宗教の信仰心はしばしば、人間が悪い行いに手を染めることから守ってくれる心理的防御と考えられている。オレゴン大学の研究者らによると、天国や霊的恩恵に対する信仰心よりも、地獄や天罰に対する信念の方が、向社会的な行動を促す影響力が強いことが分かったとのこと (Medical Daily の記事、本家 /. 記事、doi:10.1371/journal.pone.0039048 より) 。 Azim Shariff 教授率いる研究チームが、26 年間に渡って集められた 67 カ国 143,197 人のデータを分析したところ、地獄の存在を信じる人達の多い社会の方が天国を信じる人達の多い社会よりも犯罪率が著しく低かったという。また各国の犯罪率を予測するうえで、GDP や所得不平等度といった経済的要因よりも、宗教的信念の方がより確実性の高い予測を行うことができるとしている。