プリント基板に電子部品を取り付ける実装ラインで、製造コストを抑えながら品質を確保することは容易ではない。本連載では、はんだ付けに用いるリフロー炉の操作方法や、実装ラインの品質を管理する現場の人材育成の手法について、具体的な実例を挙げながら解説する。 1. はじめに 海外生産が進められる中で、最近、「人材不足から市場トラブルが増え、担当者がその対策に追われているがなかなか改善が進まない」といった話や、「たびたび工場へ足を運んで対策を検討していても効果が出ていない」という相談が多く寄せられている。 特に、ISOや鉛フリーに移行する中にあって、数値管理による一律の規格で製造している現場では人材の育成が遅れ、そのため対応ができず、不良が発生してから対策に乗り出すまでにかなりの時間的なロスが生じてしまい、その間に現場の状態が変わって再現や確認がでなくなってしまうというケースが多い。 規格を作った担当