はじめに) 女性農業実習生の「告白」 、その基礎にある農山村の結婚難について。 →もと記事が消されているようなので魚拓のページ。 光岡浩二(名城大教授・農学博士)の著書『農村家族の結婚難と高齢者問題』(ミネルヴァ書房)参照による、事実の整理と考察。 同様の問題として、外国人農業研修生への性暴力事件・裁判がある。 (1)問題の歴史 ここ1世紀に起きた農家・農山村の結婚難問題は、三つに分類される。 ①両大戦間期 特に東京で、大震災前後に生じた農家の結婚難。 都市部へ人口が移動し、農地面積の減少が国勢調査などの統計から確認される。 宅地化は、土地価格の暴騰、野菜価格上昇を招き、農家収入は激増した。 それによって、零細農家の離農と資産家化した農家が出現、それまで不可能だった中等・高等教育を娘に受けさせる家が出現、高額な嫁入道具の負担可能化。従来からあった娘たちの農業労働への忌避観と都会生活への憧憬