![担任に20年後の復讐劇「俺を覚えているか」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/86c989d74c629d2fffe77f79a15444014c1cfc92/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Fopinion%2F15%2F101059%2F122500188%2Ffb.jpg)
中国語で“覇”という漢字は、「占領する」とか「横取りする」といった意味を持つ。そこで、中国語辞典で“覇”の付く熟語を調べると、“覇占(力ずくで占領する)”、“覇持(強行に独占する)”などといった言葉が目につくが、最近の中国でたびたび目に付くのが“覇座”という言葉である。“覇座”とは何を意味するのか。中国語の“座”は「座席」を意味するから、“覇座”は「座席占領」となり、列車や飛行機などの交通機関で他人が座るべき指定席を占拠して座り続けることを意味する。 “中国共産主義青年団北京市委員会”の機関紙「北京青年報」は12月8日付で「“動真格了 高鉄覇座女乗客首次被拘留(まじでやったぜ、高速鉄道で座席占領の女乗客が初めて拘留された)”」と題する記事を掲載した。その概要は以下の通り。 【1】12月6日に遼寧省“大連市”の“公安局”が発表したところによれば、12月3日14時9分、内モンゴル自治区“包頭市
11月2日付の中国語メディアは、“山寨「無印良品」挑戦正版貨獲判勝訴”という表題の記事を配信した。これを日本語に訳すと、「パクリの無印良品が本家の製品に挑戦して勝訴を勝ち取った」となる。「悪貨は良貨を駆逐する」ということわざがあるが、「パクリ商品が本物商品を相手に商標権侵害を訴えた裁判で勝訴を勝ち取った」となれば、このことわざは正しかったことになる。それが中国の裁判で下された判決であることを知ると、「ああ、やっぱり中国の裁判なのか」と何故か納得するから困ったものである。 西友の子会社「良品計画」が運営する「無印良品」ブランドは、2005年5月に中国へ進出して“無印良品(上海)商業有限公司”(以下「MUJI上海」)を設立、2005年7月に上海市南京西路に「無印良品」1号店を開設したのを皮切りに、2018年10月末までに中国国内で235店舗を運営している。 親会社の良品計画は中国進出を果たす6
日本の大学や企業の中国関連研究者に、現代中国の経済学者の名前を挙げて下さいと言うと、必ず名前が上がるのが“胡鞍鋼(こあんこう)”である。日本語に翻訳された彼の著作は多数あるが、最も新しいのは2018年9月21日に日本僑報社から発行された共著の『2050年の中国―習近平政権が描く超大国100年の設計図』である。 日本僑報社が2017年11月15日に胡鞍鋼に関するプレスリリースを行った内容の要約文は次のようになっていた。 表題:習近平政権ブレーンの胡鞍鋼教授が来日、「十九大」での習主席の理念・政策を紹介 日本僑報社の著者である清華大学国情研究センター主任、同大公共管理学院教授の胡鞍鋼氏が、11月7日午後3時から衆議院第二議員会館で「十九大」(中国共産党第十九回全国代表大会)で示された習近平国家主席の理念、政策などについて講演を行った。 筆者も中国関連の講演会やセミナーで胡鞍鋼の講演を何度か聞い
9月2日早朝にスウェーデンの首都・ストックホルムで発生した中国人親子3人による宿泊騒動は、親子が駐スウェーデン中国大使館へスウェーデン警察に粗暴な扱いを受けたと訴えて出たことで事件になり、中国とスウェーデンの外交問題に発展した。外交問題に発展するまでの経緯は、9月28日付の本リポート「宿泊騒動が中国とスウェーデンの外交問題に」を参照願いたい。 中国人親子に非があることは明白なのに、駐スウェーデン中国大使館だけでなく、本国の中国政府“外交部”までが、スウェーデン政府に拳を振り上げて謝罪を要求するその態度に、スウェーデン国民は中国の傲慢さに憤りを禁じ得なかった。そうした中、スウェーデン国民の気持ちを代弁して、スウェーデンテレビ(SVT)の娯楽番組「スウェーデン・ニュース(Svenska nyheter)」で、コメディアンで作家の司会者ジェスパー・ロンダール(Jesper Ronndahl)が、
中国は1980年代初頭から1組の夫婦に子供を1人に限定する“独生子女政策(一人っ子政策)”を30年以上にわたって継続してきたが、少子化の進行を懸念して政策転換を行い、2016年1月1日から1組の夫婦に子供を2人まで容認する“全面二孩政策(全面二人っ子政策)”に舵を切った。しかし、2016年の出生人口は1786万人と前年比131万人の増大を示したものの、その効果はわずか1年間しか持続せず、翌2017年の出生人口は1723万人と前年比で63万人減少した。2018年の出生人口はさらに減少することが予想され、何らかの方策で歯止めを掛けない限り、出生人口の減少は今後も継続するものと考えられている。 9月10日、中国政府“国務院”は、“国家衛生和計劃生育委員会(国家衛生・計画出産委員会)”に21ある内部機構のうち計画出産に関連する3機構を撤廃すると発表した。撤廃されるのは、“計劃生育基層指導司(計画出
9月1日、湖南省東南部に位置する“耒陽(らいよう)市”で、数千名の父母たちが決起して、「中国の法律を遵守して9年間の義務教育を履行し、法律で規定されている義務教育の期間を短縮することのないよう」要求する抗議活動を展開した。彼らはスローガンが書かれた横断幕を掲げていたが、そこには、「“我要読公立学校(私は公立学校で勉強しなければならない)”」と大書されていた。 彼らは耒陽市の市街地区にある6つの学校、耒陽市党委員会、交通の要路などに分散し、横断幕を掲げてデモ行進を行い、交通を渋滞させた。1日夜には600人以上の父母たちが“耒陽市政府”前に集結して抗議活動を行ったが、これを抑制しようとした警察部隊ならびに市の指導者と対峙したまま一夜を明かした。翌2日早朝。“耒陽市公安局”は公共秩序を乱したことを理由に父母たちの排除を命じた。 警察部隊が父母たちに襲いかかると、父母たちはレンガ、ガラス瓶、ガソリ
江蘇省党委員会の機関紙「新華日報」は8月14日付の第13面「思想週刊・“智庫(シンクタンク)”」欄に“南京大学長江産業経済研究院”の学者である“劉志彪”と“張曄(ちょうよう)”(女性)が連名で執筆した『“提高生育率(出生率向上)”:新時代における中国人口発展の新任務』と題する文章を掲載した。 中国では中国共産党と中国政府が何か新しい事を始めようとすると、地方の官製メディアを通じて学者に意見を発表させ、それに対する世論の反応を見て、問題なしと判断すれば、一気呵成に新たなお触れを公布するのが常である。当該文章がネットを通じて中国全土に流布されると、中国世論は激しく反発し、ネット上には怒りを爆発させた庶民の書き込みが溢れた。どうして中国世論は強烈な反発を示したのか。当該文章の概要は以下の通り。 【1】中国政府“国家統計局”が今年初めに発表した2017年の出生人口は1723万人で、2016年より6
8月1日、中国国民を仰天させる実名告発がネット上に流出した。それは北京市“海淀区”にある951年創建の古刹、“龍泉寺”の住職である“釈学誠”が、多数の“尼姑(尼僧)”に性的暴行を加えたばかりか、巨額の使途不明金があり、寺内の建築物の多くが違法建築であるという内容の告発であった。ネット上に流出した告発文は、A4用紙で95ページもの分量で、理路整然と証拠を揃えていて学術論文と言って良い程の物だった。その告発文の表紙には“重大状況滙報(重大状況報告)”(以下「報告」)と表題が書かれ、以下の内容が記載されていた。 尊敬する“領導(指導者)”: こんにちは。北京・龍泉寺の“都監(監察事務の責任者)”である“釈賢佳”と“釈賢啓”の2人は、ここに謹んで貴方と政府関係部門に対して、北京・龍泉寺の住職である釈学誠の不法行為に関する詳細を報告致します。釈学誠の不法行為の背後には巨大な社会危機が隠れていることを
事件の発端は、7月15日に“国家薬品監督管理局”が出した通告だった。それには次のように書かれていた。すなわち、吉林省“長春市”を本拠とするワクチンメーカー“長春長生生物科技有限責任公司”(以下「長春長生」)は、フリーズドライの“人用狂犬病疫苗(人用狂犬病ワクチン)”生産過程に記録改ざんなどの“薬品生産質量管理規範(薬品生産品質管理基準)”に対する厳重な違反行為が存在し、長春生物に対して狂犬病ワクチンの生産停止を命じた。 翌7月16日、親会社の“長生生物科技股份有限公司”(以下「長生生物」)は、子会社の長春長生は市場にある有効期限内の人用狂犬病ワクチンを全て回収したと発表した。また、7月17日には、指摘を受けた人用狂犬病ワクチンは市場へ出荷していないし、市場にある人用狂犬病ワクチンは国家基準に適合していると声明を出した。 7月19日、長生生物は声明を発表して、子会社の長春長生が“百白破疫苗(
江西省“吉安市”に属する“遂川県”は、人口62万人の小さな県である。1998年10月9日、その遂川県“横嶺郷”の“茂園村”で村民“肖某某”(女性)の息子2人(10歳と11歳)が毒入りの飴を食べて死亡した。彼ら2人は道端に落ちていた毒入りの飴4粒を拾って食べたことにより中毒死したのだった。地元の警察は現場検証を経て、現場を通行し、以前に殺鼠剤を購入したことがあったという理由で、村民“李錦蓮”を容疑者として特定した。翌10日から自宅監視の措置を受けた後、警察へ連行されて取り調べを受けた李錦蓮は、“故意殺人罪”の容疑で逮捕された。1950年に茂園村で生まれた李錦蓮は、当時48歳だった。 1999年7月、江西省“吉安地区中級人民法院(地方裁判所)”は、被告人の李錦蓮に対して故意殺人罪を認定し、“死刑、緩期2年執行、剥奪政治権利終身(2年の執行猶予付き死刑、政治的権利の終身剥奪)”の判決を下した。当
6月23日、広東省“汕頭市”で“覃(たん)”という姓の男(33歳)が11階建てビルの屋上の縁に立ち、飛び降りて自殺しようとしていた。11階建てビルの屋上の縁に人が立っているのを見つけた人々は、上を見上げて「人が飛び降りようとしている」と大声を上げたから、たちまちのうちに野次馬がビルの周囲に集まった。その中の誰かが110番に電話を掛けたのだろう。警察は午後4時5分にビルの屋上に自殺しようとする人がいるとの通報を受けた。 速やかに現場のビルへ到着した警察官は屋上に上り、屋上の縁に立つ男と話をした。男は自分の姓は“覃”(以下「覃さん」)であると述べた上で、妻と感情的に揉めたことが自殺の理由だと釈明した。そこで警察は彼の妻へ急いで連絡と取るのと並行して自殺を思い止まるように覃さんを説得し、最終的に夜7時に覃さんを救出することに成功した。警察の出動から救出までは約3時間を要したが、この間ビルの下には
湖南省の東南部に位置する“耒陽(らいよう)市”は“衡陽市”の管轄下にある“県級市(県レベルの市)”である。耒陽市は中国四大発明の一つである「紙」の発明者として知られる後漢の宦官“蔡倫”(63年-121年)の故郷として知られ、“紙都”とも呼ばれている。 “耒陽市人民政府”のホームページに掲載されている「耒陽市の概要」の要点をまとめると以下の通り。 【1】耒陽市の総面積は2656平方km<注1>で、常住人口は115万人である。耒陽市は2200年以上の歴史を有し、その名は改名されたことがなく、「“一帝三聖”の地」とほめたたえられている。それは、中国古代の伝説上の帝王である炎帝・神農が“耒”の地を創り、“紙聖”の蔡倫が誕生した地、“詩聖”の“杜甫”(712-770年)が死去して埋葬された地、“游聖(大旅行家)”の“徐霞客”(1586-1641年)が巡遊した地であることにちなんだものである。 <注1
中国語で“官員”とは、「任命を経て一定の職務を担当する政府職員」を意味する。その官員に関するネット上の不完全な統計によれば、中国では2012年11月から2016年7月末までの間に1235件の“党(中国共産党)”“政(中国政府)”“軍(中国人民解放軍)”の官員による自殺事件が発生し、782人が死亡した。そのうち、広東省、江蘇省、北京市、遼寧省、安徽省の5省・市では自殺で死亡した官員が100人を上回った。 2012年11月とは、中国共産党第18期全国代表大会(以下「党18期全国大会」)で“習近平”が選出されて“中央委員会”総書記に就任した時期である。要するに、習近平が中国共産党の最高指導者である総書記に就任してから3年8カ月の間に782人の官員が自殺で死亡したということである。 官員の自殺は年を追うごとに増大 一方、香港の英字紙「サウスチャイナモーニングポスト」は2016年6月20日付の記事で
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