか 物の間に働く力(相互作用といいますが)とは一体何なんだろうか 物を拡大して細かなところまで観察するためには高分解能の「顕微鏡」と「目」を 使いますが、高エネルギー実験では代わりに巨大な「粒子加速器」と「粒子検出器」を 用います。 現在、世界で最もエネルギーの高いアメリカのフェルミ研究所のテバトロン衝突型 加速器では物の構造を1mの10^(-19)分の1,水素原子核の大きさの1/10000まで観測 できます。エネルギーが高いほど細かなところまで観測できるのは,ハイゼンベル グの不確定性原理を知っている人ならば分かるでしょう。 実は、エネルギーが高いだけでは不十分で、 顕微鏡だったら視野が明るいこと、加速器では粒子の衝突頻度(加速器の輝度) が高いことが必要