目的 国民生活センター危害情報システムには、2000年度以降2005年10月末までに、自動車のドアや窓等で身体を挟んだ事故は826件寄せられている。この中で、圧倒的多数を占めているのがドアにより挟んだというもの755件である。一方、最近は乗車定員が多く子供がいる家族向けに人気が高いミニバンを中心に、スライドドアを装備する車種が増えている。そこで、病院情報からドアでの事故についての分析を行うとともに、重篤な事例もみられるスライドドアに挟まれたときの衝撃力や、最近装備する車種が多くなっているパワースライドドアに挟まれたときの衝撃力、挟み込み防止機能の有効性などを調べた。 結果 (病院情報から) ドアでの事故(755件)のうち、10歳未満が344件で最も多く全体の45.6%を占めていた。 危害を受けた部位は、「腕・手」が711件で最も多く(94.2%)、その中でも「手指」が圧倒的に多く658件で