異例の軍事ドクトリン改訂クレムリンで安全保障会議に臨むプーチン大統領2014年12月25日、プーチン大統領は軍事ドクトリンの改訂を承認した。 これまで軍事ドクトリンはおよそ7-10年周期で改訂されており、前回のバージョンは2010年に承認されたばかりであったから、かなり早い。しかしプーチン大統領は今年9月、軍事ドクトリンを年内に改訂するよう突如指示し、今回の改訂となったものである。 その中身を筆者も早速読んでみた(原文は安全保障会議のこちらのページから閲覧できる。日本語訳は筆者の運営するサイトWorld Security Intelligenceに掲載した)。 一読して分かるのは、新軍事ドクトリンが2010年のバージョンを全面的に改訂するのではなく、部分的な改訂・追加という型式をとっているという点だ。 たとえば新軍事ドクトリンは、紛争を武力紛争(限られた規模の武力衝突)、局地紛争(限定的な