1月14日の午後、大阪本町の会場で、周防正行監督・脚本の『それでもボクはやってない』という映画の試写会に出かける機会がありました。長蛇の列ができるほどの満員の観客の中で、私自身もすっかり魅了され感激しました・・・・・・。 満員電車で痴漢に間違えられて、逮捕され、留置場に勾留され、検事の取り調べでも無実の主張は認められず、起訴されて、公判に付され、ようやく有利な目撃者があらわれて、無実になるかなと思わせる場面もあり、会場は最後の判決宣告の瞬間までまさに固唾を呑むという緊張した雰囲気に包まれました。そして観客は、知らず知らずのうちに、日本の「刑事裁判」に潜む問題の深刻な奥深さを、迫真的な映像を通じて改めて思い知らされることになったのです。 周防監督は、試写会後のパネル・ディスカッションンでも、この映画を作った意図を明快に語っておられましたが、その趣旨をご自身のコメントから以下に引用しておくこと