どういう人たちと付き合うか決定できるならば、周囲の人間の言動の責任は私たちの責任の一部であると思う。ヒトラーの愛人のエバ・ブラウンが、ナチスのユダヤ人政策に積極的に関与したとみなす理由はまったくないが、アドルフ・ヒトラーの反ユダヤ傾向はホロコーストが実施され、明らかになる以前から、明白だったので、少なくともエバ・ブラウンは反ユダヤ政策については何の関心も持っていなかった、鈍感であった、人間の生存権について無関心な人間であったと評されることを免れ得るとは思わない。 現代の人権の水準から見て、エバ・ブラウンはヒトラーの愛人であったということよりは、その人権に対する無関心ぶりから充分に非難に値する人物である。 石原都政の12年間は空虚と言うか、壮大な失敗であったと思う。ただ、ここでは政策的な話はしない。現代の政治家としての石原慎太郎の資質の問題の話をする。 石原慎太郎は、長年の衆議院議員の経験な