同時に、6月に開かれるTBSの株主総会で、楽天の会長兼社長である三木谷浩史、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)社長である増田宗昭を、TBSの新任取締役として選ぶことをTBSに提案した。 ただこの人選、どこか妙だ。増田は楽天の社外取締役を務めており、どうしても楽天サイドの人物に映る。いきおい、三木谷は株買い増しに加えて、TBS取締役の一角を自らに近しい陣容で固める臨戦態勢に入ったような印象を与える。 だが、そうではない。実は、取締役候補として三木谷意中の人物はもう1人いた。 増田に宛てた1通の手紙 年度末も押し迫った3月16日。三木谷は増田に対して1通の手紙を綴っている。楽天から推薦する形でTBSの社外取締役になってもらいたい内容が丁寧に書き込まれていた。 「楽天の代表としてではなく、TBS全株主の代表として企業価値向上に寄与していただきたい」 TBSの株主総会で過半数の信任を得る