中国は綿花の生産量、消費量ともに世界トップだが、綿花産業の実力はその規模に見合っていない。主な課題として、以下の3点が挙げられる。まず、体系的な業界標準が定まっていないため、国際市場における影響力が低く、価格決定権がないこと。また、綿花の品種、品質にばらつきがあり、特に高品質綿花の生産が不足し、輸入に頼っていること。そして、産業チェーンの情報の共有が遅れており、生産性が低いことだ。さらに、昨年12月から、米国が中国の綿花産業を制裁する政策を取り始めるなど、外部環境も悪化している。 目下、中国の綿花産業にとって、実力をつけ外部に制約されないようにするのが喫緊の課題だ。「智棉物聯(Ai Cotton Technology)」はそれを目標に、AIとIoT技術で綿花の産業チェーンの効率を高めようとする企業である。 智棉物聯は栽培から紡績工場までの産業チェーンを事業の対象とし、産業チェーンの情報を取