30年前の今日、7月27日は、ロッキード事件に関与したとして、田中角栄元首相が逮捕された日だ。「蝉の鳴く頃高官逮捕だ」と稲葉法相が予告した通り、夏の暑い日、角栄は逮捕された。「総理大臣の犯罪」として話題になったものだ。この事件が元で自民党は支持を失い、年末の総選挙で三木赳夫内閣は退陣し、福田赳夫内閣が成立した。しかし、無所属で立候補した田中角栄は、地元新潟三区で圧倒的な得票を得て当選し、以後、闇将軍として政界に君臨することになった。 以上のことはあまりにも有名だが、このロッキード事件で、「編集高官」として疑惑が取り沙汰されたジャーナリストがいたことを知っている人は少ないだろう。そのジャーナリストとは、ナベツネこと渡邉恒雄その人である。ナベツネは、中曽根康弘や児玉誉士夫との関係で知られる、異色のジャーナリストだったのである。 フリージャーナリストの魚住昭氏は、こう書いている。 『ロッキード社