日本の食料自給率はどんどん低下していています。このような状況で、投機から身を守るために生産国が輸出禁止措置をとりだしたら、日本に食料は入ってこなくなります。それは石油などのエネルギーにしても同じです。ジャーナリストの田村秀男氏が著書『日本経済は再生できるか 「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋』(ワニブックスPLUS新書)で解説します。 中国の食料輸入額は5年で3倍の伸び ■食料・エネルギー問題でのチャイナ要因 食料やエネルギーの高騰は投機が原因になっています。その投機には〝理由〞が必要になります。理由なしに巨額の資金は集まってこないし、資金が集まってこなければ投機が成り立たないからです。その理由は必ずしも事実である必要もなく、ただ多くの人が納得し、大きな資金を動かすきっかけになればいいのです。 そのきっかけになる大きな要因に、中国(チャイナ)の存在があります。チャイナ要因は投機を呼ぶの