これはタイトルでトクしているのか、客を逃がしているのか。 近ごろ週刊誌あたりで話題となる「モンスターペアレント」あるいは「モンスターティーチャー」がわんさか取り上げられ、こきみよく撃退されていく。オビの戯画化されたイラストとセットとなり早合点しそうなネーミングだが、内容に寄り添ってはいない。 モンスターたちが断罪されるのを見て、溜飲を下げようという期待をもって読むと、それこそハラを立てる人も出てくるかもしれない。 本も商品である。刺激的なコピーで、お客の目をひこうとする。このコラムにしても、タイトルや見出しは編集者が考えたもので、センスのよさを感じることもあれば、なんじゃこれ!? と、掲載されたものを見て首を傾げることもある。ただ、書き手がつけたりするよりも、編集者が知恵を絞った方が、読者ウケは確実にいいようだ。 それはさておき、本書は、民間から東京都内の公立中学の校長となり、地域と連携し