【▲ 図1: 夜間の月には、地球からの光が届く「地球照」が発生しています。今回、地球からの光の量が減少し、月の夜間の表面温度に影響を与えていることが分かりました。(Credit: Stephen Rahn)】 「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)」の世界的な流行では、感染の急激な拡大を防止するためのロックダウンが実施され、人々の移動や経済・産業活動がかつてないほど制限されました。その影響は、地球全体の環境が変化するという形でも現れています。そして今回、インド物理学研究所(Physical Research Laboratory)のK. Durga Prasad氏とG. Ambily氏の研究チームは、この影響は地球の衛星「月」にも及んでいることを発見しました。 Prasad氏とAmbily氏は、世界のほとんどの地域でロックダウンが行われていた2020年4月から5月にかけて、月の夜間