2019年も検査不正は続くのか――モノづくりのプライドを調査報告書から学べ:MONOist 2019年展望(1/4 ページ) 2018年に不適切検査を公表した企業は原因がどこにあると考え、どのようにして再発を防止するのか。その答えは各社の調査報告書でたどることができる。本稿では、不正を犯す現場がどのような状況にあるのか、そして不正のない現場で今後不正を出さないためにできることを検討する。 2018年も相次いで発覚した製造業の品質問題。中でも、品質を確保するために欠かすことができない工程である「検査」に不祥事が目立つ。規定された試験条件の逸脱に始まり検査データの改ざん、果てには検査自体の未実施という事案もあった。 2018年に公表された不適切検査は18事案あった(MONOist編集部調べ)。表1に不適切検査の事案を示した。並んでいる企業名は化学製品等の素材メーカーから部品メーカー、最終製品メ